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前に出ない悪役令嬢が、気づいたら領地を再生していました ~これは王宮の陰謀であり、私の試験らしいです~ ルナラブ領地試験編  作者: 月影 すずり


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2/13

第2話 税を止めたら人が増えました。試験中なのに

 翌朝。


 私は、

 嫌な予感で目を覚ました。


(前世の経験上、

 こういう日は

 だいたい

 ろくなことが起きない)


◆ 代官の第一声が重い


「……お嬢様」


 代官が、

 やけに真剣な顔で

 立っていた。


「人が、

 増えています」


(え?)


◆ 人口は減るものでは?


「昨日、

 人口三百名でしたよね?」


「はい」


「今朝は?」


 代官は、

 なぜか

 視線を逸らした。


「……三百二十一名です」


(増えてる)


(初日で?)


◆ 増えた理由①:徴税停止


 門の近く。


「本当に

 税、取られないのか?」


「昨日も

 何も言われなかったぞ」


「……住めるんじゃ?」


(噂が

 広がるの、

 早すぎる)


◆ 増えた理由②:仕事が勝手に生える


 半壊の倉庫前。


「この柱、

 直せば

 使えるな」


「木材、

 余ってるぞ」


(……誰の指示?)


(出してない)


◆ 代官、理解が追いつかない


「お嬢様」


「この動きは……」


「意図的、

 なのでしょうか?」


 私は、

 即答した。


「いえ」


「偶然です」


(前世基準で言えば

 本当に)


◆ 新キャラ①:仕事が速すぎる補佐


「お嬢様!」


 元気よく現れたのは、

 代官補佐の

 セリス。


「不要業務、

 二十七件

 停止しました!」


(もう?)


「“昔からあるだけ”の

 仕事です!」


(あるある)


◆ 新キャラ②:流れてきた商人


「失礼します」


 落ち着いた中年男性が

 一礼した。


「商人の

 ギルバートと申します」


「“税が軽く、

 口出しの少ない領地”

 と聞きまして」


(誰が

 そんなキャッチコピーを)


◆ そして――想定外の人物


 その時、

 門の外で

 控えめな声。


「……あの」


 振り向くと、

 白いローブの少女。


「ここ、

 “休める領地”だと

 聞いたのですが……」


(休める、

 が売りに

 なってる)


◆ マリア、登場


「……マリア?」


 思わず

 名前が出た。


 彼女は

 目を見開く。


「……ルナリア様?」


(学園以来)


(再会場所、

 草原)


◆ マリアの事情(簡潔)


「王宮の治療院で

 手伝っていたんですが……」


「“一度、

 現場を見てきなさい”

 と」


(それ、

 名目上の

 左遷では?)


◆ 王宮は“見ている”


 私は、

 内心でため息。


(やっぱり)


(この領地、

 完全に

 観察対象)


 マリアが来たのも、

 偶然じゃない。


◆ マリア、即仕事モード


「……魔力の流れ、

 荒れてますね」


(もう見てる)


「少し、

 整えても?」


(もう触ってる)


◆ ルナリアの立場


(なるほど)


(私は

 “何もしない”

 方針)


(マリアは

 “整える”)


(王宮は

 “観察する”)


 ……構図、

 最悪では?


◆ 王宮の誤算・その2


 王宮は、

 こう考えている。


「孤立すれば、

 彼女は

 動けまい」


 だが現実は。


 人が勝手に集まり、

 役割が勝手に埋まり、

 しかも全員、

 有能寄り。


◆ ルナリアの本音


 夜。


 マリアと

 並んで座りながら

 空を見る。


「……ねえ」


「これ、

 試験よね」


 マリアは

 小さく笑った。


「たぶん」


「でも、

 壊れない試験なら

 受けてもいいかなって」


(同意)


本話もお読みいただき、ありがとうございました!


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