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気が付いたら幽霊やってました  作者: 京子
第6章 風神 楓夏
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第113話 闇丸VSゆう子 2

バキィ!!


白い玉が飲み込まれ、一瞬の間があった後、突如として砕け散る黒い玉。

それだけではなく、もの凄い力で吹き飛ばされるゆう子と闇丸。

ゆう子が使ったのは反発する力

つまり、斥力かと思われる。

恐らくは斥力が引力を相殺したのだろう。それで形を維持出来なくなって砕け散ったのだろう。


「思ったよりしぶといな…」


「それは此方の台詞よ!」


短い会話の後、二人の姿が揺らめいたかと思ったら再び消え、程なく聞こえる忍者刀が打つかる音が響く。

こうなってしまえばGR級とLR級では体力も違えば技量も違うし先程のパワーで押し切る事を止めてフェイントや崩し技で翻弄しゆう子を攻めたてるものだから次第に押され始める。

ピンクも全力でゆう子をフォローしている様だけど限界近い様子。


「テメェの攻撃は軽いんだよ!」


鍔迫り合いの体制からゆう子を蹴り飛ばし再び手裏剣を飛ばす闇丸。


「触っちゃダメ!逃げて!」


手裏剣を忍者刀で弾き飛ばそうとするゆう子にピンクが警告を発する。

勿論、ゆう子もピンクの警告に従い紙一重で手裏剣を躱したのは良いが、軌道を変えて再び手裏剣がゆう子を襲う。

紙一重でダメならと強化型分身体を残して地中に移動した迄は良かったのだが…


「エッ・・・!?」


驚いた事に強化型分身体の手前でピタリと止まり明後日の方向へと動き出したのだ。

地中から飛び出してクナイを投げ付け手裏剣を迎撃しようとしたのだけど少しだけ軌道を変えて躱してゆう子に向かって来る。

それならと手裏剣にギリギリ当たらない距離を取って闇丸に向かって行き直前で超加速して移動して闇丸にぶつけようとしたのだが、闇丸にぶつかる手前1cmでピタリと止まり回れ右をしてゆう子を追い出す。


「ちょっとこの手裏剣意思でも有るっての!?」


あまりにも動きが変だと思ったゆう子が手裏剣を躱しながら叫ぶ。


「フハハ…如何にもその手裏剣には意志が有る!貴様に当たるまで何処まででも追い続ける!

そら!もう一丁!!」


追い打ちをかける様に手裏剣をもう1つゆう子に投げ付ける闇丸。

2つになった事で進退窮まるゆう子はそれでも手裏剣を逃れようと逃げ回っていたのだが、無理だと判断したのか瞬間移動で距離を取ったかと思ったら其処で座り込んでしまったよ。


な…なになになになになに


ちょっとゆう子ちゃん何やってんのよ!


ゆう子の意図が解らず慌てた真智子が思わず出て来てしまう。

およ?真智子がゆう子を心配するなんて珍しいな…俺は真智子はゆう子の事をあまり好きではないと思っていたのだが?

今にも飛び出して行きそうな真智子を宥め成り行きを見守る事にする。

まぁ、レイって冷たいね!なんて冷ややかな目で言われたがね。


何か考えがあっての事だろうとは思うが、座り込んだゆう子に何か違和感が有るんだよ。

2つの手裏剣がゆう子に迫る。

もし、手裏剣がゆう子に当たる1mm手前で瞬間移動移動して躱しても手裏剣同士が衝突する事は無いだろう。


猛スピードで迫った手裏剣は左右からゆう子に命中し爆発する。

程なく響く轟音そして爆風に真智子が卒倒仕掛ける。


「勝負アリ!拙者の勝ちだ!!」


爆風が収まると同時に勝利宣言をした後、俺に向かって右手人差し指をクイクイッと動かして早く殺ろうぜと挑発して来る。


オイオイ…その挑発は少し早すぎやしないか?

てか、コイツ…マジで戦闘狂だぜ…やってみたい気もしないではないが…


あまり関わりたくない部類の相手だなと思いながら無視を決め込む俺に何でそんなに余裕ぶって居られるの?と問い質そうとするコヨミ。

そんなコヨミに「まぁ、見てろって」と返事をしたら、ヒラリヒラリと一枚の花弁が舞い落ちて来たと思ったら大量の花弁が闇丸目掛けて飛んで行く。


ば…ばかな…うぉっ!!


視界を奪う程に大量の花弁が闇丸を襲う。


ヤッパリな…


あの手裏剣の前では強化型分身体では見破られるから分身体は使えない。

では、どおしたかと言うと、強化型分身体の上の上。

妖気と霊気を混合して作り出した影分身を更に強化した強化型影分身を身代わりにして本体は逃げ出していたのだ。

ただ、この強化型影分身は作り出すのはチト時間が掛かる模様。

それが先程の座り込みだったみたいだ。

霊気を使って作り出す分身体と違って妖気と霊気でもう一人の自分を作り出す影分身。然もその上位版でもある強化型影分身は今の俺では作り出せない。

何とか手裏剣から逃れたゆう子はタイミングを見計らって仕掛けたのだ。


後は予想通り

花弁に紛れて急襲したゆう子が闇丸の核を破壊してジ・エンドだ。


終わった…

ヤレヤレだったぜ…



闇丸の存在が消えたのを確認した後、セクシーなポーズでイエイとか言っているけど、それ…必要あるのか?

とか、考えていたらコヨミと天音も自分達も考えようかな?


・・・だってよ・・・


マッタク…何考えているのか解らん…

でも、コレで終わった…よな?

後は妖怪門の処理だ…け……………………!?


てっきり俺はコレで終わったと思っていたんだよ…


然し…


「誰じゃ!?」


地面の一点を見つめ楓夏様が叫ぶ。


フフフ…流石は風神様…


バレちゃぁしょうがないと言わんばかりにその姿を表す。


「お初にお目にかかります…

某の名は山本八郎座右衛門と申すケチな妖怪でございます。

先程の戦い、実に見事でしたよ

どおです?貴方方纏めてそれがしの配下になりませんか?」


湧き上がる様に姿を表した江戸時代の侍風の妖怪(てか、その出現のしかた好きだねぇ〜ホント…)は態とらしい程に恭しく挨拶をして来た後で俺達をスカウトして来たよ。


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