第167話 変態女王?
コヨミVSイザベラ
この二人の戦いは通常の戦闘ではなく、此処では書けない程のエロとグロに塗れた戦いであったが為に割愛したい。
数多の悪魔達を調教し悪魔界の女王様として君臨した事もあるイザベラは汎ゆるテクニックを駆使してコヨミの調教を試みたのだが、全く反応しないどころか怒りすら表にしたコヨミの前では全くの無力であったどころか逆に調教し返されアッサリと陥落してしまったのだ。
「じ…女王様…この卑しいメス奴隷にキツいお仕置きを下さいませ…」
「お仕置きねぇ…悪魔を辞めて人間にでも転生してくれたら続きをしてあげても良いわよ?」
「な…なります…メス奴隷のイザベラはこの時点で悪魔を辞めて人間でも何にでも転生します!約束します!ですので女王様のお側に置いてください!」
自ら考えた服従のポーズをして懇願するイザベラに対して何も思わないと言った感じで
「へぇ…貴方には悪魔としてのプライドは無いの?
悪魔なら悪魔らしく最後まで抵抗したらどおなの?」
と、言ったのだが
「女王様の前では私メのプライドなんぞゴミクズにも等しいモノでございます…今後は女王様の下僕としてお仕えしとうございます」
既に悪魔としてのプライドと言うものは粉々に破壊され奴隷根性を植え付けられてしまっている様子のイザベラは抑えきれない程のドM気質を全開にしコヨミに対して媚び諂う。
開始僅か3時間でコヨミの前にみっともない姿を晒し平伏し、許しを請うイザベラを罵倒し苛烈な調教を施して行くコヨミ。
(我は見なかった事にする)
(僕もそうする…)
コヨミのドSぶりに見て見ぬふりをする不動明王とコン太は只管に呆れ返る事しか出来なかったと言う。
ん〜…幻獣界がヤバいね…
コイツを嬲るのにも飽きて来たし…
「それは契約の首輪よ
裏切ったり無理矢理外そうとしたら貴女は消滅するから気を付けてね。更に悪魔としての力はあたしの許可がないと使えないからそのつもりでね。
それと、今後貴女の名前はアンコと呼ぶからそのつもりでいてね」
アンコ…女性のシモの穴2つの呼び名をくっつけただけの安易な名前だが奴隷根性丸出しのドMにはピッタリの名前であった。
「あぁ…女王様のペットにして頂き無上の喜び…アンコは女王様に永遠の忠誠を誓います」
アンコと呼ばれたイザベラは恍惚とした表情を浮かべてお礼と忠誠の言葉を述べるが、コヨミの興味は幻獣界に進行しているダークハンターズに向けられていた。
「ねぇ、コイツ等って何者なの?強い?」
強化型アンテナの映像を見せられたイザベラ改めアンコはシュガーの事について知り得る全ての情報を包み隠さず嘘偽りなく喋り出す。
「ダークハンターズねぇ…少しだけ相手してこようかな?」
そう呟くとアンコの首輪にリードを繋ぐとそれを持って移動する。
行き先は…
………
……
幻獣界では…
グヌヌ…
ベルの軍も殺られたのか…
我軍も残り少なくなってしまっている…
この辺が引き際か…
幻獣界を攻めていたシュガーであったが、次々と消えて行く仲間や兵士達の反応に困惑し、撤退を考えていた。
隠密行動を得意としているシュガーの軍ではあるが兵士達の行動は幻獣達に感知されて各個撃破されてしまっている現状と他の軍の状況を考慮したのだろう。
前大戦では魔王とその側近達の強さが際立っていたので、そこを抑え込めば大丈夫であろうと思っていた部分があったが為に妖怪達を舐めていた部分があった。
更に魔力と言う妖力に対して絶対的なアドバンテージが有るがために楽勝だと思っていたのは確かにあり、戦闘に於いて妖怪達は徒党を組む事を嫌う傾向にあったのだが、今回は徒党を組み戦闘に当たっている。
この状況を鑑みて撤退を考え出したシュガーであったが、一度始めた戦闘を状況が不利だと踏んだ途端に手のひらを返すのは違う感じもする。
そんな中、合計300名の精鋭部隊がゼロの居城へと迫りつつあるのに気がついたシュガーは頭を抱える。
ここまで来て撤退なんて事が出来る訳がないではないか…
