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炎焔の鎧  作者: なとな
第4章 復讐
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第4章13話 毒砲魔将ドラコ

 俺たちはアカンサから招集される。アスカリの街は今日も寒風が吹き荒れ、屋敷の窓ガラスが微かに震えている。暖炉がパチパチと燃え、木の床に暖かい光が揺らめいている。石壁に囲まれた広間は重厚で、古びた剣や盾が飾られ、厳かな雰囲気が漂う。暖炉の熱が石壁に反射し、微かな温もりが空気を満たす。俺は厚手の灰色コートを脱いで椅子の背にかけ、濃緑の長袖シャツと黒いズボンで座る。窓の外から冷たい風が吹き込む音が微かに聞こえ、広間の静寂に低く響く。変死体調査について進展があったそうだ。しかも、イオンが殺人現場を目撃したそうだ。イオンは言葉を話せない為、文面で共有されることになった。木のテーブルに広げられたイオンの紙からはインクの匂いが漂い、暖炉の火がその端を照らし、影がゆらりと揺れる。石壁の隙間から冷気が忍び込み、暖炉の熱と混じって微かな蒸気が立ち上る。

 最重要容疑者、黒い鎧の大男、男はキャプテンオクトからドラコと呼ばれていたらしい。現在わかっている男の能力は、大砲から砲弾を放ち、着弾地点の周囲の人物をゆっくりと蝕み、朝日とともに灰化させる魔法。被害者、雷族キャプテンオクトとその海賊団。殺害理由は口封じと思われる。今日までキャプテンオクトは金銭を対価にドラコを匿っていた事が会話からわかったそうだ。そしてドラコはこの街での仕事がもうすぐ終わる為、船を降りると同時にオクト含む船員全員を殺害。そしてオクトは残りの伯爵家に匿われている標的を目指してこの屋敷に向かっているらしい。広間の空気が一気に重くなり、石壁に掛かった剣が微かに揺れて擦れる音が響く。暖炉の火が小さく揺らぎ、紙に書かれた文字がその光に照らされて影を落とす。窓の外から聞こえる風の唸りが屋敷全体に低く響き、緊張が俺たちの間に走る。

 俺たちは息をのむ。いくらオクトとは言え、一言で雑魚と呼べるほど弱い男ではない。油断していたところをやられたのだろう。暖炉の熱が広間に微かな温もりを与えるが、石壁の冷たさがそれを打ち消し、不気味な静寂が広がる。窓を叩く風の音が一層不気味に響き、屋敷全体が微かに軋む。


「イオン、お前はどうしてこの現場にいたんだ?」

「…………」


 イオンが文字を紙に書き、俺に手渡す。紙にはインクが滲んだ跡が少しあって、彼の筆跡が微かに震えている。どうやらオクトは昨日のトーナメントの件で俺に恨みを持っていたらしく、良からぬことを考えていないか警戒して尾行したところ、偶然今回の主犯を見つけたらしい。イオンは黒い長袖シャツに灰色のズボン、濃藍のコートを羽織っていて、無言で紙を差し出す。暖炉の火が彼のコートに反射し、微かな光が広間に揺らぐ。石壁の隙間から冷気が忍び込み、暖炉の熱と混じって微かな蒸気を立ち上らせる。窓の外から吹き込む風が屋敷を低く唸らせ、静寂に緊張が混じる。


「とにかく屋敷に向かっているなら話が早いわ。正門と裏門の警備をしつつ、最終防衛ラインでもある保護施設にも人材を配置しましょう」


 アカンサが提案する。彼女は薄紫の長袖ブラウスに深紅の膝丈スカート、厚手の黒タイツを履いていて、暖炉の熱で頬が少し赤い。全員が了承し、正門は俺、ルーナ、セレナ、テラ、リーシャ、エリスの六人が選ばれた。裏門はイグニス、ヴァルカン、ゼファー、イオン、シルヴィアさんだ。そして最終防衛ラインであり、絶対に死守する場所はアカンサ、セリカ、グラディアスさん、レグルスさん、レクサ、リヴァイアが担当することになった。広間の空気が一気に緊迫し、暖炉の火が小さく揺れる。石壁に掛かった盾が風に揺れて微かな金属音を立て、暖炉の熱が微かな温もりを広間に与える。窓の外から聞こえる風の唸りが屋敷全体に低く響き、準備の時間が迫る。


