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気が付いたら幽霊やってました  作者: 京子
第6章 風神 楓夏
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第112話 闇丸VSゆう子1

GR級

GODを除くと俺が設定した最高ランクなんだけど、やはりコレにも上中下とレベル分けをしないとならないよな。

闇丸を観察した感じでは、なりたてホヤホヤのレベル1と言った所だろう。

まぁ、解りやすく言えば、各ランク毎に1〜100迄のレベルが存在していて1〜30・31〜60・61〜100で区分けしていると言ったら解りやすいだろうか。


以前、幽霊のランク分けをしたのだけど、アレは飽くまでも幽霊限定であり、妖怪は含まれていない。

妖怪に魂は関係ないのでランクは妖気の総量で決めている。


話は横道に逸れたけど、俺の初見では闇丸はLR級レベル55位と言ったところだが、大佐の力を取り込んだことによって一気にランクアップしたってのが現状だ。

で、肝心のゆう子はと言うと、LR級レベル27位と言った所だろう。


数字だけ見たらゆう子では絶対に敵わないだろう。

然し、ゆう子に憑いているピンクが全力サポートしているのでどおなるか解らないよな。


と、言う訳で2人の状況を見てみると…


「し…静か過ぎる…」


静かと言うのは語弊があるかも知れないが、お互いのクナイや手裏剣が飛び交い忍者刀がぶつかり合う音が響き渡るのみで派手な術が飛び交ったりしていないと言う意味だが、パワーで押し切ろうとする闇丸に対して受け流してカウンターを狙うゆう子。

そう言った戦いが約1時間が経過しているのだ。

状況だけを見ると地味な戦いなのだけど、高い技量のぶつかり合いだから良く言えば玄人好みの戦いと言えない事も無い。

実の所、ランクアップしたての時点では以前の強さと殆ど変わらない。

ビックリする程に拍子抜けしてしまう程だ。

なので、相手が戦闘中にランクアップしたとしても然程気にする必要はないが、技量が高ければ高い程力を使いこなして厄介な存在になってしまう。

なので、早々に片付けるのが常套手段なのだ。


「なかなかやりますね…漸く馴れて来ましたよ

これからが本番で…ゴザルよ…!!」


ゆう子と一旦距離を置き、素早く印を結ぶと闇丸の周囲に直径10cm程の火球が数十個程出現してゆう子に襲い掛かる。

まさかとは思うけど、ゆう子のヤツ…いや…ピンクはこうなる様に仕向けたのか?


「火遁 火炎弾!」


うぉっ!漫画やアニメで見た様な忍術キタァー!!

本来、遁術と言うのは、敵から逃げる為に身を隠したり追手をかわす為の術であり、ああやって火球が出現して敵を襲ったりと言うことは有り得ない。

然し、その有り得ない状況が俺の目の前で展開されているとあって嬉しさ大爆発の俺。

天音も目をキラキラさせて凄い凄いと連呼しているけど、コヨミは然程興味を示していないし、真智子に至ってはさっきから使ってたじゃないとツッコミを入れて来る始末。


何なんだ?この温度差は?


まぁ、ただ単に興味がないと言うだけだと思う事にして、徐々にヒートアップして行く二人の戦いに注目する事にする。


「じゃあ、コレ!

火遁 火焔龍!」


火炎弾を撃たれ、水遁で対抗するかと思われたが、敢えて火遁で対抗したゆう子。

てか、火遁を使ったのはピンクの方だろうな。

火焔で出来た龍はゆう子の盾となり火球を防ぐどころか吸収して更にパワーアップしたかと思うとそのまま闇丸に向かって行く。


「喝!!」


ウヘッ!闇丸のヤツ、遁術で対抗せずに気合で掻き消しやがったよ。

火球もカナリの威力を誇っていた様に見えたけど、それを吸収した火焔龍の力は相当なものだったと思うぞ?その火焔龍を気合で消したのは流石と言えようか。


でもそれは予想の範疇だった様で、何事も無かった様に次の術を発動するべく印を結ぶ2人。


「氷遁 氷柱弾ミサイル!」


「土遁 土瑠壁ぬりかべ!」


ゆう子が作り出した氷遁が闇丸が作り出した土壁に阻まれて爆発四散する。

コレだよコレ!お互いの忍術がぶつかり合う派手な戦い!

