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気が付いたら幽霊やってました  作者: 京子
第10章 第2次魔界大戦
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第170話 決着その6

数百年前


「人界で出会う縁を大切にせよ

さすれば救いが訪れる」


地獄の預言者と名高いカシムに言われた言葉。

然し、人界に行く方法も無ければそもそも行く気も無い。


救いとはなんぞや?そんなものは要らん!

今更天界には未練はない!


堕天使で悪魔王にも匹敵する力を持つと噂されている悪魔。

その名は 是流

カシムの言葉を聞き流し、更には忘れてしまっていたのだが、運命の波は確実に是流を飲み込み…


あの日


「我を呼んだのは貴様か」


悪魔召喚で呼ばれた是流は村岡と名乗った幽霊を何故か気に入ってしまい、そのまま村岡に取り憑いてしまう。


レイ…貴様が我の救いになるかどおかしかと見極めされて貰うぞ!


魔神化!


二身合一状態で自らを神化させ、更なるパワーアップを図る是流。

この時の村岡はと言うと、是流の補助にしか過ぎなかったが、是流の神化に釣られて神化を果たしている。

つまり二神合一状態だ。


すげぇ…

10+10が1000になりやがった…


恐らくは悪魔軍最強の力を持ったその姿は禍々しくもあり神々しくもある。

そんな是流を見ても怯むどころかワクワクが止まらないレイ。何故なら、魔王90%に匹敵する程の力を秘めていると見たからであり、是流に勝利する事で魔王90%との戦闘を回避出来るのではないかと愚考したからだが、出来ることなら戦闘は避けたいとも思っていた。

然し、そんなレイの考え等はお構いなしに仕掛けて来る是流。


開始6時間

攻める是流と村岡そして防戦一方のレイ。だが決め手を欠き消耗戦の様相を醸し出して来た頃…


3人共に決着は着いたようだな


村岡と是流の攻撃を受け流しながら3人の動向を伺っていたレイは誰一人居なくならなかった事に安堵したと同時にゆう子と交わした約束を思い出して暗鬱な気分になっていたが、今はそんな事を考えている暇はない。

大した理由もなしに襲い掛かるこの二人との決着をどお着けるかに集中しなければならない。


「なぁ…もう止めねぇか?」


一旦距離を起き、停戦を申し入れるレイ。

理由もなしに戦い続けるのは苦痛の何者でもない。

レイにとっては何方が上かなのかと言うのはどぉでも良い話なのだ。


「この期に及んでも不抜けたことを言うか!?

永遠の責め苦を味合わせてやる!」


endless hell!


レイの周辺一帯の風景が変わる。

どおやら強制的に無間地獄を創り出した模様。

途端にのしかかる痛み苦しみと言ったものからありとあらゆる負の感情。


能力の全てを奪われ与えられる責苦に通常の者なら心が折れるのは必死だろうが、阿呆面晒して鼻糞をほじるポーズのまま


「どんな感じなのかと楽しみにしていたけど、こんなもんか…」


と、言い放つ。


な…ん…だとぉ!?


神の位まで登り詰めたと言ってもベースは人間なので地獄の責苦は効果的なのは間違いない筈。

然も、是流が創り出した無間地獄は地獄界の無間地獄より当社比10倍強力なものになっているのだ。

それを阿呆面晒してこんなもんかと言い放ったレイに心底恐怖を感じてしまった是流に村岡が


「もう…良いんじゃないか?」


と、問い掛ける。

持てる力の全てをフルに発揮してレイに挑んだがレベルが自分達より遥か上を行っている事に気がついたのだろう。

と、言うより開始2時間程で停戦を考えていたが、主は是流なのでどおしようもなかったのだ。


「アイツを倒すにはお前たちの力も必要なんだよ。お前たちだけじゃない妖怪も神も全ての協力が必要なんだよ」


コイツは…

最初は何を言っているか理解出来なかった是流は


「アイツとは何者だ…

単なる敵ではないと言う事か!?」


と、レイに問い掛けると覗かれているので此処では話せないと言いつつ専用空間へと連れて行き


「アイツがやろうとしていることはな…」


そこでレイの口から語られた真の敵とその目的…その為には魔界・地獄界・霊界全ての力を結集させる事が必要だと言うことを懇切丁寧に説明した上で


壊を倒す役目は誰にも渡さない!

肉体おれかたきおれが取る!


と、高らかに宣言する。


では…我がやる事は…


やる事は解るが、悪魔王を説得すると言う仕事が残っている。

それに対してレイが


「それの役目は魔王がやってくれているだろうよ」


と言う。


その頃

魔王城謁見の間にて…


王手!


レイが是流と戦闘を始めた頃から始まった空VSサタンの将棋。

力で決着を着ける事も出来るのだが、二人が本気の戦闘を始めてしまうとこの世がどおなってしまうか解らないので、なし崩し的に将棋での決着を着ける事となったのである。


グヌヌ…


先手 サタン

後手 空


開始99手目

空が動かした駒がサタンの王を捉え完全に逃げ道を塞ぐと参ったと言わんばかりに唸り声を漏らすサタン。


「勝負ありですな…勝者 魔王 空!」


審判役の天雷が空の勝利を宣言するとガクリと項垂れ好きにしろと述べる。


「仲良くしようとは言わない。

協力してくれるだけで良い」


目的達成の為に手を組もうと言う空に対して今回だけだぞと言い残して地獄界へ帰還したサタンを見送った空は


「意外と何とかなるもんだな

損害賠償は坊っちゃんに請求するとしようか」


と、ボソリと呟いたのであった。

この後、本当に莫大な損害賠償を請求されたレイは頭を抱える事となったと言う。



合掌…

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