「保護施設の防衛は絶対に離れることができませんので、正門が襲撃された場合は、裏門組は正門へ、裏門が襲撃された場合はその逆で増援してもらいます。ただし、我が家は広いので増援は遅くとも30分ほどかかりますので、あまり期待しないでください」


 つまり、正門が襲われた場合、基本的には俺たち六人だけで戦うことになると考えるべきだろう。暖炉の火が小さく鳴り、石壁の冷たさが広間に忍び込む。窓を叩く風の音が一層不気味に響き、俺たちは正門へ向かう準備を始める。石壁に掛かった剣が微かに揺れ、擦れる音が静寂に混じる。

 俺たちは正門で構える。屋敷の正門は巨大な鉄の扉で、霜が薄く張り付いていて、寒風が隙間から吹き込んでくる。霜が石畳に薄く積もり、足跡が微かに残り、寒風がその跡を冷たく撫でる。俺は濃緑の長袖シャツに黒いズボン、厚手の焦げ茶コートを羽織って、息を白く吐きながら立つ。前衛は当然、俺、テラ、リーシャとして、後衛にセレナとエリス。中央にルーナの布陣だ。ルーナは白い長袖ブラウスに深青の膝丈スカート、厚手の灰タイツを履いていて、寒さでまだ震えている。彼女の銀髪が風に揺れ、青い瞳が不安そうに正門を見つめている。これからここに来る男は両親の敵である可能性が非常に高い。外見の特徴と殺害方法まで一致しているんだ。ほぼ確定だろう。寒風が正門の鉄扉を叩き、微かな軋み音が響き、日光が石畳に冷たい影を落とす。石畳に霜が張り、寒さが一層厳しくなる。


「みんな来るよ!!!」


 セレナの感知魔法に大男が引っかかったようだ。彼女は黄緑の長袖ブラウスに焦げ茶の膝丈スカート、厚手の白タイツを履いていて、厚手の灰コートを羽織っている。エリスは発煙筒を発射し、赤い煙が空に上がって襲撃を裏門のメンバーに伝える。エリスは水色の長袖ブラウスに薄灰の膝丈スカート、黒タイツで、濃紫のコートを着込んでいて、発煙筒の煙が彼女の顔を一瞬隠す。赤い煙が寒風に流され、正門の石畳に影を落とし、微かな焦げ臭さが漂う。寒風が煙を運び、石畳に霜と混じって微かな湿気を残す。石畳に微かな水滴が落ち、日光に反射して不気味に揺れる。


「我が名はドラコ。毒砲魔将ドラコである。この先に用がある故、通してもらいたい」


 黒い鎧の大男は大砲を構え、俺たちに今にも発射しそうな構えだ。鎧が日光に鈍く光り、禍々しい瘴気が漂っているように見える。鉄の正門が冷たく感じられ、奴の足音が石畳に重く響き、正門周辺の空気が一気に張り詰める。寒風が奴の鎧に当たって微かな金属音を立て、正門の鉄扉がその重圧に耐えるように軋む。石畳に霜が光り、奴の存在が戦場の寒さを一層厳しくする。


「させぬ! 我が身を覆いし無敵の力よ、突進に宿りて我が行く手を阻む者を打ち破れ。無敵突進インヴィクタス・チャージ

「風よ、我がボウガンの矢に加わり、疾風となれ。疾風矢付与ラピデウス・フラクトゥス

「銃よ、我が魔力を込めて、弾丸を装填せよ。魔弾装填マグスロード


 リーシャが突撃し、セレナとエリスが狙撃をし始める。リーシャは濃藍の長袖ブラウスに黒の膝丈スカート、厚手の焦げ茶タイツを履いていて、深緑のコートが風に揺れる。槍が大砲の砲身にぶつかり、金属音が響く。セレナとエリスが狙撃を始める。矢と弾丸が鎧にぶつかり、微かな火花が石畳に散る。寒風がその火花を冷やし、正門の鉄扉に微かな衝撃が伝わる。しかし、ドラコは二人の攻撃をものともせず、大砲の砲身でリーシャに殴りかかろうとする。砲身が風を切り、リーシャがギリギリでかわす。石畳に微かな霜が光り、戦場の空気が一層冷たくなる。寒風が正門を吹き抜け、鉄扉が微かに軋む。

