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気が付いたら幽霊やってました  作者: 京子
第7章 激突!魂喰
135/218

番外編 エロノミー症候群



よく聞く浮気不倫の話なので大して面白くないかも知れませんm(_ _)m

主な登場人物のスペック

名前 滝沢昌也 33歳 既婚 子供有り

都内に本社が在るR科学の営業

フツメン

年収 700万

本社から単身赴任で雨音へと赴任中

名前 田代美幸 28歳

滝沢昌也が務める会社の事務職

その他大勢に埋もれてしまいそうななんの特徴もないごく普通の容姿。

年収 300万

婚約者有りで結婚予定


男の嫁

名前 滝沢遥 30歳 専業主婦であったが昌也が単身赴任した事により近所のスーパーへパートに出ている。

人気女優Fに似ている美人。

子供は5歳の女の子と3歳の男の子の2人


女の婚約者

名前 平田明夫 28歳

スナック ミストの経営者


橋本美緒 28歳

ミストの常連客

美幸とは飲み友達と言うか友達以上親友以下の関係

彼氏無し。

浮気や不倫は悲劇しか生まないのに何故無くならないのか…


雨上がりの平日17時30分


幽霊屋敷の控室で久しぶりにアンテナを起動した俺は一組のカップルに注目していた。


「あのカップルが気になるの?」


繁華街から少し外れた場所に在るラブホテルから出てきたカップルに注目していた俺に気付いた真智子が話し掛けてくる。


「間違いないなく不倫カップルだよ」


「ふ〜ん…幽霊が絡んでなければ出番は無いわよね?」


確かにそうなのだが、何か引っ掛かる事があったので住宅街に設置してあるアンテナの映像を真智子に見せる。


「あの男が何?」


「あっちの男とこっちの男をよく見比べてみな?」


「ミストのマスターじゃん…それが何か??」


「どおやら同じ魂の持ち主の様ですね」


真智子が首を傾げる中、俺の言いたいことを見抜いたローラがそう告げる。

エッ…そんな事あり得るの?的な表情の真智子。そう思うのも仕方がない。

俺も同じ気持ちだ。

然し、同じ魂を保有した生者が同じ時間軸に存在している現実は認めざる負えんだろうよ?

この後の展開に若干の野次馬根性と純然たる興味を持って不倫カップルの行く末を見守る事にした。


………

……


私の名前は平田明夫

スナック ミストを経営している。

店の営業時間は18時〜2時。

カラオケも出来るごく普通のスナックだ。

それなりに常連客も着いているので楽しい日々を送っている。

そんな俺は現在婚約中で来月末にゴールインする予定だ。

婚約者である田代美幸はミストの常連客で美幸の方から猛烈にアタックされて俺が折れた感じで付き合う事約2年で、時には店の手伝いをしてくれ社交性も有り性格も明るく他の常連客も俺達を祝福してくれていた。