こう言った戦いを見たかったんだよ。

ン?ゆう子の攻撃…長くないか?


あぁ…そう言う事か…てか、それで大丈夫なのか?


ゆう子の姿を見て、その意図を看破した俺であったが一抹の不安を抱く。

今、闇丸に攻撃しているゆう子は強化型分身体なんだよ。

ンでもって本体はと言うと・・・


アレッ!?


いない…


まさか俺がゆう子を見失うとは思わなかったぜ…

一瞬、パニクった俺に呆れた様に上よと真智子が言う。


上…?


おぉ…アレか…


アイツ、見事に天井と同化しているじゃねえかよ。


(思った通りね…コレはどお乗り切るかしらね)


正面で見るよりも上から見た方が戦況が解りやすいってのは理解出来るけど、果たして通用するのか?

俺の不安を他所に再び氷柱弾を発射するゆう子。


ヌォッ!?


氷柱弾が闇丸を中心とした半径5mの範囲を隙間なく降り注ぐ。見た感じから吊り天井かい!とツッコミたくなったのはヒミツである。

正面のゆう子に集中していたせいか、真上からの攻撃に気付かなく、一瞬慌てた闇丸であったが何を思ったのか番傘を作り出して勢い良く広げる。


「炎遁 番傘炎陣!」


広がった番傘は炎を纏い回転しながら広がって行き炎の熱で瞬く間に氷柱弾を蒸発させて行く。

それだけではなく、お返しと言わんばかりに火柱が勢い良く吹き上がる。


「ヤバッ!」


迫る火柱を避ける為にカムフラージュに強化型分身体を残して天井の岩に潜り込み移動を開始するゆう子。


「何処に逃げやがった!解ってんだよ!このクソアマ!」


お〜怖っ!口悪いなぁ〜…アイツの地って超短気な性格なのか?こんな状況なのに、俺なら闇丸とどお戦うかと真面目に考えている俺。

そんな中、探してみなさいな猪さんと語尾にハートマークを付けた挑発が洞窟内に響き渡る。


「ほぉ?今の言葉、直ぐに後悔させてやる

闇遁 引力!」


怒り狂っていたかと思った闇丸であったが、どおやらそれは演技だった様だ。

闇丸は新たなる遁術 闇遁で作り出した黒い玉を放り投げる。

黒い玉は空中でピタリと止まり、禍々しい程の波動を解き放つ。


アレは…


結界の中に居る俺達でも解る。

あの黒い玉自身が強力な引力を発している。

然も、引き寄せる対象は術者が任意で選択出来る様な使用になっている様だ。

抵抗出来ずに地中から引き摺り出されるゆう子に、すかさず手裏剣を投げ付ける闇丸。

いやぁ〜あんな遁術が有るなんて驚きだぜ。

なんて思っていたら、真智子がこんな事を言い出した。


真智子曰く

見ていて気が付いたのだけど、闇丸は自然の力を妖力で増幅して使っているみたいね…

そう考えると、引力もまた自然の力だから使えて当然だろうね。

まぁ、習得するには途轍もなく恐ろしい程の時間と鍛錬が必要でしょうけど。


なぁ〜る…


地中から引き摺り出されたゆう子はギャーギャー騒ぎながらも抵抗を試みている様子であるが、如何せん、引力が強過ぎて無駄な抵抗に終わってしまった様子で黒い玉に引き寄せられて行く。


「なら、こうよ!」


引力に対抗するには反発する力を作れば良いと言わんばかりに白い玉を作り出したゆう子は黒い玉目掛けて投げ付けるが、アッサリと黒い玉に飲み込まれてしまった。

なんの意味が有ったんだ?

白い玉が何なのかと俺が看破する間もなく黒い玉に飲み込まれてしまったぞ!?


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