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気が付いたら幽霊やってました  作者: 京子
第6章 風神 楓夏
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第110話 天音VS大佐 1

「・・・と・・・思ったら大間違いです!

全て予想通りなのですから!」


ニヤリと不敵な笑みを浮かべる大佐と闇丸。

何だぁ?随分と余裕ぶってんじゃねぇかよ。

等と考えていたら…


ドスッ!


エッ・・・?


俺の頬を掠める様に落下して来る一本の槍。

それを皮切りに無数の槍が俺達めがけて落下して来る。

これ…ただの槍じゃねぇぞ!?

一本一本が結界を貫通出来る程の恐ろしい程の威力を秘めているトンでもない槍だ。


「フッ・・・安直ですがスピアズ・レインとでも名付けましょうか

一本でも食らったら一溜りもありませんよ?」


勝ち誇った様に大佐が叫ぶ。ンなもん地中に潜ったら良いだけの話だろ?そう思った俺は地中に潜ろうと思ったのだが…


「逃さん!」


此方側の行動を読んでいたかの如く地中から出現した忍者妖怪が俺達の足首を掴んで身動きを封じてしまったのだ。


はぁ!?


確かに全滅させた筈なのに何で?

って、考えている場合ではない!


「任せて!」


すかさず真智子が風のバリアを発動させて槍の軌道を狂わせる。

軌道が狂わされた槍は俺達を避ける様に落下して行く。

ふぅ~…肝を冷やすとはこの事だろうな…マジで焦ったぜ…

俺は目の前に刺さっている槍を引き抜き、そのまま忍者妖怪に一撃食らわすと無念と呟いて消えて行く。

周囲を見渡すと、コヨミ達は天丸が守っていたらしく被害は無かった様子。

てか、あの術からどおやって行き残ったんだ?


「アレを防ぎ切るとは

本当に厄介な幽霊ですね

いや、これは素直に称賛しているのですよ?コレは

所で1つ疑問なのですが、貴方方は本当に人間の幽霊なのですか?」


なっ…言うに事欠いて人間の幽霊か?

だとぉ!?

仙人でも聖人でもなければ妖怪でもねぇよ!

間違いなく人間の幽霊だよ!!

こちとら2つの魂が同化しただけの何の変哲もない人間の幽霊だっつぅ〜の!!

何も入っていないのはゆう子だけ・・・じゃねぇな・・・アイツ・・・シッカリとサポートを受けているじゃねぇかよ!


この洞窟内に来てから特に違和感はあったのだけど、今一瞬見えたぞ!?

じゃねぇとあんな霊気の使い方出来ないよな


然し、アイツ等も物好きだよな。

何で俺達を監視しているか知らんけど。


なんて、呑気に考える場合じゃねぇよ!


この二人の妖怪を倒さないとこの先に進めないんだよ。

相手は俺達を本気で倒しに来ている。

ならば、俺達も本気で相手をしないと失礼だよな。


「ねぇパパァ〜」


「ン?」


「パパはどっちと戦いたい?」


「ん〜…って…ちょっとまてぇ〜い!」


「ン?なぁに?」


「まさかと思うけど、天音が戦おうってんじゃねぇだろうな!?」


「天音は遊び足りないのぉ〜もっと遊びたぁ〜い」


まるで誘惑するかの様な仕草と表情で俺にお強請ねだりする天音を見てケラケラと笑う楓夏様。

てか、楓夏様よぉ〜こんな事まで教育しないでくれよぉ〜

仕方なく、俺が闇丸と戦うと言い出すと今度はゆう子が待ったを掛ける。


「闇丸はあたいに相手させて下さい」


オイオイ…ゆう子まで出しゃばって来るのかよ…まぁ、くノ一を目指すゆう子にとって闇丸は打って付けの相手だと思うけど、実力差は否めないわな。

と、思ったのだけど、中のヤツが手を合わせてお願いをしているよ。


ったくよぉ…勝算は有るのだろうな?

此処まで来て玉砕なんて赦さんからな!?


シブシブ…本当にシブシブながら2人の懇願を聞き入れるしか無かったのであった。


………

……


天音VS大佐


「じゃあ、天音は大佐君と戦うね♥」


満面の笑みで更に語尾に♥まで付けて臨戦態勢に入る天音。

てか、楓夏様よぉ〜まさかと思うけど、天音を戦闘狂に育てたのか?