色々話し合った結果、遥は結婚後は会社を辞めて店を手伝ってくれる予定だ。


そう…あの時までは…


結婚式1か月を切ったある日の深夜1時半過ぎ


「最近、美幸来ないね」


閉店間際とあって閉店準備に取り掛かろうとした私に酔で赤い顔をした女性 橋本美緒が話し掛けてくる。

この橋本美緒と言う女性は美幸の友達で独りでも飲みに来る程の常連だ。

そう言えば最近連絡も取れていなかった(正確には連絡をしても返事がなかった)ので「色々と忙しいのだろ?」と返事をしたのだが…


「確かに忙しいみたいね…」


と、何だか意味深な言い方で問い掛けて来る。


「言いたいことが有るなら言ってくれよ」


僅かに動揺したが務めて冷静に美緒を促すと以下の事を話し出した。


美緒の話によると、3か月前の水曜日の夜の事。

ナンパして来た男とホテルへ向かっていた時、偶然ホテルから出て来た美幸と間男が腕を組んで出てくる場面に遭遇したのだそう。

言い訳して逃れようとしてくるかと思いきや美緒とナンパ男を無視する様に繁華街へと消えていったとの事で、調べてみたら不倫していることが判明したとの事。


「で、最近はその間男に入れ込み過ぎてしまったが為に私と距離を置いていると言うことか…」


こんな店を経営していたらそんな話は掃いて捨てるほど訊いてし、警察沙汰になる様なことはないものの、おっ始めるカップルもいるので免疫はある。

然し、婚約者が寝取られて怒りが湧くかとおもったのだが、湧いて出たのは婚約者に対しての愛情が0になってしまったことと失望。


「マスターってさぁ…自分がそんな状況になっても何の反応も無いのね…もしかしたら感情の起伏に乏しい人なの?」


以外に冷たい男なのね的な表情を浮かべ、更に追い打ちを掛ける美緒。


「それにさ…ホテルから出て来た時、美幸ってば首輪していたのよ…後でナンパ男と一緒に笑っちゃったわ。そう云う趣味が有ったんだってね。

恐らくそう云う関係だと言うのを知られたくなかったのね…追求してもなんの事?コレはチョーカーよ!って知らばっくれるだけだから話し掛けもしなかったけど、あんなメス犬がマスターの嫁になるなんて事が許せなくて思わず絶交しちゃったわよ」


私の知っている限りでは美幸にはそんな趣味は無かった筈…となれば、生まれつきそう云う趣味なのを隠していたか間男に調教されて目覚めたかのどちらかだろう。

まぁ、大っぴらには言えないが、店にはそう云う趣味のカップルが通っていて衆人環視の中、見せ付ける様なプレイをして好奇の目に晒させる事も稀にあるから驚きも薄いのかも知れない。

美幸は知らないけど美緒はその現場に遭遇しているし、免疫は有るのだろうがプレイに参加することに誘われても断るし嫌悪感すら抱いている様に見える事からそう云う趣味の持ち主は嫌いなのだろうと思う。

私はと言うと、好きでもなければ嫌いでもないってとこかな。

そうでなければ黙認なんてしない。立派な公然猥褻だからね。

勿論、趣味カップルもドギツい事はしないし約束もさせている。

と…まあ…そんな感じだからこそ驚きもしなかったのかも知れないがね。

あぁ…くれぐれも言うが店はハプニングバー的な要素は無いし彼等が特殊なだけだからね…ホント…


「ありがとうな…取り敢えず証拠を抑えてみるよ」


私は微笑みながら美緒にお礼を言った後、閉店準備を始めた。


翌日

昨日のことは嘘だった事を祈りながらも私は興信所のドアを叩いた。

料金には驚いたけど取り敢えず1ヶ月で美幸の素行調査を依頼して調査結果を待つことに。


調査結果は以外に早く1週間で終了し、調査結果を貰い受けたのだが…あまりのことに絶句し呆れたが、期間が残っていたので調査だけは継続する様に依頼した。


「お〜ぉ…やらかしてますなぁ…」


野外での複数人プレイにS○プレイですか…

やってくれる………!!!


「この時に参加した男達の身元は現在調査中で、明後日には全員判明するでしょう」


興信所から提出された証拠の数々に初めて私に怒りの感情が沸き起こる。

怒りを無理矢理抑え込み、俺は興信所に感謝を述べて帰る事にした。


プレイに参加した有象無象は追って慰謝料を請求したら良いかと思うけど、さて…あの雌犬と間男はどおしてくれようか…


美幸とは同居していたら幾らでも制裁の方法があったのだが、結婚するまでは親孝行をしたいとの理由から実家暮らしをしている。

だから解らなかったってのは否めないし、アホみたく四六時中監視している訳には行くまいよ?

普通なら弁護士通じて婚約破棄と慰謝料請求か…後は会社経由で内容証明か…


ナンカモノタンネ…


帰宅後、改めて調査結果を眺めていた私は1枚の写真に目が止まった。


・・・!!!

コレは使える!!


