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1-4

 早速外に出て使用してみる。


 当たらない……速度は出ており威力は十分そうなんだけど、慣れるまで練習するしかないな。


 ベナレスに戻り、訓練出来そうな場所を探す。


 お、いい場所発見。門から左に行ったところに的やら案山子が並べてある訓練施設っぽいのがあった。


 あそこにいる責任者っぽい人に聞いてみよう。


「すみませーん。冒険者なんですけど、ここにある施設ってお借りすること出来ますか?」


「ん?自警団の訓練所だから団員の邪魔にならないように使う分には問題はないが……壊したら直せよ?」


「はい!了解です。隅にある的をお借りしますね」




 流星錘の基本動作は振り回すか投げつける。


 今回は遠距離攻撃が目的だから投げつけることになる。鎖分銅の動作に近いか……とりあえず威力を殺さないように当てる練習をしよう。


「面白いことやってるな」


 当てるのにも慣れてきたところ、さっきの責任者っぽい人が来た。


「まだ初心者もいいところですけどね」


「俺らはそろそろ帰るが、まだやるのか?」


「出来れば……」


「そうか、遅番の連中には言っておくから、ぶっ倒れない程度に頑張るんだな」


「ありがとうございます!……ええと」


「タイドだ。一応ここの団長をやっている。冒険者の強化はここのためにもなるからな、遠慮すんな。邪魔して悪かったな」


 団長はそういい残し、手を振りながら去っていった。


「ふぅ、目処もついたし休憩するか」


 とりあえず的に当てる感覚は掴んだから基本からすると次は型の練習をして遠近対応出来るように繋ぎの練習をするか、平原に出て動くMOBに対して実際に当てる練習をするかの2択なんだが……。


「ヘイ、ちょっと聞いてもいい?」


『はいはい?』


「流星錘がさ、とりあえず当てられるようになってきたから次のステップについてなんだけど……」


『実践ですか?』


「それもいいんだけどさ、魔法で何か一味加えられないかなと思って。錘の動きが魔法で制御出来たら応用が利くなって思って」


『ふむ……それでしたら、思考認識の訓練も平行して行ってましたよね?そちらはどのような感じでしょうか?』


「とりあえずはある程度思ったとおりに動かせるようにはなったかな」


『でしたら、精霊の存在もある程度知覚できてますか?』


「精霊って……」


 今も無意識に近い感じで発動させてる魔法に意識を向ける。


 なんとなくではあるが、自分の意識を仲介……だろうか?ぎこちないながらも伝達してくれ発動の手助けになっているだろう存在を感じる……


「--なんとなく分かる。この魔法を手伝ってくれているのが精霊でいいのかな?」


『正解です。でしたら問題なさそうですね。以前魔法は精霊の力で発動すると説明しましたよね?』


「チュートリアルの時だね。うん、覚えてる」


『あれは厳密にいうと精霊を媒介にしてマナに意思を伝達し発動させているというのが正解なのです』


「ふむ……ちょっと話は逸れるけど、かなり根源的な部分を話してるような気がするんだけど、それって大丈夫なの?」


『プロテクト掛けてない開発者の責任だから気にしなくても大丈夫ですよ。メタい話ですが……』


「だねぇ……」


『世界観も何もまだないですからね……と話を戻してもよろしいでしょうか?』


「あぁ、ごめん。続けて?」


『精霊介さずに体内のマナを使って発動させてるのが補助魔法や回復魔法なのです。で、本題なのですが体内からマナを伝えるイメージで錘まで伝達出来れば操作出来るかも知れません』


「曖昧だねぇ……」


『分類するならば、思考認識のユーザースペルですからね。何分やってみないことには……』


「因みに精霊を介しちゃだめなの?」


『前述の内容が出来るのであれば出来ますね。只、精霊を介すと属性が付与されるので現段階ではお勧めはしませんよ?』


「ふむ……だね。糸が燃えて分銅が無くなったら困るから今はやめておこうか」


「よし、じゃあ動かない的相手にやっても操作の感覚が分からないし、実際に狩りつつ練習するか」




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