等と考えていた俺に見ているが良いとそっと囁く楓夏様。

まぁ、他でもない楓夏様の言うことだから黙ってはいるけど不安で仕方がない。


「#℉§$@%†№…(私の名前は天音 あなたの本当の名は?)」


ウェッ!?!?天音のヤツいつの間に…?


突然意味不明な言語を喋りだした天音に驚く俺と真智子。

ゆう子は…解る様だな。

それに対してコヨミだけ取り残されてしまったせいかメッチャ悔しがっていますよ。

それもその筈で、今、天音が使っている言語は人間界では存在しない魔界の言語なのだ。

人間界とは違い、異世界である魔界では当然ながら言語は違う。

じゃあ何故妖怪が人間界の言葉を話せているかと言うと、当の本人達でも解らないらしい。

と、言うのも、魔界から人間界へと来る時に通る道があるのだけど、その道を通っている時に何時の間にか話せる様になっているとの事だ。(何なんだ?そのチート空間は)

因みに、俺と真智子は話せるよ?ブルーとイエローに教えて貰ったからね。

ゆう子が魔界の言葉を理解出来るのは、ゆう子の中に居るピンクのおかげだろうな。

そう、ゆう子の師匠がピンクであり、真智子と同じ様な役割を果たしているのだろう。


「¤№℉¿℃¥π#…!!(驚きました まさかあなたの様なお子様が魔界の言葉を話せるとは思ってもみませんでしたよ。魔界での私の名は殲鬼せんき覚えておく必要はありませんよ…!!)」


会話が終わると同時に消えたと思ったと同時に激しい打撃音が洞窟内に響き渡る。

ン〜…天音のヤツ…如何にも本気で戦ってます的なアピールしているけど、手ぇ抜いているの丸分かりだっつぅ〜の!


「楓夏様直々の指導だもんね

あれ位は準備運動程度だろうね」


天音の動きを見てコヨミが呟く。


ギィン!!


格闘戦では埒が明かないと思ったのか大佐が刀で斬り裂こうとするも即座に対応した天音も刀を創り出して受け止め、そのまま鍔迫り合いに発展する。


「子供と侮ってましたが、なかなかやりますね

ですが!」


鍔迫り合いをした事で力量が解ったのか前蹴りで天音を蹴り飛ばし、1度距離を取る。


「連続 鎌鼬かまいたち!」


天音が高速で振った刀の軌跡に沿って発生した風の刃が大佐めがけて飛んで行く。

然も、適当にと言うより、デタラメに振るもんだから明後日の方向に飛んで行くのも多数存在している訳で無駄なエネルギーの消費が半端ない。


・・・の・・・筈なのだが・・・


「連続で飛ばしても闇雲では折角の技が泣きますよ?」


大佐からしたら、天音は真面目にやっていないと映ったのだろう。

顔は笑顔なのだが、額には青筋3つばかり浮かんでいる所を見ると、カナリ怒っているのだろう。

然し、そんな大佐に対して余裕の表情で更に小馬鹿にした様に「そこに居たら危ないよ」とケラケラと笑いながら忠告したのだ。


「ナッ・・・!!」


不意に斬り落とされる大佐の左腕。

慌てた大佐が咄嗟に黒い球体となって防御体制になった所に先程の鎌鼬が襲い掛かる。


「あ〜ぁ…もっと精度を上げないと使い道が無いねこの技」


なんて言いながらも大佐に当たらなかった鎌鼬が天音をも襲う。

ったくよぉ…制御出来ていない技なんて使うなよな…

なんて考えていたらコヨミが「そんな所はレイに似てしまったのね」と、訳の解らん事を言い出してしまう。

てか、俺の揚げ足を取るんじゃねぇ〜よ!


ムッとしながらも天音の様子を伺っていたのだけど、ぶつくさ言いながらも自らが放った鎌鼬を避けている。


「亀さん亀さん♪そのままでは勝負にならないよ♪」


球体になっている大佐を蹴りながら挑発する天音であったが、此処で思わぬ反撃を受ける事となる。


「うわっ!?」


球体のまま、大佐が転がりながら天音に体当たりを仕掛けて来たのだ。

然も、炎で全身を包み込んで来たものだから天音も慌てる慌てる。

う〜わぁ〜調子に乗る所まで俺に似てやがんの…笑えねぇ〜…


楓夏様の恩恵を受けた天音が操るのは風属性で炎属性は相性最悪だ。

さて、この状況をどお切り抜けるつもりだ?お手並み拝見と行こうじゃないか。


う〜ん…レイVS闇丸と行きたかったのだけど…

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