番外編 復讐する権利は我にあり
この話は時系列にするとコヨミさんが一時離脱して5年後の出来事です
夏のある日の深夜
「ねぇ…ねぇってば…」
「…ん?何だよ…まだシ足りないのか?」
「何言ってんの…ってそんな事をしている場合じゃないって…」
「いったい何だって言うんだ…」
「何か物音がするのよ」
「はぁ?そんな事はないだろ」
時刻は深夜2時半過ぎ。寝室で寝ていた女性はリビングから響く物音とドンドンと力を入れて歩く足音に気が付き傍らで寝ていた男を叩き起こしてこの事を伝えるとあり得ないと無視する事にしたのだが…
ドンドンドン…
ガシャン!
ガサガサ…
ギィ…バタン!
ドンドンドン…
この家は新築一戸建てで土地的にも曰く憑きでもないから幽霊は無いだろう。とすると、泥棒の類かと疑われるが戸締まりは確認しているし、何にしても泥棒が踵から着地する様に力の入った歩き方をしたり部屋を荒らし回る音を出すものだろうか。
「・・・俺が見てくる・・・お前は此処に居ろ」
態ととしか思えないような物音を出しながら暴れ回る人物を確認すべく女性を制してベッドから抜け出してリビングへ向かう男性はこの時は堂々としていた。
実はこの男性、空手3段の猛者でありその気なれば手足は凶器と化す。
腕には絶対の自身がある男性は警戒しながらもリビングへ突入したのだが…
「動くな!!」
ヒュッ!
男性がリビングへ入って直ぐに叫びながら照明のスイッチを入れた途端に飛んできた光る物体が男性の頬を掠めて壁に突き刺さる。
っブネ…
何してくれてんだテメェ!!
飛んできたのは普段女性が調理で使用している刃渡り15cmの出刃包丁。然も、最近研いだばかりなので切れ味は抜群である。
頬を掠めただけなので良かったがもしコレが胸や腹に刺さったらと思うと冷や汗が止まらなくなるが問題はソレを投げつけて来た人物がリビングに存在すると言うことだ。
然し…
「居ねぇ…」
リビングはまるで台風が通り過ぎたかの様な有り様になっていたが肝心の犯人が居ない。
慌てて隠れそうな場所を探してみたが結果は変わらないどころか窓の鍵は掛けられているし割られた形跡もない。
事ここに至って背筋に寒けが走る男性の耳にあり得ない声が聞こえて来た。
「や…ヤメて…許して…あ…あん…」
そう、女性の艶っぽい声が聞こえて来たのだ。
つい数時間前に散々聞いた声なので聞き間違える筈がない。
コレには逆上した男性は大急ぎで寝室に戻ったのだが…
眼の前に繰り広げられる18禁の光景に逆上しかける男性だったが、どおも様子がおかしい。
肝心の犯人の姿はないが女性の身体の反応は男性に抱かれているそれを示していても男の姿がない。
まるで透明人間に抱かれているようだ。
「どおなっている…」
怒りと恐怖で混乱する頭の中に突如として聞いたことのある男の響き渡る。
「テメェ等2人…それと犯罪に加担したアイツを絶対に許さない!」
つ…司…
あり得ないことだった。
然しその声を聞き間違える筈がない。
声の主は今泉司
嘗て親友と呼べる程に仲の良かった相手が幽霊となって復讐に来たのだ。
司と呼ばれた男は実体化し姿を現すとサヤの罪の意識が限界に達したのか意識を手放してしまうが逆上している渉は
「で?
何?
