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気が付いたら幽霊やってました  作者: 京子
第3部 破壊神と創世神 第11章 帰還
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第182話 援軍

お客さんいっぱいだぁ♡

わーい♡

ねぇ…何で妖怪と幻獣がこの世界に来てるの?

此処に来れるのは悪夢に怯えた人間だけなんだよ?

しらないよぉ…

でも、相手が妖怪ならぶっ倒しても良いよね?良いよね?

お…お…お嬢様から何…何…何も言わ…言われてないから大大…大丈夫!

待ちなさい。今、お嬢様のお言葉を賜っている最中です。


「・・・畏まりました・・・

彼らはお嬢様に対して言ってはならない事を言ってしまった…」


て…事は…?


「死刑!」


やった♡やった♡死刑だ死刑♡

じゃあ、全力でいくよぉ〜♡


程なくして空間内に様々な声が響き渡たったかと思ったら景色が鬱蒼とした森の中に出来た半径100m程の広場に放り出されたレイ一行に襲い掛かる寝夢の眷属。


レイ「ウッヒョー団体様のお出ましだぁ!」


コヨミ「ざっと見た所千体程居るわね」


レッド「数は大した事ないが…」


イエロー「てか、あの姿は何?」


ブラック「ホラー映画やメルヘン世界に出て来る生き物に似ているな」


ピンク「って事は…?」


レイ「歳だけとったクソガキだってことだ」


レッド「それな!」


眷属を目視で確認した一行は思わず声を揃えてツッコミを入れてしまう。

と言うのも、姿を現した声の主全員が幼稚園児が描く様な動物の姿形をしていたのだから無理もない。

普通は人間の夢の中に侵入しては襲い掛かるのだが、その姿は人間の想像の姿形を模しているが為に本来の姿形にはならないままであったのだが、妖怪モードであるレイとコヨミを始めヒーロー達には人間が想像する様な姿形には恐れる理由がないので本来の姿形で出てしまったのだ。


「ようこそ寝夢様の世界へ

私共は貴方方の来訪を歓迎します

さぁお前達

全力で彼等をおもてなししてあげなさい」


ピエロの姿をした眷属が一行に向かって恭しく挨拶をした後、高々と挙げた右手を振り下ろすとそれが合図になったのか奇声を上げて襲い掛かって来る。

眷属一体一体は然程強くはないが、寝夢の効果が上乗せされているがために倒しても直ぐに復活して来るので数が減らない。


「無限ループかよ…」


死亡→復活→死亡を繰り返しているのに気が付いたレイがボソリと呟くと見かねたローラが


「通常の方法では倒せません

相手は無限に復活するから何れは体力を削られて負けますよ」


と、無駄なことをやってなにしているの?言いたげに話しかけて来るが、迎撃しないと早々に殺られてしまうのは火を見るより明らか。


どおしたら良い…?


敵を薙ぎ払いながら対処方法を考えてはいるのだが妙案が浮かばない。


クッ…


そうこうしている間にジリジリと寝夢の眷属に追い詰められて囲まれてしまう一行。

形成は圧倒的に不利な状況と言うか絶体絶命の窮地に立たされてしまっていた。


その時…


ヒュゴッ!!


何かを勢い良く吸い込む様な音がしたかと思ったら数十の眷属が一瞬で消え、その背後に現れた鼻が長くズングリとした体に然程長くはない四足を持ったシルエットの横に夏服のセーラー服を着た少女の姿。


「本当に脳筋だよね

いっそのこと脳筋魔王と愉快な仲間たちと改名したらどお?」


天音…?

セーラー服を着たその姿は間違いなく天音なのだが、そもそも俺の夢にも招待していないので来れる筈がない。

一体どおやって来れだんだ?俺の中の疑問符が乱闘騒ぎを起こしかけた時、煙の様に現れた忍者装束の女性。


「やっと連れて来れました…

色々と大変だったのですよ」


ゆう子!


ゆう子が加わって6人体制になっている筈が5人で来ていた事に気付くべきだったと言うか、5人のキャラの濃さに圧倒されてゆう子の存在を忘れていたと言うのが本当のところだが、そもそも自分の娘の存在を忘れるなよと思う。元々存在感が薄かったゆう子はヒーロー活動を始めてからは更に存在感が薄くなった感がある。

然しそれはゆう子が日頃努力している賜物であると言えない事はない。

寝夢の世界へと乗り込む事を相談していたヒーロー達はゆう子に対して1つの依頼をする。

それは


天音と共に神界へ行き神獣 バクを連れてくることだ。


夢を食うと言われる神獣 バク


それを連れて来る事


然し、神界へと行くには妖怪でも幻獣でも行くことは出来ない。

勿論、幻獣王から肉体を与えられたゆう子もまた同じあった。


イエロー「天音ちゃんなら行ける筈よね?」


ではどおしたら良いかと思案した結果、天音を天界へと向かわすことに全員の意見が一致したことで天音に付き添うと名目で天界へと赴きバクを連れて来ることになったのであった。


「なんてものを連れて来たのだ…」


夢の世界の住人にとって天敵が現れたことにより眷属達の戦意は半減したかの様に見えた。

然し…


「幾ら天敵と言えど一体しか連れてこなかったのはおバカとしか思えませんね…私達を舐めているのですか?」


怯むどころかバクに対して半数の眷属が敵意を剥き出しにして襲い掛かって行く。

多勢に無勢。幾ら天敵であろうと数百対1では勝ち目は薄い。


忍法

写し絵の術


A4サイズの紙に何やら書き込みばら撒かれたと思ったらその紙がモコモコと立体的になって行き、バクと瓜二つの姿になって暴れ出したではないか。

その数10体。

この写し絵のバクは紙が変化したバクではなく、紙に描かれた絵を媒体として召喚された正真正銘本物のバクである。

忍法とは言っているが、コレは天音とゆう子の合体召喚術だ。


ひぃ…


一瞬で増えたバクに怯えた眷属を美味しそうに平らげて行く。


アンタ達何やってんの!?

使えないわね

消えな!!


再び響き渡る寝夢の声に許しを請う様にバクとレイ一行に立ち向ってくる。

死に物狂いで立ち向かって来る眷属は当社比5倍位は強くなっていたが強さに引き換えに不死身の力が消えていた。

こうなると形勢はレイ一行に傾く事になり、またたく間の内に全滅の憂き目にあったのであった。

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