6月18日(水)
朝から父が癇癪を起こす。昨日怒鳴ったのを根に持っているらしい。
テーブルをバンバン叩くならまだしも、再発行したばかりの父名義の通帳をビリビリに破いてしまう。もう自分は銀行に行くつもりはないので、あとは父にやってもらうつもり。
九時過ぎに訪問リハビリの人がきたが、朝の薬を投げたり、最終的には「帰って」と時間前に出ていくように言う。こういうことも、自分が障子を壊したのも含めて、ナースステーションで共有してくれればありがたい。
自分に対しても「出ていけ」と言うので、また祖母の家に避難することに決める。当日欠勤は良くないと思いながらも今日はパートを休むことにした。
母を置いていくのは不安だったが、自分がここにいると状況が悪化する一方だと思い、昼過ぎに家を出る。こっそり父の財布だけ持ち出して、スーパーで買い物をして家に届ける。その後、犬を連れて祖母の家へ。
祖母も叔母も、あたたかく迎えてくれる。食費は千円渡したら、五百円でいいと言うのでとりあえず二日分。
昨日のこと(暴言、障子破壊)、今日の父の状態、などを茶の間で説明。隠し撮りしていた癇癪を起こしてるときの様子なども、大音量で見てもらう(そうでないと伝わらない)。
もう入院したい(自分が精神科病棟に)と告げると、それには反対される。特に叔母が「どこも悪くないのに入院するのはおかしい」と言い、そこからどこか話が説教味を帯びてくる。
父のことも、清掃のパートも、この際すべて投げ出したいという、こちらの魂胆を見抜かれているらしい。
もういろいろな外のしがらみから抜け出して、俗世ではない世界で時間をおきたいのだ。ケアマネージャーに相談しても親身に話を聞いてくれるわけではないし、お世話になってる就労支援の人も、家庭のことにはあまり踏み込んでこない(業務外だから当然だが)。
理解者がいない状況というのは、なんだかつらい。本当は外の人と話すのも、ややこしい(父が破いた通帳をなぜ息子の自分が再発行する? 失業手当の書類も会社にお願いした際、なんだかスムーズにいかず、もやもやした気持ちが残った)手続きをするのも苦手なのだ。
電話をかけるのも慣れてきたが、やはり話していて自分のぎこちなさというものを感じてしまうし、自分は健常人じゃないんだなと意識もしてしまう。
そういうのを全部ひっくるめた“悩み”というのは、なかなか人に理解してもらえない。
夕食後、母に電話して家の状況を聞く。
自分を警察に通報しようとしたが、上手く喋れないので警察の人にも伝わらず、また住所も微妙に間違っていたため、結局警察はこなかった模様。
その後、父はベットから落っこちて(母のいる台所にいこうとしたらしい)動けなくなってしまい、緊急のナースステーションに連絡したらしい。その際、「(息子は)普通じゃない」とか「障害三級(障害年金の等級)」などと、看護婦さんに言っていたという。