写真には私が美幸と付き合い始める前に常連客だった男が写っていた。

その日、私は早速ソイツに会いに行く事にした。


「し…知らなかったんだ…すまなかった…許してくれ…」


証拠写真を見せると土下座して謝罪するソイツ(以下 省吾)に許す代わりに復讐の手伝いをする事を了承させた。

序に知っている事を全て話させたのだが、友人から誘われて行っただけであの日1日だけで事情は知らないとの事だ。

省吾はそう云う事とは全く縁のない男であるが言葉巧みに連れて行かれ、なし崩し的に参加したとの事であった。

ある意味省吾も被害者だって事になるが、一番悪いのは間男だ。

省吾を抱き込んだ私は次の行動に移る事にした。


………

……


当分の間臨時休業します?

店長何かあったのかな?

キメラにでも行く?

そうしようか…


興信所から証拠を受け取った日から臨時休業にした私は都内に来ていた。


「・・・と言うことです・・・」


「アタシにはそんな素振りなんて見せなかったのに…信じられない…ウチの旦那が…本当に申し訳ありません」


私が都内に来たのは間男の嫁である滝沢遥(以下 間嫁)に会うためだ。

電話では信じられないと言っていたけど証拠が有ることを説明して会う事を了承して貰った。

最初こそ信じられないこんな事をして何のメリットがあるの!?と取り乱していた間嫁さんであったが夥しい量の証拠を目の前にして現実を受け容れざるを得ない様子で私に対して謝罪して来た。

然し、悪いのは間男であって間嫁さんではない。

なので止めて下さいと言った後、間男とどおするのかお任せしますが、今後私の行動に目を瞑って貰う事を了承させた。

間嫁さんと話を終えた私は何もすることもなく帰宅したのだけど、待ち構えていた様に美緒からとある雑誌の一部を見せられて絶句した。


それはその趣味の人達の間では人気のS○雑誌の投稿コーナー。

そこに掲載されていたのは…

目線で隠していたのだけど、胸の間に特徴のある3つのホクロが誰かを物語っている。美幸だった!!

タイトルにはネトラレ○ゾの悲しいさがと書かれており、美幸の心境と如何に間男が美幸の心を満たしてくれているかが書かれていたのだ。

シッカし…何でこんな雑誌を美緒が持っているのだ?と疑問に思いながらも間男に対しての怒りから憎悪に変わって行くのが解ったし、面が割れている以上、直接殺しに行く事も出来るけど、それをして何になると言う気持ちも有る。


「就業中にもメールで遠隔で調教とか休みの日は24時間とか狂ってやがるな…」


どおしてくれようかと思案した私は次の行動に出る事にした。


数日後


朝から鳴り止まない電話とメールを全て無視して間嫁さんに会いに行った。


「此方にはまだ何も」


間男から間嫁さんには未だ何も連絡が来ない様子だったので現在の状況を話した後で雑誌の事を話すと、信じられないと言った表情をするので、此方は婚約破棄しますが、間嫁さんはどおしますか?と訊くと、強い意志を持って


「離婚します」


と言って来たのだけど、それについては直に動かない様に釘を差しておき、帰った。

間嫁さんと別れた後で電話に出たのだけど、店が臨時休業しているし自宅にも居ないけど何かあったの?と、心配する様な事を言っていたけど、動揺が隠せない様子。

どおやら雑誌が発売されてしまったから気付かれていないか探りを入れたかったのだろう。


さて、明日には内容証明も届く頃だろう。

相手はどお出るかな?