 どうやらセレナとエリスの攻撃は大したダメージにならなそうだ。俺は拳を握り、奴の動きを見極める。石畳に霜が薄く張り、足元が微かに滑る。寒風が俺のコートをはためかせ、正門の鉄扉が微かに軋む。戦場の空気が一層緊張に包まれる。


「セレナ! 蒼炎焔の鎧エンフレクス・アルマ・カエルレアを使うぞ! 炎の守護、我が身を囲みて鎧となれ。炎焔の鎧(エンフレクス・アルマ)

「わかったよアクイラ! 風よ、我が呼び声に応えて、突風を巻き起こせ。突風召喚テンペスタス・インヴォケート

「燃え上がれ! 蒼炎焔の鎧エンフレクス・アルマ・カエルレア!!!!」


 セレナから風を供給されることで、炎の鎧は紅から蒼に変わる。炎が風に煽られ、正門の石畳に熱を帯びた影を落とす。拳が青く輝き、寒風を切り裂いて、戦場の空気が一瞬熱を帯びる。石畳に微かな蒸気が上がり、霜が溶けて水滴が光る。寒風がその熱を冷まそうと吹き付ける。


「行くぞ! テラも来てくれ!」

「うん…………」


 テラが答える。彼は灰色の長袖シャツに深茶の膝丈スカート、厚手の黒タイツを履いていて、濃灰のコートが少しずれる。俺は蒼い炎の鎧で拳を突き出し、ドラコに殴りかかる。テラも鋼の大剣で叩き切ろうとしてくれる。その場にいたリーシャも魔法を使う。風に煽られたスカートがめくれ、焦げ茶タイツ越しに白の下着が一瞬覗く。彼女の槍が風を切り、正門の石畳に微かな跡を残す。寒風がその跡を冷たく撫で、戦場の空気が一層緊迫する。石畳に霜が張り、微かな水滴が日光に反射する。


「槍よ、我が力を受け、貫通の力を得よ。貫槍強化ペルフォラ・ハスタ・オーグメンタ


 三人の近接攻撃にさすがにドラコも身をのけぞる。槍が鎧に擦れ、大剣が砲身に火花を散らし、俺の拳が腹部に当たる。衝撃が正門の鉄扉を微かに揺らし、寒風がその音を運ぶ。しかし、ドラコは大砲や鎧で攻撃を上手くはじいて体制を立て直した。奴の鎧が日光に鈍く光り、正門周辺の空気が重くなる。石畳に微かな霜が張り、寒さが一層厳しくなる。寒風が戦場を吹き抜け、鉄扉が微かに軋む。


「なぜだ! 何故他種族と婚姻している夫婦ばかり狙う!」

「理由か? 他種族同士の婚姻などして人間にこれ以上強くなることを望まない。ただそれだけだ。警告として無残な死に方で殺すのだ」


 ドラコは笑う。殺すことを楽しそうに。その笑う姿が寒風に混じり、正門周辺に不気味に響く。石畳に微かな霜が光り、奴の言葉が空気を冷たくする。当然彼女の琴線に触れた。寒風が正門の鉄扉を叩き、微かな軋み音が戦場に響く。


「流れよ、清らかな水の塊よ。相手に落ち注ぎ、その力を示さん。水塊落下(スプリペルカット)


 ドラコの頭上には落下すれば耐えることも難しい水の塊。それらが一気に振り落とされる。そして水は容赦なくドラコに叩きつけられた。ドラコは水圧で身動きが取れなくなる。水が石畳に流れ込み、冷たい水滴が俺のコートに跳ねて、微かな湿気が漂う。石畳に水溜まりができる。寒風がその水溜まりを冷たく撫で、戦場の空気が一層重くなる。


