154話 ヒーローVSクラッシュストーンズ4
レッドを除いた4名VS悪魔騎士
悪魔騎士とは、本来は軍団長を守る近衛兵団の事を指すが所属している軍団長の力によりチーム名を付けそれを名乗っている。
以上の理由から付いた名がクラッシュストーンズと言う訳だ。
然し、名ばかりではなく持っている武器は石化の呪いが備わっていて触れると最期、触れた場所から石化するから触れるな危険な武器なのだ。
その武器を振り回しヒーローに襲い掛かる悪魔騎士に最初こそ防戦一方であったヒーロー達であったが、ブルーの準備が終わった頃から反転攻勢へ出たが為に現在は混戦模様である。
「先ずひとぉ〜つ!
いやぁ~…呪い返しの武器と防具はスゲェな」
斬り掛かった悪魔騎士の大剣を盾で受け止め反撃の一撃を加えると相手の頭と胴体が永遠の別れを告げるのを見届けたブルーが武器をマジマジと見つめて驚きを隠せない様子。
それは他の悪魔騎士も一緒で信じられないと言った表情をしている。
触れるだけで石化する強力な呪いを纏った武器に触れた盾は本来、石化して使い物にならなくなるのだが、盾は無事で大剣も斬り捨てられた悪魔騎士も石化したから驚くのも当然だろう。
ブルーが装備したのはカースドソードとリフレクトシールド。
ブルーが悪魔との戦闘を想定した武器と防具をレイに制作を依頼すると、最初こそ渋っていたものの、どうしてもと誠心誠意頼み込むブルーに折れ、しぶしぶながら制作を了承し、真智子とローラの協力のもと出来たのがこの剣と盾だ。
「ホント、何でも出来るしコヨミちゃんには勿体無い程の男だわ」
悪魔騎士の槍の攻撃を躱しながら強力な電撃をお見舞いするイエローに
「まぁ…何でも出来るってのは同意だな…本人は照れまくるだろうがな…てか、お前、お不動さんをも敵に回すつもりか!?
それこそ無謀の極みだろうよ」
と、ツッコミを入れながら襲い掛かる悪魔騎士を異次元へと葬り去るブラックそして
「そうそう、あの二人の絆は例え神様でも引き裂けないわよ」
と、襲い掛かる悪魔騎士に麻痺と幻覚齎す粉 サキュバスパウダーを浴びせるピンクに
「テメェには言われたくねぇよ
妖怪エロノミーめ!!」
と、ブルー・イエロー・ブラックの見事なハーモニーでツッコミを入れられてしまう。
妖怪エロノミーとは酷い言われようだが、言われても仕方がない状況で発覚してしまった(詳しくは後述します)経緯がある為に言われ放題になってしまっている。
「こいつ等…」
軽口を叩き合いながもあっと言う間に4名の部下を葬り去ったヒーロー達を前に額に青筋を浮かべ歯軋りが止まらないシュナイダーは無意識とは言え最大限に高まった魔力を更に高めようとする。
「シュナイダー様!!!」
それに気付いた部下が咎める様に叫ぶが、その声は届かない。暴走したかと思われる程高められた魔力の噴出を察知した皆の注目がシュナイダーに集まる
「やっと本性を表しやがったか!?」
「てか、マジでサリーなの!?」
「どおやったかは知らないけれど
レベルダウンして悪魔騎士をやっていたなんてね」
「まぁ…らしいと言えば良いか…メドゥ相手にあんな物言いが出来るのは是流かお前くらいだろうな…」
「フゥ…やはりこの姿が1番シックリ来るな…
コレで貴様らに万が一の勝ち目は無くなった…」
漆黒の翼にギリシャ彫刻を思わせる肉体美。そして是流には劣るものの超イケメン顔を持つ悪魔
漆黒の堕天使 サリー
此処に降臨す
………
……
「かぁ〜〜しくじったぁ〜〜〜!!
何でアイツがテメェの部下なんだよ!?」
シュナイダーの正体を知ったレッドがメドゥの攻撃を避けながら地団駄を踏みながら悔しがるとプライドが傷付いたのか茹でダコと見間違う様な真っ赤な顔をして魔導弾を避ける隙間などない程に大量に投げ付けて来るもバリアで防御するレッドには届かない。
「何でだよ
なあ?」
神気を混ぜた拘束陣が発動しメドゥの自由を奪った上で刀で突いたり腕や翼を斬ったりしながら問い詰めるレッドであったが切った側から再生してしまうメドゥに大してダメージを与えられていないが痛みは当然ながらあるからメドゥにとっては耐え難い苦しみだろう。
此処まで来たら最早拷問に近い。
「サリーは元々テメェの上官だろうがよ!
なんでそれが立場が逆転してんだって聞いてんだよ!言え!!」
手を緩めないレッドに対して黙りを決め込むメドゥは何とか拘束から逃れようと色々試してはいるが逃れる術がない。
ファイアーウォールで隔離され誰の助けもない空間でレッドの拷問を受けるメドゥはあまりの痛みに何度か気絶した様子だったが、レッドは手を緩める事は無かった。
一度ブチ切れると残忍な性格になり、止まらなくなる。その後に残るのは死屍累々の荒野
その姿は狂気に支配された悪鬼。
その姿から付いた二つ名がマッドフェニックスだ。
ぐ…ぐぅ…
ジワジワと体力を奪われて息も絶え絶えなメドゥであったが「テメェには関係のない事だ」と自白を断固拒否。
「そうかい?」
言うよりも早くメドゥの胸元に刀を突き立てるレッドが
「後1ミリでテメェの核が破壊される
コレが最期だ言え!!」
鬼も裸足で逃げ出す様な表情で凄むレッドに首を横に振るメドゥ。
そんな間にも石化攻撃を止なかったが状態異常無効を発動しているレッドには通用する事は無かった。
「こ…殺しなさいよ!」
全ての抵抗が無駄だと悟ったメドゥがとどめを刺せと言った。
これがメドゥの最後の言葉となった。
「この俺が情けなんかかけるかよ
てか、何で本体が来てんだよ…馬鹿野郎が…」
核を貫かれたメドゥの体が砂となって消えてゆく。
「よ…よもくも…
よくも我妻を殺してくれたな…」
メドゥの核が破壊されたのを知ったサリーが体をワナワナと震わせて驚愕の事実を口走る。
こ…腰が…