俺等の企みに気付けなかった間抜けに今更何を言われても響かねぇし謝罪の謝の字も持ち合わせてねぇよ!」
と、強がってはいるものの眼の前に展開されるホラーな光景に頭がついていかない渉との間合いを一瞬で詰めたかと思ったら股間から頭部にかけて強烈な衝撃が突き抜けると同時にグチャッと嫌な音に思わず悶絶するも辛うじて意識を手放すことは無かった
「自殺も事故死は元より、病気でも死ねないが男としては死ぬ呪いを掛けた
呪いの効果により、時期にその竿も玉も腐り落ちる。
男でも女でもない存在となり生き続けろ!」
と言うが、この期に及んで罪を認めない渉は
「俺達の行動を見抜けなかった間抜けに…
呪いならお祓いへ行けば良いだけの話だろ
テメェを殺したのは俺じゃねぇ!」
司を殺したのは飽くまでも、あの運転手であって渉が手を下した訳ではない。
何も知らないと思っている司に対して自分達の罪を隠しながら口八丁手八丁で丸め込もうとする。
然し…
「全て解っている…お前は俺を舐めすぎた!
掛けた呪いは俺しか解除出来ない
そして俺は永久に解除する気はない
例え生まれ変わってもな
殺されないだけ幸せに思うのだな」
あぁ…
こうなるなんて…
殺したのが裏目に出るなんて…
死人に口なしなんてありゃ嘘だな…
全てを察した渉は今までのことを激しく後悔し意識を飛ばしたのであった。
………
……
男性の名は山岡渉30歳
女性の名は山岡サヤ29歳
サヤは去年、夫である今泉司と死に別れた後、現夫である渉と再婚した。
司の死因は交通事故によるもので、仕事の帰りに片側一車線の一般道を軽自動車で時速50Kmで走行中、時速90Km(トラックのタコメーターで確認済)で走行していた10tトラックと正面衝突してしまい、そのまま帰らぬ人となってしまった。
事故が起きた現場は見通しが良い緩やかなカーブとなっているのでスピードの出し過ぎと漫然運転による交通事故が度々起きている場所だが、今回の事故はトラックの運転手がスマホを操作している最中の事故であったと証言している。
その後、トラックの運転手は警察に逮捕され裁判を経て交通刑務所へと入る事となり、妻であったサヤにはトラックの会社側からと保険会社から多額の金が支払われた。
それから喪が明けると直ぐにサヤは司の親友であった渉と再婚を果たして現在に至る。
………
……
話は騒動があった2ヶ月前に遡る。
「どおも腑に落ちないんだよ
なぁ、レイのアンテナに記録は残ってないか?」
森田警部に呼び出された俺は、とある交通事故についての意見を求められた。
交通事故と言うのは今泉司が遭遇したアレだ。
眼の前には一本数万円もする超高級日本酒。
要はこの日本酒を取り引き材料に情報を引き出そうとしている訳だ。
あの交通事故の事はアンテナ107号に一部始終が納められてはいるが、レイにも完全にトラックの運転手の過失だろうと言う事しか解らない。
酒には興味あったけど、その事を伝えたのだが…
「どおも犯罪の臭いがしてならないんだ…
頼む!俺とお前の仲じゃないか」
犯罪の凶悪・複雑化が進む昨今
雨音の街で起きる犯罪も例外に漏れず凶悪かつ難解な事件が起きている。
そんな中、起きた今回の交通事故。
一見よくある(あってはいけないけど)交通死亡事故に見えるのだが、森田警部は意図的に引き起こされた可能性があると疑っている様だ。
スッポンの森田の異名通り今まで携わった事件の殆どが実は被害者が犯人だったとか真犯人が別にいたりと難解な事件が多いが、今回はそもそもが管轄外であり森田警部が手を出す事ではない。
にも関わらずこうしてレイを呼び出し、剰え超高級日本酒を交渉材料にして情報の提供を求めて来ている。
「この交通死亡事故が何で事件に繋がるんだ?
アンテナ107号の記録を確認してもそうとしか思えんのだが?」
当時の新聞の記事を眼の前に訝しげに首をひねるレイに対して今泉司の家族構成及び死亡後の事を話し出す。
「・・・成る程ねぇ・・・で?何故それに気が付いた?」
当然のツッコミを入れるレイに対して隠し立てしても意味がないので事の経緯を順に話す事にした。
「そこまで解ってんのなら俺の出番はねぇんじゃねぇの?」
と、突き放しにかかるが
「現状では確たる証拠がない
これではしょっ引くことも出来んのだ」
森田警部的には黒でも状況証拠だけではどおしようもない。それに、この事は森田警部独自で調べているので他の仲間には一切頼る事はしていない。
「頼む!