「小娘よ! 貴様も邪魔だ! 毒の力よ、砲撃となりて敵を打ち砕け。毒砲撃ヴェネヌム・カノーネ


 ドラコの大砲から砲弾が発射される。しかし、その砲弾は俺たちに届く前に空中で爆発した。毒の霧が広がり、正門の石畳に不気味な影を落とす。寒風がその霧を運び、鉄扉に微かな湿気がまとわりつく。微かな毒の臭いが戦場に漂い、寒さが一層厳しくなる。


「銃よ、我が力を得て、爆発の力を纏え。爆発銃撃エクスプロド・ライフル!」


 エリスが大型の銃で砲弾を狙撃したようだ。爆発音が空に響き、砲弾が霧散する。しかし、毒の砲弾は霧散し霧状になって俺たちに襲いかかろうとする。霧が正門を包み、石畳に微かな毒の臭いが漂う。寒風がその臭いを運び、正門の鉄扉に不気味な影を広げる。石畳に霜と混じった水滴が日光に反射し、戦場の空気が一層緊迫する。


「アクイラ! 風をこっちに使うよ!」

「わかった!」


 蒼炎焔の鎧エンフレクス・アルマ・カエルレアを一旦解除し、セレナの風で毒の霧を霧散させてもらう。炎も蒼から紅に戻ってしまった。風が霧を吹き飛ばし、鉄扉の隙間から冷たい空気が流れ込み、微かな水滴が石畳に落ちる。正門の石畳に熱気が戻り、寒風がその熱を冷まそうと吹き付ける。


「無残に殺すことに変わりはない。悪いな、手加減はできんのだ」


 ドラコは再び大砲を構え直す。奴の鎧が日光に鈍く光り、砲身が冷たく輝く。石畳に霜が微かに張り、寒さが一層厳しくなる。それを見たテラは魔法を放つ準備をする。しかし、それはドラコが放った砲弾により中断される。砲弾が石畳に着弾し、小さな爆風が巻き起こり、正門の鉄扉が微かに揺れる。爆風が寒風を切り裂き、微かな熱が俺のコートに当たる。石畳に焦げ跡が残り、戦場の空気が一層緊迫する。


「ほら! 毒砲はどんどん撃てるぞ! 死にたくなければ俺を通すのだ」


 そういうドラコは大砲を撃ち始める。エリスも対抗して破壊し、セレナが霧を飛ばすが、大砲の中に実弾が混じっていたようでその場で大爆発を起こした。爆風が正門を揺らし、石畳に焦げ跡を残す。爆発の衝撃が寒風を切り裂き、俺のコートに微かな熱が当たる。石畳に微かなひびが入り、戦場の空気が一層緊迫する。寒風がそのひびを冷たく撫で、正門の鉄扉が微かに軋む。

 爆風がエリスの視界を封じる。セレナも風でそれを飛ばすが、中々消えてくれない。埃が舞い、正門の鉄扉にぶつかって微かな音を立てる。石畳に砂埃が広がり、日光が薄く霞む。寒風がその砂埃を運び、戦場の空気が一層重くなる。


「!? これじゃあ毒の大砲を狙撃できません!」


 そうしたら今度はルーナが魔法を詠唱し始めた。彼女の白いブラウスが風に煽られ、深青のスカートが少し揺れる。


「私が何とかする。水の精霊よ、我が呼び声に応え、雨を降らせよ。降水召喚プリプス・プルウィア


 雨が爆風で舞った砂埃を綺麗に落とした。また湿気により大砲も実弾は打てないはずだ。エリスは魔力を装填してるからこちらには問題ない。雨が正門の鉄扉を濡らし、冷たい水が石畳に流れ込み、微かな水音が戦場に響く。石畳に水溜まりができる。寒風がその水溜まりを冷たく撫で、正門の鉄扉が微かに光る。


「小娘が! 毒砲魔将ドラコに歯向かうか!」


 ドラコは怒り、大砲の狙いをエリスからルーナに変える。それに気づいたテラが前に出て片手で大剣を振り下ろし、砲身を下に向けさせて詠唱をする。


「大地よ、我が手に金属を集め、剣を創り出さん。金属創刀メタルクリエイティオ


 二本目の大剣でドラコの頭部を狙うが頭部の鎧も堅くダメージを与えられている様子はない。並大抵の攻撃はすべてあの鎧で防がれているみたいだ。石畳に剣の跡が残り、微かな火花が散り、寒風がそれを冷やす。正門の鉄扉が微かに軋み、戦場の空気が一層重くなる。寒風が石畳を吹き抜け、霜が微かに光る。

