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不定期日記  作者: O馬鹿者
2025年(令和7年)
12/14

5月31日(土)

 夜のお店。SONさん。

 口コミではキレカワ系という評判だったが、なんとなく納得がいく。笑顔はあるがハスキーボイス(悪く言えば掠れた声)でサバサバした性格をしており、この仕事が長い感じがした。

 小柄で、脱ぐととても綺麗な体をしていたが、なぜか思ったほど興奮しなかった。

 シャワー中、思い切って頬をはさんで唇を近づける。が、軽く触れた程度で離れていってしまう。

 つづいて「体触ってもいいですか」と胸を軽く触るが、すぐに「背中洗ってもいいですか」とユーモア交じりで返され、後ろを向かされる。

 なんだか手駒に取られている感じ。最初に入ってきた時も「デリ初めて?」と自分の緊張具合を看破された。ベテランの嬢がくるといつもそうなのだが、相手にイニシアチブを取られている状況はあまり好きではない。

 その後ベットへ。乳首舐め、手コキ、ローションを使っての素股。たぶんこの人は上手だと思うのだが、自分が求めているのはそういう物理的な刺激ではなく、シャワー中にお触りをするといった一種の背徳感なのである。

 よく何をしたいかと訊かれるのだが、その辺の感覚が自分が説明下手なのもあってなかなか理解に結びつかない。

 結局ベットからおりて、立ったまま抱きしめ合ってもらうことにした。髪の匂いを嗅いだり、頬に手をあてようとしたり、そんなことをしていると、すぐに出た。

 たぶん自分はキザなことが好きなのである。顔に似合わずSっ気混じりの独占欲みたいなのがあり、そういうのをしたいのである。

 気持ち悪がられようが、お金を払っているのだからしたいことをしなければ損。そういう風に思い切ることが、最近になってやっとできるようになってきた。

 その後は、ベットに腰かけてお話。攻め方がわからないという悩みを打ち明ける。胸からだんだん下に下がっていけばいいんだよと言われるが、それはそうなんだろうけど、自分がやっても濡れないのである。上手い下手があるのだろうか。

 ――濡れないときはローションを使って、指の腹で優しく触るの。

 ――ザラザラしているところがGスポットだから、そういうところも触ってみて。

 ――ローションのほかに湿り気が出てきたら、こんど指を二本入れてみるとか。

 などのレクチャーを受けながら、実際に穴に指を入れたりしていた。こんなに奥に入れて大丈夫だろうかと思いながら、恐る恐る指を埋めていく。痛くないだろうか? やっているこっちが不安になってくる……。

 そんなことをしてるうちに七十分もあっという間に過ぎて、シャワーを浴びる。自分には女遊びは向いていないのかと今更ながらそんなことを思う。

 SONさんは時間がくるとさっさと帰ってしまった。



 深夜、父の気管カニューレが抜け、救急車を呼ぶ。

 かかりつけの病院で処置をしてもらい、その後すぐ帰ってくる。

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