この後の修羅場を想像するとワクワクが止まらない。

もしかしたらドSなのかと思いながらも帰る事にしたのであった。

結局美幸は私の事を待ち伏せしているなんてことは無かったと言うよりは待ち伏せ出来なかったと言った方が早い。

省吾からの連絡では雨音大橋の下で公開調教されているとのことなので私のことなど構っていられない筈だからな。


翌日

R科学雨音工場はあの爆発事故の後、新社屋を建て復興した。その社屋の事務所に激震が走る。

そう、匿名で送られてきた内容証明が所長宛に届いたのだ。

そして本社社長宛にも…

直に呼び出される2人を尋問する会社の幹部。


「幾ら性癖だとは言え、他人の婚約者を奪って良い筈がないだろ!只今を持って滝沢昌也を自宅謹慎処分とする!処分が決定次第連絡する!」


「田代美幸君もそうだ!あまつさえこんな雑誌に投稿なんて正気の沙汰とは思えん!滝沢昌也同様、自宅謹慎だ!」


会社側の事実確認は最初こそ知らぬ存ぜぬを貫いた2人であったが、証拠を提示したらアッサリ陥落。どおやら雑誌への掲載がとどめを刺したらしい。


私は不貞の証拠と会社のコンプライアンスを問う内容証明を匿名を送り付けたのだ。

その後、美幸から内容証明を送り付けたのは貴男でしょう!?と鬼電鬼メールが届くが全て無視。

そして店が閉まっているので自宅の前で待ち伏せをしていた美幸が何であんな事したのと詰め寄ってくるが、何のことだ?としらばっくれて実家に返したよ。

その後、間嫁さんに離婚話を進めても良いよと連絡を入れた後、省吾を動かして間男と美幸を自宅に召喚し、鼻歌交じりで証拠を提示すると間男はお前が美幸を喜ばす事が出来ないのが悪いとか俺が雨音に居る間の遊びの一貫だから見逃せよとか言った。

なので、間男にそんなド淫乱の恥知らずなんか要らん!ペットなのだろう?飼育放棄は動物愛護法に引っ掛るのでは?それに雑誌に変態報告する程に相性良いのだろう?責任取ってその雌犬を引き取って後生大事に飼育してやれと言ってやると真っ赤な顔をして俺だって要らんわ!と返して来た。

美幸はと言うと、違うの違うの愛しているのは明夫だけとか、どんな惨めで屈辱的な事でも喜んでやりますから許してとかテンプレ通りの言い訳をして来て思わず笑いそうになったが、此処で興信所が録音に成功した音声を再生してやった。


間男「あの男と結婚しろ」

美幸「エッ!?」

間男「俺のペットだと言う事を隠してあの男と結婚して金を搾取して俺に貢げ。それが出来たら月イチで調教してやる」

美幸「あの男をATMにしろと?」

間男「そうだ!異論はないよな」

美幸「ワン♡」

間男「いい子だ…ご褒美に種付してやろう俺の子供を孕んであの男に育てさせろ」

美幸「あの男を子育てマシーンとATM扱いしたら良いのですね。全ては飼い主様の御心のままに」


いやぁ…この話を聴いてドン引きしたわ…こんな奴らに良いように利用されるところだった。

シッカし…この間男…外見こそ違うけど雰囲気は私そっくりなのな…まぁ、性癖だけは違うけど性格は似てそうだし、生活リズムが合わなくてロクに相手をしてやれなかった私より雰囲気が似ていて生活リズムと性癖が合った間男に依存したのは自明の理なのだろうな。

だからと言って許すことはないけどね。

この音声を訊いて観念したのか美幸は全ての抵抗を辞めて泣きながら土下座して謝罪をして来た。

一方、間男の方はこの状況下にも関わらず私を睨み付けテメェが悪いのに何で俺がこんな目に合わなきゃならんと言いながら掴みかかって来たのだが省吾に投げ飛ばされて関節技をキメられてうめき声を上げていた。

後で訊いた話では省吾は元プロレスラーだったらしく投技から関節技までお手の物なのだそう。

漸く落ち着いた所で二人の不貞行為を認める事と反省文そして間男側には慰謝料を払う事を念書を作成して後日公正証書として残し、数々の証拠と共に保管する事にした。

その後、美幸の実家に事の経緯を説明して婚約破棄を告げて二度と会わない連絡もしない事を了承させると実家側も色欲に狂い下半身でしか愛を語れないメス犬なんぞ飼育する余裕なしと絶縁宣言し、私に対して謝罪とお詫びとして式場キャンセル代と使った結婚資金の返還そして詫び料として+αで支払って来た。貰うのは躊躇われたので拒否しようとしたのだけど、ケジメと誠意を見せないと後味が悪いからと言う事で受け取る事にした。


