伝わらないんだな...
あの後、特にイベントもなく、お屋敷に帰りました。
猫キアナ、考えています...
うーん...
魔法って人の強い想いによって発現したんだよね?それなら猫だって発現するのかな?
よし!試してみよう!
じゃあ、人間になりたい!
人の姿になりたい!
前世の姿に戻りたい!
... ダメか...
いや、まあ無理だよね... 【人の強い想い】だし。はーあ... 魔法使えないのかな、私...
いや、まだ確定じゃないし気長にいこう...
そうしてご主人の買ってくれた高級猫ソファー(フワフワ)で夢の世界へ旅だったのだった。
ん、にゃ....
今何時... ?
「あれ?キアナ。眠っていたの?」
「ニャア?」
あれ?ご主人、
今までどちらに... ?
「私ね、さっきまで街にお買い物に行っていたの。そしたら殿下もお忍びでいらしていたのよ~」
へえー... って!
「ニャア!?」
イッ、イベント発生してたの!?
何てこった!!寝過ごした!
「二、ニャア~... 」
するとご主人は、
「どうしたの?百面相して。」
と、不思議そうに聞いてきた。
イベント逃しちゃったんだよ~...
って言ってもわかんないか...
「ニャア!!」
すると、不思議な顔は笑顔に変わり、
「よくわからないけど、お腹が空いたのね!ご飯にしましょ!」
全然伝わってない... はあ...
と、少し気落ちしていたけれど、ご主人の屈託のない笑みと鼻歌を聞いて、
(ま、いっか!)
という思考になりました!