|浸撃《しんげき》の二グレド?
ちょっとした仕込みを展開中・・・
、 ! うばって うばって のはぁぁぁあああぁっ! ぇぇぇえぇぇ、 ぁぁぁああああああっ!
「おまえかおまえかおまえかえか、おまえかぁああぁっ! わたしのわたしのわたしのわたしのたいせつなたいせつなたいせつなたいせつなこどもをこどもをこどもをこどもをぉぉぉおおぉっ! うばってうばってうばってうばっていったいったいったいったいったのはのはのはのはのはぁぁぁあああぁっ! おおおおおおおぉぉまぁぁぁぁぁぁあああえぇぇぇぇぇぇぇぇえぇぇ、かぁぁぁぁぁぁぁぁああああああっ!」
、 わたしのたいせつな こどもをぉぉぉおおぉっ! ! ぁあああ 、 あっ!
・・・ ・・・
浸撃の呪詛が始まる少し前・・・
「やれやれ、流石に灸を据える必要があるか」
元気があるのは良い事だが、流石に元気が良過ぎる。
狭くは無い筈の第九層を縦横無尽に走り回り、隈なく探検して回っている。
偶に危険な場所へと足を突っ込んだりも。シズに直捕まっていたりする。
「セバス。リュートに少し灸を据えるが、良いな」
「は、アインズ様のお手を煩わせる事になってしまい、申し訳ありません」
「良い。此処はあの子にとってはとても安全な場でもあるからな。
身を以って危険を感じる事も必要だろう」
そんなこんなで悪戯が過ぎた為、お仕置きとして眠っているリュートを連れ、第五層の二グレドの元へ連れて行った。
・・・ ・・・
「・・・ちがう、ちがうちがうちがう! これは、わたしのこどもじゃない!」
「やれやれ、相変わらずの様だな、二グレド」
ギロリとこちらを見咎め、向かって来るニグレド。
「おまえかおまえかおまえかえか、おまえかぁああぁっ! わたしのわたしのわたしのわたしのたいせつなたいせつなたいせつなたいせつなこどもをこどもをこどもをこどもをぉぉぉおおぉっ! うばってうばってうばってうばっていったいったいったいったいったのはのはのはのはのはぁぁぁあああぁっ! おおおおおおおぉぉまぁぁぁぁぁぁあああえぇぇぇぇぇぇぇぇえぇぇ、かぁぁぁぁぁぁぁぁああああああっ!」
「お前の大切な子供はここに居るぞ、二グレド」
「お、おおぉぉ、わたしのこ。かわいいかわいい、わたしのこども!」
差し出された子供を大事そうに抱き締め、ベビーベッドに寝かしつけるニグレド。
「これはアインズ様、御機嫌よう」
「相変わらずの様だな、二グレド」
「どの様なご用件でしょうか?」
「ああ、今回の要件はかなり変わっていてな。
その子供にお仕置きをするつもりなのだ」
そう言って今ベビーベッドに寝かしつけられたリュートの方を指差した。
「と、申しますと?」
「ちょっと悪戯が過ぎてな、驚かそうと思っている。それをニグレドに手伝ってもらうつもりだ」
「左様でしたか。では、どのような事をすればよろしいのでしょう」
「なに、目覚めた時に立ち会って貰えればいいのだ。寝て居る場所が違うだけで、かなり驚く事になるだろうからな」
「それでよろしければ、幾らでも」
「頼むぞ、出来れば悪戯についても叱ってくれ」
「はい、アインズ様の御望みとあれば。おや、そろそろ目が覚める様ですね」
「ム、そうか。少し離れて伺わせて貰うぞ」
・・・ ・・・
「・・・ムィ?」
・・・知らない天井に、何だか肌寒い?