仕事に関しては、美幸は経緯はどおであれ、同情する余地なしとの事で依願退職扱いとなったが、実質上クビで間男に関しては一時本社預かりとなり本社に戻ったのだが、やった行為は極めて悪質と判断され懲戒解雇処分となった様だ。


後日、私から証拠の提供を受けた間嫁さん側は弁護士を立てて示談にて離婚が成立したとの事で連絡を受けた。

内容は間男から慰謝料及び養育費子供との面会接触禁止違反した場合、追加慰謝料請求。

そして美幸から慰謝料と間男と接触及び連絡の禁止。

金額は言えないが、総額8桁万円になったと言う。


離婚後、間男は養育費と慰謝料の支払いをする為にバイトの掛け持ちをしているとの事。

美幸は性癖も相まってそっち系の店で働いて慰謝料の支払いをしていると訊いた。

そして私はと言うと…

何故か雨音に引っ越しして来た間嫁さんが店の常連客になり、いつの間にか店の手伝いをする様になる。

いやぁ…遥さん…あの人の本質は蛇だよ…スルスルとターゲットに近寄ってタイミングを見てパクリ…見事にヤラれたよ…

そんなこんなで先月遥さんとゴールインしましたよ。

私と遥さんが付き合う事になった時、美緒と遥さんが私を巡って争ったらしいけど、それは別の話。


そうそう、美緒は省吾と付き合う事になり、現在は省吾からのプロポーズ待ちなのだそうだけど、言っちゃ悪いけど省吾って…メッチャヘタレなのな。

この期に及んで断られたらどおしようとか180cm100kgの巨体を小さくさせてブルっているよ。

笑っちゃいけないと言い聞かせながら

「ドンとブチかましてやりゃぁ良いんだよ!自信持て!!」

と励ましてやったよ。


いきなり子持ちのパパさんになってしまったけど、子供も懐いてくれているのでヨシとするかな…


おっと…後日談を書き忘れてしまったよ。


遥かさんと結婚した半年後の事


「よぉ!久しぶりだなぁ!他人の女を寝取る最低男!」


閉店直前とあって誰も居ない店内で閉店準備をしていた所に病的に痩せこけて白髪だらけの見た目50歳の男が入店して来ていきなり私に向けて何かを投げ付けて来た。

その何かが私の頬を掠めて背後の棚に置いてあるウィスキーの瓶に当たる。


ガッシャーン!!


ウィスキーの便が派手な音を立てて割れる。

男が投げ付けて来たのは刃渡り10cm程のナイフだった。

ナイフが掠めた頬から血が滴るのを感じた私は命の危険を感じたのだが、不思議と恐怖は感じてなかった。


「チッ!ハズレたか!運が良いなぁ〜オイ!

お前のせいで俺の人生めちゃくちゃだ!

責任取って俺に殺されろや!」


コイツ

カナリ老け込んで見えるが間男かよ!?

今の言動で男の正体に気付いた私に両手にサバイバルナイフを握り締めて襲い掛かって来たのだが、カウンターが邪魔して襲いかかるタイミングがチョットズレる。

そのおかげで間男は私に反撃の隙を与えてしまった。

私は素早い動きでコンロの上に有ったフライパンを手に取って間男の顔面を思い切り叩いてやった。


クリティカルヒットぉ!!


思い切り振り抜いたフライパンが気持ちの良い音を立てて顔面にヒットした間男は鼻血を飛び散らせながら背後のテーブルに背中を打ち付けてしまい悶絶するが、それでも戦意を失わないどころか更なる怒りをもって椅子を投げ付けて来たがそんなものは当たりもしない。


