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気が付いたら幽霊やってました  作者: 京子
第3部 破壊神と創世神 第11章 帰還
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第176話 水陸両用の肉体ってw

三条が幽霊相手に大立ち回りしていた頃

魔界では


妖怪ボディとは言え、外見は人間だ…と言うよりコレ…どぉ見ても人間じゃね?

魔王城の地下に在る秘密の研究室

その片隅に設置されている4つの大きなカプセルの中に充たされた液体の中に浮かぶ人形の物体を興味津々に見つめるレイ達に


「人間界の定義に例えるとクローンになりますが魂は宿っていません。

現在は肉体を維持する為の核が稼働していますが意識は存在しておりません。

全ては貴方方を宿らせる為にその様な措置を取らせて貰っています」


と、技師の妖怪が言うと空が


「サンプルはお主達の生前に取らせて貰ったから姿形は間違いなくお前達の生前の姿だ。天音ちゃんはお主達の細胞を掛け合わせて作ったから間違いなくお主達の子供だよ」


と、ドヤ顔で言ったのだがそんな事より俺達の肉体に興味津々な俺は違和感に気が付いた。見た目は人間なのだが妖気を纏っているし身体構造は人間と似て非なるものがある。

なので空に対してこの肉体は人間なのか妖怪なのかと問うと


「妖怪ではあるが人間でもある。然し半妖ではない

言うなれば高性能水陸両用ボディと捉えたら良いだろう。但し、この肉体で神化は出来ないから気を付けないとならないぞ」


との返事。

この返事を訊いた俺達は呆れる他無かったが肉体を手に入れらた事に感謝するのであった。

家族全員の肉体を用意していたのだがゆう子の為に用意した肉体が不要になってしまったのが想定外であったのだろう空が優奈の肉体が入ったカプセルをコンコンと叩きながら廃棄するしか無いかなぁ…と、態とらしいため息を盛大に吐き出した後、チラリとレイを見るが見ていたのはレイではない。


「そうだな…せっかくの好意が無駄になってしまうな」


空の意図を読んだ様な口調で残念がるレイ。

そこまで言われて気付けないほど鈍感ではない真智子が立候補する。

そんなやり取りを見ていたコヨミはと言うと


レイの中から出て貰えるのは嬉しいけど…


複雑な気持ちになっていた。

真智子は本来は男でありレイの中に居る為にしている仮の姿なのだ。

そんな彼が優奈の肉体を手に入れると言う事は完全に男を捨て去ると言うこと。

果たして和樹はそれでも良いと思っているのだろうか…

空とレイに誘導された勢いで使うと言い出したのではないだろうか…


「肉体を手に入れられれば性別は関係ないとか言うのではないよね?」


様々な想いが絡み合い、ツイ出てしまった言葉にハッとなるがこの言葉は他の者には聴こえていなかった様だ。

と言うか真智子には男に戻ると言う選択肢ははなから無い様に見える。

まぁ、今まで制限のある窮屈な生活しか出来ていなかったのだから当然のことかも知れないが借りにも元婚約者とあって男としてのプライドは何処へ行ったの?とツッコミを入れたくなるが真智子の自主性を優先する事にして何も言わなかった。


「私が魔王代理として此処に残るから貴方方は1度人間界へと戻った方が良いよ」


其々が其々の肉体に宿り違和感が無いかとか動きはどおかとか確認していると真智子がそんな事を言い出した。

コレには俺だけでなく家族全員驚いたが真智子の意志はダイヤモンドより硬かった。


「レイの中に5%残すしサポートとしてローラを付けるから何とかなる」


と言い出すものだからローラに確認すると影分身を渡すから大丈夫とのことだが、真智子だけ魔界に残すなんて事が出来る訳がないので返答に困った俺に対して楓夏本体そして雲海本体がサポートするし超獄丸本体以下魔王軍が居るから大丈夫だと空が言うものだから何かあったら直ぐに連絡をすると約束をさせた後、俺達家族は久しぶりに人間界へと戻る事にしたのであった。


そして…


「ふぅ…漸く戻って来れたぜ…」


幽霊屋敷の屋上に姿を表した数人の人影が大きく深呼吸すると「人間界の空気はウマい!」とあまりにも揃い過ぎたせいで思わず笑ってしまう。


時刻は深夜2時

夜空に浮かぶ満月の月明かりがレイ達の帰還を祝う様に辺りを照らす中、彼らの笑い声が周囲に響き渡る。

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