6月10日(火)
少し前から父が入院している。理由は喉の手術をしたため。一週間は経過を見るようなので、しばらく帰ってこない。今までは家にいてもくつろぐことが出来ず、非常に窮屈な思いをしていたが、いまはとても気が楽で居心地がいい。笑うことも増えたし、ずっと張っていた肩こりも消え、身も心もすっきりとした感じだ(こう書くと父には悪いが)。
老人ホームに入ることを考えているようなので、そのまま入ってくれると本当はいいのだが、そうなると生活費が間に合わなくなる。自分の月のパート収入は七万弱。障害年金と合わせても、あと十万は欲しいところ。これ以上清掃の時間を増やしたくはないので、土日にアルバイトをできないかと考えているが、少し前に履歴書を送った成人向け本屋からは、まだ結果が届いていない。
どうなるにしろ、これからまた大きく生活の変化があるはずなので、不安は尽きない。
不安と言えば、最近は自分の文章に対する不安が強い。書くことに自信が持てない。人が書くものを上手いなと思って読むことが多くなってしまった。それだけ自分の文章が下手だと言うことに気付いてしまった。持って生まれた才能のことを考えることが増え、自分にはなにも与えられていないのだと考えるようになった。実際、仕事の面でも、自分ができるものというのはトイレ掃除くらいしかない。人と混ざって作業することができず、手先も不器用であり、頭の回転も頗る遅い。タワシを握って便器を擦ることが自分に一番向いていることなのかもしれない。
そう考えると、いったい自分は何のために生まれてきたのだろうと思ってしまう。
何も目標のない生活というのは、自分にはつらい。下手でもなんでもいいから、とにかく書いてみよう。嘘でも希望があることが精神的にも安定するようだし、とりあえずそうしてみよう。というのが現在の心境である。




