出会い①
彼女たちが俺へと送る視線は愛(赤)に染まり、彼らは俺に嫉妬(紫)の感情を浮かばせる、そして廊下にはところどころに虚偽(緑)の言葉が浮かんでいく。
汚い、、、汚い、、、
1-eここが俺のクラス。中に入ろうと思ったが
前にも後ろにも女子が集まり、騒いでいる
(よく、こんな朝からそんなテンションでいけるな
ていうか、公共の場、、、)
俺に気づく気配が感じられなかったので声をかけようとすると、1人がこちらに気づき、「ごめん」の一言も言わずにそそくさと離れていった。
「やばい、やばい!!王子やばい!!」
「朝から『孤高の王子』をあんな近くで見れるとか、、」
「まじで美!かなに報告しなきゃ」
(なんだよ、王子って、、、)
俺、朝霧よなは朝から知らない女子たちに変なあだ名で呼ばれる可哀想な男子高校生である。
そして俺の席は窓側の1番後ろ。ここが俺の学校での唯一心が落ち着く場所だ。
席に座り、ヘッドホンをかける。そうすれば俺はこの地獄(現実世界)から一時の別れを告げることができる。そして瞼をつむり、睡眠に入る。
キーンコーンカーンコーン
「ふぁ〜、、、」
終了のチャイムと共に目を覚ます。
そして帰る。足早と教室を出ていく。
「あいついっつも寝てるよな。てか帰んのはやっ!」
「あ〜、王子?これだよ、これ。か、の、じょ」
「彼女だと〜!!」
「あんなイケメン女がほっとく訳ないだろう?
他校に美人の彼女でもいるんだろう」
「くそ〜、俺も彼女ほし〜!」
「また、王子ってのが嫌味に聞こえないのも癪に障るよなw」
「まあ、授業中に寝てるのは関係ないけどな」
「確かにw」