このままでは俺も寝覚めが悪いし、何にしても被害者が浮かばれん!」
思い切り頭を下げて拝み倒そうとして来る森田警部の勢いに気圧されてしまったレイはそのまま承諾してしまったのであった。
………
……
承諾してしまった以上は動かない訳には行かないので被害者の事を教えて貰ったのだけど、107号の監視映像には映っていない。
「じゃあ、私は被害者の嫁だった女を探ってみるね」
ヤッパリこういう事は一人より二人だわ。
オマケに俺と真智子はリアルタイムで情報を共有出来るのでイザという時のフォローもし易いしな。
事故現場へと来たのだが、ヤッパリと言うか案の定と言うか司の魂は残っていない。
考えられる理由は3つある。
1つ目は、自らの死を受け入れて成仏した
2つ目は、事故の衝撃でLG系と化した
3つ目は、妖怪に食われた
根拠は無いけど1つ目と3つ目は十中八九無いと思う。まぁ、あるとしたら2つ目だろうと思っている。
とすると、非常に厄介な事になるんだよな。
LG系は迷い霊。つまりは1箇所に留まることのない彷徨う幽霊と化している可能性が高いがアンテナの監視範囲外に飛ばされて気を失った状態でその場に倒れたまま留まっている可能性も捨て難い。
事故現場は前述の通りだが、それは生者から見た視点であり、俺達幽霊が見た視点ではそうではない。
この場所には実に数十いや数百の幽霊が存在していて、昼夜問わず道連れを探していると云った危険な場所でもあるんだ。
その中には司は居なかった。
なので、成仏を餌に情報提供を求めたら、その辺一帯の主を名乗る徳次郎と言う地縛霊が成仏出来る筈なのに出来ていないNG級15体の成仏と交換なら情報提供すると言い出したので話を訊いてみると以外なことが判明した。
まず、トラックの運転手はスマホを操作しながら運転した挙げ句の事故であったとなっているが、スマホを操作して運転してはおらず、明らかに司の車を狙っていた。
次に司は何かしらの呪いが掛けられた状態で、あの事故が無くても死は免れることは出来なかっただろう。
との事。
そして肝心の司のなのだが…
「ヤツならホレ…彼処だ」
そう言って溜め池の方を指差す徳次郎。
どおやら事故の衝撃で魂が溜め池の方まで飛ばされていたらしい。
いくらアンテナが高性能でも水の中に沈んでいたら解るはずがない。
司の魂を水中から引き上げて未だ残る呪いの解呪をした後、司と話をしたのだが
「そうか…俺は奴等に殺されたのか…」
状況を飲み込んだ司の表情が悔しさで歪む。
「あと一歩だったんだ…
あと一歩であいつ等を追い込んで離婚と慰謝料請求出来たんだ…」
悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい
司は某大手企業に務め給料もそこそこ高かったらしいが、大した趣味もなく結構な額を貯め込んでいたとの事。それを狙ったのが渉とサヤ。
元々3人は小学校以来の仲良しで、特に司と渉は親友と呼べるほど仲が良かった…
筈だった
真面目で堅実タイプの司に対してお調子者で遊び人タイプの渉。この2人の間に挟まったサヤが選んだのは当然ながら渉であり、高校生活が始まったと同時に付き合い出した渉とサヤは大学卒業後直ぐに結婚するかと思われた。
然し
大学卒業5年後サヤと結婚したのは司の方だった。
フリーターで金使いの荒い渉はギャンブルと女遊びで多額の借金を抱え込んでしまい、それに激怒したサヤは渉を見限り司と結婚したのだ。
「サヤとの結婚生活は幸せそのものだった…
けど、あの2人は俺の知らないところで恐ろしい計画を立てていたんだ」
