表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
前に出ない悪役令嬢が、気づいたら領地を再生していました ~これは王宮の陰謀であり、私の試験らしいです~ ルナラブ領地試験編  作者: 月影 すずり


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

5/13

第5話 王宮視察団が来ましたが、誰も主役が分かりません

 王宮視察団は、

 とても立派だった。


 人数、八名。

 服装、豪華。

 態度、尊大。


 そして――

 全員、困惑していた。


◆ 到着五分で異変


「……で?」


 視察団の団長が、

 代官を睨む。


「誰が、

 この領地を

 統治しているのだ?」


「は……?」


 代官が、

 一瞬固まった。


「ええと……」


(あ、これ)


(詰んだやつ)


◆ 「主役」が見当たらない


「改革案は?」


「指示書は?」


「新制度は?」


 次々に飛ぶ質問。


 代官は、

 正直に答える。


「……ありません」


 沈黙。


「……では、

 誰が命令を?」


「特に……

 誰も……」


 視察団、

 全員で顔を見合わせた。


◆ 視察団の内心(最悪)


(統治者がいない?)


(勝手に回っている?)


(そんなはずは――)


 王宮基準では、

 理解不能だった。


◆ 市場を見てさらに混乱


 視察団は、

 市場に案内された。


「……これは?」


「露店?」


「許可は?」


 商人ギルバートが、

 普通に答える。


「特にありませんよ」


「空いてたから

 出しただけです」


(出しただけ!?)


◆ 価格統制なし、混乱なし


「値段は

 誰が決めている?」


「売る側です」


「揉め事は?」


「近くの人が

 止めます」


(統治とは……?)


◆ 視察団、恐怖する


「……代官」


「この領地、

 暴動は?」


「ありません」


「犯罪は?」


「減りました」


(なぜ?)


◆ ついに出る質問


「……では」


「この“黒幕”は

 どこにいる?」


(黒幕扱い)


◆ ルナリア、普通に登場


 その時。


「あ、

 お疲れさまです」


 私は、

 帳簿を抱えて

 通りを歩いていた。


 質素な服。

 飾りなし。


 視察団、

 一斉に振り向く。


「……誰だ?」


◆ 代官の紹介が弱すぎる


「こちらは……」


「ええと……」


「領主様、

 です」


 視察団、

 固まる。


◆ 第一声が失礼


「……若いな」


「本当に?」


「冗談では?」


(やめて)


◆ 視察団の質問攻め


「改革案は?」


「命令書は?」


「施策一覧は?」


 私は、

 正直に答えた。


「ありません」


 どよめき。


◆ ルナリアの説明(いつも通り)


「税を止めました」


「無理な仕事を

 止めました」


「人が動きやすく

 なっただけです」


 視察団の顔が、

 どんどん

 青くなる。


◆ 団長の一言


「……それで

 結果が出ている?」


「はい」


「偶然では?」


「偶然です」


(本当に)


◆ 王宮側の結論(暫定)


「……理解できん」


「だが、

 否定もできん」


 団長は、

 深く息を吐いた。


「報告は

 こうする」


「“統治者不在に見えるが、

 秩序は維持されている”」


(最悪な

 報告文)


◆ 視察団、撤退


 去り際。


「……一つ聞く」


 団長が

 私を見た。


「貴女は、

 何者だ?」


 私は、

 少し考えてから

 答えた。


「……何も

 していない

 領主です」


◆ 王宮の誤算・その5


 王宮は、

 こう思っていた。


「視察すれば、

 主導者が

 見える」


 だが現実は。


 主導者が見えないのに、

 領地が回っている。


 それが、

 一番

 恐ろしかった。

本話もお読みいただき、ありがとうございました!


少しでも続きが気になる、と感じていただけましたら、

ブックマーク や 評価 をお願いします。


応援が励みになります!


これからもどうぞよろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