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気が付いたら幽霊やってました  作者: 京子
第10章 第2次魔界大戦
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第151話 ヒーローVSクラッシュストーンズ1

メドゥの軍VSヒーロー

パズル軍VS超獄丸

是流軍VSレイ

この3つの時系列はほぼ同じですが、順番として上から順番に書いて行きます。


ジャンジャングル

魔界最大の森林地帯であり、多くの土系・水系妖怪が住まう場所。

人間界で言うと南米アマゾンがそれに当たる。


その中央部付近にドーム球場4つ分の広場に廃墟が存在している。

その廃墟こそ、嘗て悪魔が住んでいた街が在った場所だ。

その廃墟に陣を敷き戦闘準備をするのはメドゥの軍だ。

メドゥの軍は通称クラッシュストーンズと呼ばれ、近寄るだけで石化するぞと言われる程の危険な総勢7000名の部隊だ。


「えっ…と…怪レ…じゃなく…残念ジャー…だったっけ…?」


ヒーロー達の姿を確認したメドゥがそう言うと、部下の悪魔が大爆笑するがそんな挑発に乗る様なヒーロー達ではないが、7000対5と圧倒的な不利な状況を引っくり返すにはどおしたら良いかと思案する。

相手は近寄ると石化する可能性が高いので石化に対する抵抗力が無ければ接近戦はご法度なのは自明の理。

それが証拠にジャンジャングルに棲息していた妖怪の殆どが抵抗らしい事も出来ずに石像と化しているのが解る。


「あの時の借りを今返してやるわ!」


爆笑しながらも目は笑っていないメドゥに釣られたのか大爆笑が一瞬に強烈な殺気へ変わるメドゥの部下。実のところ、ヒーロー達とメドゥの軍そして超獄丸とパズルの軍は前大戦での因縁があり、一方的に逆恨みされているのだ。


「殺れ!!」


メドゥの号令で一斉に動き出す部下達を迎撃すべく術を発動させるレッド。


「Flame of Reincarnation!」


生まれつきレッドが使える固有スキル転生の炎が広範囲で発動すると、今まさに襲いかかろうとした悪魔が炎に巻き込まれ次々と消滅して行く。

全てを焼き尽くすヘルフレイムの正反対の炎である転生の炎に捕らえられた対象者は人であろうが妖怪であろうが悪魔だろうが強制的に来世へと誘わられるのだが、転生先は解らないし、使い勝手も良くないのでレッドは使いたがらないが、この状況に至っては手加減しなくても良いと言う事で思い切り開放したものだから広範囲で発動してしまい、それ程強くない悪魔が一瞬にして消滅して行く。


「一発で約三分の一か…思ったより少なかったな…」


成果の程を確認したブルーがボヤく様に呟くが、そんな事で怯む様な悪魔ではない。

それどころか、殺られる方が悪いと言わんばかりに魔力を高めヒーロー達目掛けて突進してくるメドゥの軍。


「ん〜…元気そうで何よりだけど…コレはどお?

shambles field!」


shambles field=修羅場フィールド

ピンクの固有スキル。特製の花粉を周囲一帯に蒔き散らし、花粉に触れた者同士の信頼関係を壊し精神を狂わし同士討ちを誘発させると言う恐ろしい技だ。


「アイツ等は俺が殺るんだ!」


「それは俺の台詞だ!テメェはすっこんでろ!」


「今で我慢していたが、俺はテメェが嫌いだったんだよ!」


「奇遇だな…俺もテメェが大嫌いだったんだよ!」


花粉を浴びた悪魔は仲間に罵詈雑言を浴びせたり同士討ちを始めだしたりしているが、メドゥと近衛らしき悪魔たちは動く気配もないどころか眉を一ミリも動かしていない様子。


捨て駒か

予想していたか

或いは…


メドゥと近衛らしき者達を探ってみたが、本物らしい事は解る。

らしいと言うのは、本体は来ていないと言う事だ。

妖怪もそうだが、別の世界へと行く場合は万が一を考慮してドッペルゲンガーを向かわすのが常識なのだ。

ヒーロー達が警戒しているのは、メドゥと近衛らしき者達がドッペルゲンガーではなく魔似マネが化けているのではないかと云うことだ。

魔界にも地獄界にも棲息している魔似マネならば多少の時間ではあるが敵の目を欺く事が出来るからだ。


「一気に行くしかねぇだろ

大海嘯!」


「神雷!」


ブルーの固有スキル 大海嘯

魔界の海水を召喚し、全てを押し流す大津波をもって敵を一層する技。

そして、大津波に追加効果を齎す様にイエローの固有スキル 神雷が大津波に直撃し、電気を帯びた大津波が悪魔を行動不能にした上で押し流す。

その2つの技が合体技として襲い掛かり、悪魔達を飲み込み押し流して消滅させて行く。


「さて…我先にと向かって来たのは片付いたけど、残りは…?」


「約2000名かな…此処から強くなる筈だから一筋縄では行かないかな」


気持ち良い程減って行くメドゥの軍を眺めながら呟くレッドに現状をサーチしていたブラックが報告を入れる。

実のところブラックは情報収集・分析する能力に丈いて戦闘能力はそれ程高くない。

高くないが霊界や人間界等、全ての世界に何の制約もなく移動する事が出来る。

他のヒーローを含めた妖怪達は他世界へ行くのに本体ごと移動するのは無理があるからブラックは重宝されているのだ。


ピンク「ねぇ…気付いてる?」


ブルー「あぁ…イタチの最後っ屁ってヤツだろう」


イエロー「けど、この場に長居は出来ないわよ?」


ブルー「レイのヤツが居てくれたらなあ…扇風機使えたのによ…」


ピンク「それは…無理ってもんでしょ!?」


ブルーがイタチの最後っ屁と言ったのは、悪魔達が消える時に石化ガスを蒔き散らして逝ったらしい事にある。

石化ガスは効き目は遅いが、敵に気付かれ難いと云う特徴があり、気付いた時には手遅れになっていることが多い。

更に、ガスが広範囲に蒔き散らされた場合、殆どの場合は逃れる術はない。

では、どおするかと言うとガスそのものを風で吹き飛ばすしかないのだが、如何せん風を操る能力を持つ者は居ない。

では、どおしたかと言うと


「ならこうするまでよ!Fire tornado!」


レッドの術の1つ炎の竜巻がガスを巻き込んで空高く運んで行き雲散霧消させて行く。

幸いと言っては語弊があるかも知れないが、石化ガスは不燃性ガスなので炎が触れても爆発する事は無い。


「チッ!

一筋縄ではいかないか…流石は魔界の問題児ってか!?」


それまで微動にすらしなかったメドゥが漸く口を開いたと思ったら軍の殆どを捨て駒にして石化ガスを持ってヒーロー達を石化しようとしていたらしい。

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