まじっく・しょ~? 【おまけ/しるくはっと】
大変長らくおまたせしました。
倒れたプルチネッラ1/3は退場したものの、舞台はまだ続く。
プルチネッラ1/3×2は真っ青なマントを衝立てに見立て、リュートを覆い、もにょもにょ動いていたかと思えば、今度は黒い子山羊が現れた。舞台袖から上下二連式猟銃を手にしたシズΔがアシスタントとして登場。
間もなく舞台袖からは、大きな大きな、それこそ人がまるごと入っていそうな巨大なシルクハットを、バニースーツなナーベラルが舞台中央に運び込む。モコモコと出たり引っ込んだりもにょもにょ動くシルクハットを背に、
「種も仕掛もありません」と宣言するリュート。
【優しさ】が限定的に零れ溢れる守護者達は、ニマニマとした笑顔を浮かべるのみ。どう考えても中に何かが居るのは明白。
「ポッポだしま~す!」
手が届かないから、シズΔに抱き上げてもらいながら、帽子の縁を掴み、ゆっさゆさ。召喚魔法なんて、まだまだ使えないから仕方なし。
「くるっぽぅ! クルルッポゥ!」
口々にそう叫びながら飛び出す小悪魔達。鳩のクチバシを真似たマスクを付け、灰色の翼箒を手に手に持って自力で飛び立っていく。
「ぶわっはっはっは!」
アインズはあまりの光景に湧き出した笑いが止められないが、すぐに沈静化されてしまう。だが笑いの衝動は直にぶり返す。今度は低く、長く燻るように笑い続ける。
「ウサギさんに替えま~す!」
両手で持った猟銃で持って、鳩と化した小悪魔たちを次々に撃ち落とす。シズΔの補助を受けているからか、装弾と命中率はピカイチ。
その掛け声に小悪魔達は、鳩が豆鉄砲を食らったような顔をして、ポポン! ポポン! と撃ち落とされた小悪魔達。すると、地に落ちた今度は小悪魔達が「うさ、ぴょん」「ウサウサ」「ぴょんピョン」などと口にしながらウサ耳にウサ手足にポンポン尻尾なバニースタイルでうさぎ跳びを繰り返す小悪魔達。
ナーベラルは足下に集うバニーな小悪魔たちを眺め、なんとも言えぬ苦笑いを浮かべている。
「・・・兎詐欺さんだな、確かに」=笑いつつも、ちょっと戸惑っているアインズ。
「か、かわいく、ない・・・」=認めたくないアウラ。
「そうでありんすか? キモ可愛いとは思うでありんす」=感性が違う?
「か、可愛いかも」=・・・の~こめんと。
「見事ナ腕前ダ」=射撃に関する感想。
「あら、こういうのもいいかしら」=今度の抱き枕はVer.ばに~!?
「フッ、ククク。しかし、どちらかといえばツノウサギに近いか?」=博覧強記なデミウルゴス。
幾つかに分割して順次公開しようかと。
ちなみに、この話には別バージョンが作成できたので、もう少し詰めての公開を予定。
次回、ナザリック風な【バニッシュ&アピアリング?】