悪癖身に付きやすく良癖身に付きにくいの例えの通り大学生時代も遊び呆けていた渉は当然ながら真面目に就職先を見つける事はしなく、如何に他人の金を搾取して生活するかそればかりを考えていた。
そんな渉を最初こそ諭そうとしていた両親も何時しか匙を投げ絶縁状態であったと言う。
そんな状況下に居ても考えを変えることが無かった渉は大学を卒業したのにも拘わらずフリーターをするしか能のないクズと陰口を叩かれて居るのを知らずバイト先を取っ替え引っ替えする日々を続けていた。
「汗水流して真面目に働くより不労所得を得ながら遊び呆けていた方が楽しいですからね」
思わず本音を漏らした司は失言でしたスミマセンと謝罪の言葉を述べた後で話を続ける。
そんな中、大学時代の友人から聞かされた司の話にに驚きながらも如何に復讐をするかを考えた。
渉の目論見は
司の貯金を如何に俺に流させて豪遊するか
であった。
色々と思考を巡らせた結果行き着いたのがサヤと結婚させて司の貯金を吸い上げる事だった。
思い立ったが吉日ではないが、計画をサヤに打ち明け協力を求めた。
最初こそ抵抗を示していたサヤであったが、渉の性奴隷と化してるとあって逆らう事が出来ずに承諾してしまい司に近付いたのであった。
望まない結婚をしてしまったサヤであったが、渉には無い強さと優しさを持った司に徐々にではあるが司に対して本気になりかけて行くが司では得られない快楽が染み込んでいた事により渉の言いなりとなってしまっていたのだ。
「あの2人は俺が仕事の時に会ってはヤッてましたよ。何故気がついたかって?ベッドに俺以外の髪の毛や箱で買っておいた筈のビールが箱毎無くなってりゃあ何かやられているって気が付くでしょう?
トドメはピルでしたよ。アイツ、俺との子供を作らない様にピルを常飲していたんですよ。そこまで判明してから貯金額を確認したら1000万円ゴッソリイカれてましたよ。それは夫婦の共有財産から持ち出された金なんですが、汗水流して貯めた貯金を持って行かれたとあって気が狂いそうになりましたよ」
怪しい証拠が出て来てしまった以上、調べない訳にはいかなくなった司は興信所を雇いサヤの浮気調査を始めると、1週間で結果が出たとの事だったので興信所から書類を受け取り、後は弁護士を通じて制裁するだけとなったのだが…
司の動きは渉に筒抜けだった。
「何時の間にか俺の部屋には盗聴器と隠し撮り用のカメラが仕掛けられていて更に車にはGPSを仕掛けられていたとあれば行動が筒抜けだったのも頷けるでしょう?本来は俺が不貞行為をする場面を押さえて慰謝料をふんだくろうとしていた様でしたが俺はそう云うことはしない男なのでね。まぁ、奴等の目論見に気が付かなかった俺が1番の間抜けだったって事には変わりないのでしょうけど」
浮気や不倫は刑法には引っ掛からないが、民法では立派な犯罪行為になる。更にやっているのは結婚詐欺で然も窃盗までしている。
コレは刑法に引っ掛かる行為であり有罪となればどおなるか解らない。
やり過ぎたと言う気持ちと捕まってたまるかと言った気持ちが入り混じり決断してしまう。
「司を殺して口封じしたら良い」
そうと決まれば行動は早い。
知り合いの保険屋に連絡して司に対して高額の保険を掛けさせ受け取りをサヤにし、更に始末屋と呼ばれている裏稼業の人間と接触し司の殺害依頼をする。
始末屋とは嘗て存在していた死神衆と呼ばれていた連中と同種の人間なのだそう。
「呪いの方はサヤに掛けられたのでしょう
アイツはそういう事は研究していたみたいですからね」
此処まで話して再び悔しいと連発する司に対してハリセン
でシバクと漸く落ち着いたので問いかけてみた。
「復讐…いや…道連れにしてやりたい…」
