月がきれいなワケ
突発思い付き短編です。
スーパームーンで月食とあれば何か書かねば、と大急ぎで書きました。
……何故義務感に駆られるのか、これが分からない。
色々適当ですが、恋愛未満の雰囲気を楽しんでもらえたら幸いです。
「かぐやくん」
「あ、みかどちゃん」
マンションのおくじょうで、かぐやくんは空を見上げていた。
「今日はスーパームーンで、げっしょくだってね」
「うん、だからボク見にきたんだ」
「わたしも」
「ここすわる?」
「うん」
かぐやくんが、すわっていたでっぱりをはんぶんこしてくれる。
わたしはすわって空を見上げた。
月がいつもより大きく見える。
「すごいねぇ」
「すごいねぇ」
「この月がかくれるの?」
「うん。お父さんが言ってた。月はたいようの光で光ってるんだけど、げっしょくの日はちきゅうのかげにかくれちゃうんだって」
「へぇ」
かぐやくんはあたまがいい。
いろんなことをきいて、おぼえてる。
「これもお父さんからきいたんだけど」
「うん」
「むかしの人は、すきっていうかわりに、『月がきれいですね』っていったんだって」
「え、なんで?」
「お父さんはね、すきな人といっしょに見ると、いつも見てるものもすてきに見えるからだって言ってた」
「ふぅん」
月を見上げてみた。
大きくてきれいだ。
となりのかぐやくんを見てみた。
いつもどおりカッコいい。
もう一かい月を見る。
やっぱり大きいだけで、いつもの月だ。
おかしいなぁ。
わたしはかぐやくんのことがすきなのに。
「きれいだねぇ」
「うん」
かぐやくんにはどう見えているのかな。
わたしと見てることで、ちょっとでもきれいに見えてたらうれしいな。
読了ありがとうございます。
ちなみにかぐやくんは『輝哉』と書きます。
みかどちゃんは『美門』と書きます。
はい、適当です。逆にしただけです。
名前に引っ張られると、この先かぐやくんはモテモテになって、みかどちゃんがヤキモキする感じになるかと思いますが、この夜の思い出が二人を結び付けるといいなぁ……。
こんな思い付きにお付き合い頂き、ありがとうございます。
皆様、今宵は良い月を!