道のり半分なら撤退も有り得ただろうが、もう引き返す事が出来ない所まで進行しているとあって撤退する方が無理だと言うもの。
「ねぇ、シュガーさん
あたしと喧嘩しようよ」
撤退するかしないかと悩んでいたシュガーの前に突如として現れたコヨミ。
その隣には恍惚とした表情を浮かべみっともない姿を晒しているイザベラの姿があった。
「なっ…何だアレは…
コヨミ殿と…!?」
この状況に驚いたのはシュガーだけではなかった。
寧ろゼロの方が驚きが強かったと言った方が良いかも知れない。
それはそうだろう。
特殊な結界を通り抜けて現れただけではなく悪魔をペットの様に従えていたのだから。
「お…お前は…是流の所の…」
女性型悪魔でありながら是流の軍で幹部に上り詰めたイザベラ。
そのイザベラをまるで犬の様に扱うコヨミ。
「貴様…!」
変わり果てた同胞の姿を見て逆上したシュガーが大量の魔力弾をコヨミに向けて放つが強力な結界に阻まれてただの一発も通らなかった。
それどころか、結界に衝突した魔力弾が周囲に居た側近を巻き込んで大爆発を起こしてしまったのでダークハンターズ側に被害が出てしまう。
「悪魔をその様な姿にしてしまうなんて…まるで伝説の変態女王みたいじゃの…」
爆発が納まった所に現れたのは妖精女王リリスだ。
リリスの話によると、嘗て魔界には変態女王と呼ばれる程に異常性欲の持ち主の女性型妖怪が存在していたと言う。
その妖怪は数多の妖怪を快楽落ちさせ、変態女王と云う不名誉な称号を冠していたのだが、ある時妖怪を辞めて人間に転生すると言い出した。
勿論、周囲には止められたのだがその意志は強く結局人間に転生してしまったと云う。
その時、後始末を怠ってしまったが為にその一体が性欲に特化した妖怪と化した。
それが色魔である。
「変態だなんて…最高の褒め言葉だわ」
無表情のまま返事をしたコヨミはリリスに対して何しに来たの?と問い掛けると
「そなたが来た目的は解っているからその露払いにと思っての」
と言ってのけたので「ありがとうお任せします」と言い残してシュガーに突っ込んで行く。
「コヨミ殿が来たか…
では、此方も雑魚を一掃しなければなるまいて…」
コヨミの動きを把握していたゼロは目前に迫る兵士達を一掃すべく行動に移ることにする。
「手伝ってあげようか?」
目を閉じ城の周囲に意識を飛ばそうとしたところに顔だけを出した天音がゼロに声を掛けて来た。
集中力が途切れてしまい、不快な表情を浮かべるが相手は子供とあって怒ることも出来ない。
「ご…ゴメンね…」
ゼロが何をしようとしていたのか直ぐに謝罪をし、代わりに城の周囲に展開する兵士達を一掃する事を申し出る天音を制して
「大丈夫だ!危ないから少し避難していなさい!」
そう言って再び集中し
距離…半径1500m
数…300…
ロックオン…
怨!!
手にしている杖の先端で床をコツンと叩くと黒い霧が建物を通過して急速に広がって行き幻獣城を包囲していた兵士達を捕らえると絡み付く様に纏わりつく。
グハッ!
黒い霧に捕らえた兵士達がバタバタと倒れて行く。
ゼロが放ったのは即死・混乱・暴走・無気力等10の効果を持つ超強力な呪いだ。
この呪いに当てられた者は例え呪いに耐性が有り即死を免れたとしても何かしらの効果を発症してしまうのだ。
現に即死を免れた兵士達が互いに殺し合ったり魔力を暴走させて自爆したりしている。
「この呪いに対応出来るのは空とそなたの父親くらいなものだ」
兵士達の反応が全て消えたのを確認したゼロが高笑いしながら天音に話す。
「それはそうと…
幻獣達は大丈夫の様だが
コヨミ殿はどおかな?」
アンテナから送られてくる映像を映し出した巨大なスクリーンに映るコヨミとシュガー。
二人の戦いは今の所一進一退の様子であるのだが…
「お母さん…無理していない?」
天音の目にはどおやらコヨミの方が不利の様に見えていた。
都合によりコヨミVSイザベラの戦いはカットさせて頂きますm(_ _)m
読んで頂いた方のご想像にお任せ致します。