第16話 兄弟たちは尋問する。
話しのストックが尽きてきました。
尽きるまでは投稿続けます!
今回は短めです。
金髪男の答えに納得していない2人は疑問を浮かべる。
「そんなの、ただのついでだ。
領主の館だったのは調べている。それがなにを意味しているのか甚だ分からない。」
アレンはもっと詳しく話せと促す。
ヘイマンはこういう話しはアレンに任せているのか、表情の変化は激しいが口を挟もうとしない。
「あのお方、フェルナンド様は恐ろしい。お気に入りの巫女を盗られて地の果てまで追いかける。」
金髪男は表情を曇らせる。
するとアレンは考えた表情を浮かべて話す。
「なるほどな。おれたちが盗みに入ったところが偶々血の気が多いところだったと。それであんたが派遣された。そして敗れた、と?」
アレンは推論を話すがおおよそ合っているのか金髪男はうなだれる。
「そうだ。通りで仕事の内容と金の値段が釣り合ってないと思った。」
男は一拍置いて喋り始める。
「最近能力者という常人ではない力を持った人が現れた。」
「あそれぼくのことじゃん。」
ヘイマンが口を挟む。
金髪男は目を驚かせているがこれより状況を悪くしないために話しを続けた。
「そいつらのせいで世界の均衡が傾いた。能力者を自分の手元に抱え込んだ奴が国を統一できる。その考えを持ったフェルナンド様は手始めにこの少女を捕らえた。」
「ほぅ。権力者は囲い込みを始めたと。面白いな。」
アレンは頭を頷いている。
私はその災禍に見舞われたので良い顔をしていない。
「不思議と能力者は奴隷や下層身分にしか出てこないことが分かった。だから奴隷を多く所有していることで頭数が増える。その過程でその少女を捕まえた。僕はそれしかその少女のことを聞いていない。」
男は話してアレンたちを伺う。
「何も話さないと思ったらそんな経緯があったのか、ゲルダ。」
アレンは私に話しを振る。
私は無言で目を合わせて答える。
「話したくない。」
「これだよお姫さんはもう。」
アレンはやれやれと手を挙げる。
おいそれと過去を話したくない。
「神託の巫女らしいが、それらしい能力は使ってないと聞いている。だから開花するまで手元に置いていたが、君たちが攫った。君たちは何者なんだ?」
金髪男はアレンたちのことに関して質問を投げかけた。
実際私も彼らをよく知らないのでナイス質問だ。
「おれたちは路銀稼ぎで回ってただけのただの泥棒だ。というか、おれたちの話は要らない。話を逸らすな。」
アレンは手厳しく指摘する。
金髪男は自分の立場が危うくなったと思い益々顔が暗くなる。
そして唐突に、目の前の金髪男の胸が爆ぜた。
遅れて後ろから発砲音が聞こえた。




