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最後に

 最後に、誤解のないように一つだけ、はっきりと述べておきたい。


 小生は、交流を否定したいわけではない。

 RT企画そのものを、悪と断じたいわけでもない。


 人は一人では書き続けられない。

 誰かに見られているという感覚、

 どこかに居場所があるという実感は、

 創作を続けるための確かな燃料になる。


 問題なのは、

 その燃料が、いつの間にか目的そのものにすり替わってしまうことだ。


 評価を得るために読む。

 関係を保つために褒める。

 空気を壊さないために黙る。


 それらが積み重なった先に残るのは、

 誰の心にも深く届かない言葉と、

 意味を失った数字だけである。


 読書とは、本来もっと孤独で、

 不自由で、

 不親切な行為だったはずだ。


 合わなければ閉じる自由。

 分からなければ首を傾げる権利。

 面白くなければ、そう感じてしまう正直さ。


 それらを引き受けた上で、

 それでもなお何かを言葉にする――

 そこにこそ、感想という行為の価値がある。


 出版された文庫本に対して、

 その場でどれほど文句を言っても、作者に届くことはない。

 わざわざ手紙を書いてまで不満をぶつける労力があるのなら、

 その時間を、別の何かに使えばいい。


 だが、web小説は違う。

 感想という形で、作者に直接言葉を届けることができる。


 それが、

 好きだからこそ、

 応援したいからこそ、

 惜しい点や、どうしても引っかかった部分を伝える行為だったとしたら――

 それは、本当に悪なのだろうか。


 「愛の鞭」という言葉がある。

 だが、そこに愛を読み取れなければ、

 それはただの鞭でしかない。


 優しい言葉が悪いのではない。

 本音が、常に正しいわけでもない。


 ただ、

 「読んだ」という事実に、

 どこまで誠実であろうとするのか。


 「書いた」という行為に、

 どこまで責任を持とうとするのか。


 それを選ぶのは、

 システムでも、タグでもない。

 結局のところ、

 一人一人の覚悟なのだと思う。


 読まれなくても書く覚悟。

 褒められなくても読む覚悟。

 そして、

 刺さるかもしれない言葉を、それでも差し出す覚悟。


 創作は、

 誰かと手を取り合う行為であると同時に、

 どこまでも一人で立つ行為でもある。


 その両立の難しさを引き受けた先にだけ、

 本当に残る言葉があるのだと、

 小生は信じている。

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