気持ちは解るが道連れにしてしまうと界底落ちから地獄へ行く事になる。天国へ行ける条件を持ち合わせているだけにソレだけは避けないとならないが…
復讐させるかさせまいか悩む俺に「やらすしかないでしょう」と言い出す真智子。
この言葉で全ての方向は決まった。
真智子は司から訊いた話を森田警部へ伝える事にした為、俺は渉とサヤそれと運転手の現状を調べることにした。
サヤと渉は結婚し、司から奪い取った金で家を建て生活しているとの事で運転手に関しては現在、交通刑務所へ入っているとのことだが場所が雨音ではないので此方からは手を出す事が出来ない。
運転手の方は後回しにするとしてサヤと渉はこの街で暮らしている。
「教えた呪い以外は使うなよ
使った途端、お前は地獄送りになるからな」
「はい
それは重々…
然しアイツ等…違う街に住んでたら良かったものの…
バカだよなぁ」
狂気に歪んだ司の笑い声が周囲に響き渡る。
「追い込むところまでは許可出来るがやり過ぎるなよ?ソレだけは約束してくれ」
2人が住む家の前で最低限の事は守ってくれと言うと解ったと言い残して家の中に入って行く司。
さてと…
俺が協力出来るのは此処までだ。
後は司が暴走しないように監視するだけだな。
………
……
結果として司は2人を追い込む事に成功し、タップリと恐怖を味わっている間に騒ぎに気が付いた近隣住人に警察へ通報され、駆け付けた警官に自らの罪を告白したが為にその場で警察署へ連行されて行き、容疑が固まった時点で逮捕された。
さて…2人の始末は着けた
残るはあの始末屋と言う名の殺し屋をどおするかだけど、通常の方法では連絡が着かないらしい。
流石は非合法集団だな生半可な方法では連絡する事も叶わない。
困ってしまった俺は森田警部に始末屋の話をすると
「あぁ…奴等はキッチリと潰しておいたから大丈夫だ」
と言ってきたよ。
一体どおやったんだと詰め寄ってみたら企業秘密だって言いながらも奴等の正体だけは教えてくれた。
話によると始末屋と言うのは探偵と興信所の所員で構成されていて、別れさせ屋では満足出来ない程の恨みを持つ人の為に動く組織だとのことだ。
「要は探偵連中の裏稼業だってことだな
奴等は大型自動車運転免許持ちのホームレス雇って殺らせたってことだったよ。
依頼料は500万だって言っていたけど、実行犯にはたったの50万しか渡ってないってんだからマトモじゃないよ」
こわっ!
犯罪を犯罪で隠そうとしたアイツ等の思考回路は理解出来んし僅かな金で人殺しをしてしまう奴も理解出来んよ。
後日談
サヤと渉は結婚詐欺他諸々の罪で初犯にも拘わらず実刑判決を受け刑務所送りになった。
その後サヤは不感症となり何をしても快楽を獲る事が出来ない身体となった事を司の呪いだと自らの過ちを激しく後悔していると言う。
渉は司が言っていた通り男性器官が腐り落ちて男でも女でもない存在になってしまったせいで鬱病を発症し獄中で何度か自殺しようとしたがその都度生き残ってしまう。
何度目かの自殺未遂をした後、司の呪いで死ぬことも許されない身体になってしまったと自らの行いを激しく後悔し、出所後は出家して僧侶となり司への謝罪と弔いの日々を続けているとのことだ。
あの運転手はと言うと、受刑者同士のイザコザに巻き込まれて瀕死の重傷を負い病院に運ばれたが呆気なく死亡したとのことだ。
「少しはスッキリしたかい?」
司に事の顛末を伝えると、まるで憑き物が落ちた様な表情になり自ら成仏していったのであった。
何か2話〜34話までYouTubeで動画化されてしまいました。
連絡も無ければ許可した覚えは無いのですがね(汗)
どうでも良いですが、こう云うのは有りなんですかね?