「あら、目覚めたのね。おはよう」
表皮の無い、ほぼむき出しの眼球、ほぼむき出しの歯、むき出しの表情筋で構成された顔がにっこりと微笑んでいる。
「・・・オハヨー。・・・ダァレ?」
「あらあら、驚かないわね」
「ダーレ?」
一寸怖そうな、不安そうな表情のリュート。
「ふふふ、初めましてかしら、私はニグレド。アルべドの姉よ」
「アウペト姉様ノ姉様?」
小首を傾げながらの確認。
「そう、アルべドの姉の二グレドね」
「ニウエト姉様?」
「そう、二グレドよ」
「ニウエト姉様ー!」
「・・・はぁーい♡」
こんな風に無邪気に呼ばれる事が先ず無かったニグレド。メロメロである。
「コラコラ、それではお仕置きにはならないではないか」
「ア! アインズ様ー! オハヨーゴザイマスッ!」
「あ、ああ、おはよう」
やれやれといった様子で、今回は失敗だったかと若干諦め気味なアインズ。
「あ、リュートくん?」
「ナァニ? ニウエト姉様」
「元気なのは良い事だけど、余り他者に迷惑を掛けてはダメよ。
特にアインズ様の言う事は良く聞く事」
「・・・ハァーイ!」
「うん、良い子良い子♡」撫で撫でしながらのご機嫌で有る。
その後は、簡単な探査系魔法と対探索魔法を色々教わってアインズと共に帰って行った。
・・・ ・・・
数日後、二グレドに変調があった・・・らしい。
・・・ ・・・
その報告を受け、ニグレドの元へと向かったアルべドからの報告を私室で待つアインズ。
【アインズ様、アルべドです】
「どうした、アルべド」
【はい、実は。姉がアインズ様にお話があると】
「フム、ではこちらから出向くとしよう」
【いえ、そちらに繋ぐと申しているのですが・・・】
「・・・繋ぐ?」
【はい、そちらに〈水晶の画面〉を標示してみるそうです】
「新たな魔法の様だな。良し、やって見る様伝えろ」
【はい】
・・・ ・・・
唐突に薄暗くなった部屋の中、暗視により特に差し障りが無かった為、気にも留め無かった。
アインズの視界一杯に大画面の〈水晶の画面〉が現れ、その画面から滲み出る様に、二グレドが姿を現した。
、 ! わたしのわたしの たいせつな ぉぉおおぉっ! あぁっ! あ えぇぇ、 あっあ!
画面の下面のスレスレから徐々に現れるニグレドの顔。
【おまえかおまえかおまえかえか、おまえかぁああぁっ! わたしのわたしのわたしのわたしのたいせつなたいせつなたいせつなたいせつなこどもをこどもをこどもをこどもをぉぉぉおおぉっ! うばってうばってうばってうばっていったいったいったいったいったのはのはのはのはのはぁぁぁあああぁっ! おおおおおおおぉぉまぁぁぁぁぁぁあああえぇぇぇぇぇぇぇぇえぇぇ、かぁぁぁぁぁぁぁぁああああああっ!】
上半身が現れ、その両手が前方に伸ばされる。
【 、おまえかぁああぁっ! たいせつなたいせつなたいせつなたいせつな こどもをこどもをぉぉぉおおぉっ! うばっていったいったいったいったいったの のはぁぁぁあああぁっ! おおおおおおおぉぉまぁぁぁぁぁぁあああ 、かぁぁぁぁぁぁぁぁああああああっ!】
〈水晶の画面〉から、二グレドの手が伸びて来る・・・。
「・・・ギャァァァァァッ!」
つい悲鳴を上げると同時に感情が吹っ切れ平静になった。
平静になった為、それが錯覚である事に気付き、攻撃するにまでは至らなかった。
【アインズ様、いかがでしたでしょうか?】
寸劇の終わった何時もの二グレドが水晶の画面上でこちらを伺っていた。
「あ、ああ、二グレド。良く出来ているな・・・呪いのビデオの様だな」
そうは応えるものの、内心は《魂消るかと思ったぞ!》であった。
戸惑った様子の二グレドとアルべド。
「どうしたのだ?」
【あ、申し訳ありません。これではそちらの様子が伺われませんので】アルべドがそう答えた。
フム、一方的に映し出す代物の様だな。改良の余地は有りそうか・・・良かった。
【アインズ様。それで、あの・・・。あの子は、リュートは次はいつ来るのでしょうか?】
何気に気に入られた様子のリュート。
・・・ ・・・
ニグレドの不調は、アインズが人形を置いて来るのを忘れた為に起きていた。
リュートはその後、定期的に魔法を習いに通うお稽古事が出来たとさ。
間隔が開くと、アインズの元に呪いの水晶の画面が・・・。
その都度、進化している様子?
次回は未定です。
取敢えず、オリ主のキャラクター紹介で一旦完結とさせていただきます。
続きが出来次第の再開となります。
ネタが尽きました。現在、オリジナルのネタを織り込み中です。