北条高時が「北の3代目に」
「政務を顧みず、
闘犬や田楽に明け暮れた暴君であり暗君である。」
14代執権である私。北条高時の姿を伝えるモノに
必ずと言って良い程登場するこの文言なのでありますが
これが実像であったのかどうなのか?
につきましては
(自分語りで言うのもなんですが)
定かではありません。
定かではありませんが
少なくとも言えることは
一応、16代まで執権は続くのでありますが
実質的には最期となりました
鎌倉幕府の執権であります私。高時が
鎌倉幕府を滅ぼした理由は
こう言うことなのですよ……。
と声高に喧伝することにより、
倒した側。
後醍醐天皇の正統性を誇示する狙いがあってのことである。
と……。
これは中国の周の国が
殷の国を倒す際に用いました論理。
易姓革命に基づくものでありまして
古今東西問わず
権力の座が別のところに変わるのは
力付く
以外の何ものでもないのでありますが
ただ力付くだけで勝ったとしましても
そこに暮らしますかたがたが
恐怖も手伝いまして
表立っては反発しないのではありますが
心の中では……。
そのままにしておきますと
いづれ反発して来ることになります。
その反発を防ぐために必要なのは
前の政権が倒れたのは
今の政権が力付くで倒しただけでは無い要因。
力付くでもしないことには
暮らしている皆様にとりまして
不利益を被ることになってしまっていたのですよ。
を示す必要があります。
その方法論としまして
周の国が用いましたのが
殷の王様は、とんでもないことをやっていたんですよ。
このままにしておきますと
そのとんでもないことに
暮らしている皆様も
巻き込まれることになっていたのですよ。
それを助けるために
私は立ち上がり、
正義であります我らが勝利を修めたのでありますよ。
これを中国では
『徳』
と言う言葉で表現しています。
真実の程はさて置きまして……。
最終的には
勝ったほうに徳があり、
負けた方には徳が無かった。
だから
力付くで倒しさえすれば
負けた側をボロクソに言っても良い。
未来永劫。
と言う厄介極まりない解釈が
罷り通ってしまっておりますので
大変なことになってしまっている国が
21世紀に入りました現在も存在しております。
任期が定められ、
その任期を終えたら
退かなければならないことが
法律で明記されている国でありましても……。
……と言うわけで
私。北条高時が
北の3代目を継いだあと
どのような政治を行うことになるのか?
を漢字4文字で表現させて頂きますと
『恐怖政治』
負けたら終わりなことは
鎌倉も北も変わりのないことでありますので。
それだけでは民はついて来ませんので
闘犬や田楽。
今風に表現しますと
アミューズメントパーク
と言いました娯楽も
適度に織り交ぜながら
(執権の時も
その程度でありましたけどね……)
どんな逆風が吹き荒ぼうとも
ビクともしない
強固な体制を築いて行く所存であります。