「テメェの馬鹿さ加減棚に上げて逆恨みかよ!大人しく帰れよ!!」


「うるせぇ!お前さえいなければ全てを失わずに済んだんだ!お前は死を持って俺に償わなければならない」


コイツ目が完全に逝ってやがる


最早狂気としか言い様がない色を湛えた目でカウンターを乗り越え再び私に襲い掛かって来る間男。

とは言え、吹っ飛んだせいでナイフは持って居ないので対処は心得ている。

実の所、こんな事もあろうと省吾を拝み倒して護身術を学んでいたのだ。

殴りかかって来た間男の右ストレートを掴んで引っ張ってやると勢いが付いているせいで体制が崩れよろめいた所に渾身の頭突きを見舞い、更に追い打ちを掛ける様にもう一発頭突きを食らわす。

沈んだ間男の両手首をチャーシュー用に使っている凧糸で縛り上げ警察を呼ぼうか迷ったけど、それでは面白くはない。


「コイツ…」


「あたい達の憩いの場をこんなにしちゃって

只じゃ済まさないわよ!」


「一切の容赦しなくて良いから、コイツにマ○の喜びを刷り込んでやってよ」


私が呼んだのは常連のSMカップル。

そのカップルに間男を託してしまおうと考えたのだ。


「あたい、一度で良いからこんな男を調教したかったのよね」


「オイオイ

借金塗れだから程々にしといてやれよ!?」


「じゃあ、その借金を俺が肩代わりしますよ」


「ヘッ!?良いの」


「気にしないで下さい

何時もお世話になっているお礼と思って貰えれば良いですから。何なら、店の修繕も手配しますよ」


「助かりますと言いたい所ですが、あとが怖いなぁ」


「いえ、コイツの玩具を手に入れた事のお礼と今まで通りお店で楽しませて貰えれば良いですから」


「それは構いませんよ?但し「警察に捕まるような行為はするな!でしょう?」


「大丈夫ですよ

お約束します」


このカップルの男の方は、実はトンでもない金持ちで、しかも、趣味への金の使い方はとても良く専用の家まで建ててしまう程だ。

男の職業は本人が言いたがらないし、詮索する必要もないから知らないけど、年の半分近くは海外で仕事をしているらしくカナリ忙しい身なのだそう。

そう言う事なので間男は彼女の玩具に丁度よいと考えたのだろうな。

引き摺られる様に車に乗せられる間男を見て私は合掌せざる終えなかった。

何故なら、この時点で間男としての人生は終了したと言っても過言ではないからだ。

金の方は、残りを一括で支払われたと遥さんから驚きの声と共に連絡があったよ。


とまぁ、一連の騒動はコレにて完全に幕を閉じた。


その後、間男が見るも無惨な姿になって一度だけミストに連れられて来たのだけど、それは別の話。


長々と書いたけど、コレで終わりです。

ありがとうございました。


………

……


レイ「同じ魂でも育つ環境でああも変わるもんかね」


真智子「そうだね。でも、初遭遇でいきなり魂同士が殴り合いの喧嘩するなんて思いもしなかったけど」


レイ「あれには驚いたけど、収まる所に収まって良かったよ」


真智子「てか、あの金持ちやることかエゲツな」


レイ「まぁ、憩いの場であんな事をやらかしたのだから仕方がないだろうよ」


真智子「でも、間男も汚嫁も下半身でしか愛を語れないなんて終わってるよね 不倫はある意味病気だよね」


レイ「まぁ、敢えて病名を付けるならエロノミー症候群と言ったら良いのかな?ある意味不治の病と言うか悪化したら最後感染者の身を滅ぼす悪性の病気だよな」


真智子「エロノミー症候群って…(爆)」


レイ「日々の私の原動力はエロですエロ無しでは行きていけませんって輩や不貞行為やS○X依存症や異常性癖その他諸々性に関する事柄を一括にする病名の総称として良いかなとは思うぞ?」


真智子「確かに…以外にバズったりしたりして(爆)」


レイ「ンなの興味ねえや バズったりしても良いことはないと思うしよ」


真智子「以外に行けると思うけどな」


レイ「ハイハイ」


奇しくも同じ魂が巻き起こした不倫騒動はこうして幕を閉じた。

浮気や不倫をするくらいならパートナーとは別れてから新しく恋をした方が良いと思いますよ。





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