 一撃必殺の火力。翠炎焔の鎧エンフレクス・アルマ・ウィリディスしかなさそうだな。しかし、あれを使うにはテラも後ろに下がってもらうしかない。現状、戦線維持にはテラとリーシャを下げるわけにはいかない。正門の鉄扉が寒風に軋み、俺のコートをはためかせる。石畳に霜が光り、戦場の寒さが一層厳しくなる。寒風が戦場を吹き抜け、微かな水滴が石畳に落ちる。

 俺は炎の拳でドラコの腹部を殴りかかるも、ピクともしない。奴には毒という兵器があるが俺たちには決定打はない。ドラコは砲身から毒の砲弾を放ちそれをエリスに防いでもらっている。砲弾が石畳に落ち、毒の霧が微かに漂う。寒風がその霧を運び、正門の鉄扉に不気味な影を落とす。その隙に俺やテラ、リーシャが攻撃をして毒霧をセレナに飛ばしてもらい、ルーナの雨で実弾を使用不可にしている。しかし、この状況を続けてもこちらが消耗するだけの様子。石畳に水溜まりができ、日光が反射して微かに揺れる。戦場の空気が重くなり、俺の息が白く漂う。寒風がその息を冷たく運び、正門の鉄扉が微かに軋む。


「テラ! 下がってくれ!」

翠炎焔の鎧エンフレクス・アルマ・ウィリディスだね? 任せて。大地の力よ、我が身を強固なものとならしめよ。土身硬化テラコープスハーデン


 テラは俺の身体に金属の粒子を集め、俺の身体を硬化させる魔法を発動するが、それらは俺の炎焔の鎧(エンフレクス・アルマ)に集まり、紅は翠に代わる。翠の炎が正門を照らし、石畳に熱い影を落とす。寒風がその熱を冷まそうと吹き付ける。石畳に微かな蒸気が上がり、戦場の空気が一瞬熱を帯びる。寒風がその蒸気を冷やし、正門の鉄扉に微かな湿気がまとわりつく。


「行くぞ! 翠炎焔の鎧エンフレクス・アルマ・ウィリディス!!」


 翠の炎の鎧は弾けて攻撃する。その拳に殴られたドラコも爆風で交代させられた。石畳に微かなひびが入り、爆風が寒風を切り裂き、正門の鉄扉が微かに震える。寒風がその衝撃を冷たく運び、戦場の空気が一層緊迫する。


「やはり人間は強くなる。消さなければ…………魔王様が復活する前に反乱分子を…………消さなければ!!!」


 そう言ったドラコはものすごい魔力をため始めた。俺は翠の拳で何度も殴りダメージを与えつつも魔力を貯める行為を止める気配がない。何をする気かわからないが、これを止めないとまずい。正門の鉄扉が微かに揺れ、寒風が毒の臭いを運んでくる。石畳に水と霜が混じり、微かな光が揺らぐ。寒風がその光を冷たく撫で、戦場の空気が一層重くなる。


「弾けろ! 翠炎焔の鎧エンフレクス・アルマ・ウィリディス!!」


 ドラコに炸裂する翠の拳を振るう。ドラコは攻撃でよろけるが、倒れない。それどころか魔力をどんどんためている。まずい! この魔力のたまり方は放出する気だ。全員を避難させなければ! 正門の石畳が微かに震え、寒風が俺の声を掻き消す。鉄扉の隙間から冷たい空気が流れ込み、戦場の空気が一層冷たくなる。石畳に霜が張り、微かな水滴が日光に反射する。


「全員逃げろ!」


 俺はドラコから距離を取り、全員に声をかけるが、みんなはドラコの魔力に圧倒されて動けないようだ。石畳に霜が光り、正門の鉄扉が寒風に軋む。戦場の空気が重くなり、俺のコートに微かな湿気がまとわりつく。寒風がその湿気を冷たく運び、正門の鉄扉が微かに揺れる。

 ドラコは両手の大砲を構え、俺たちに狙いを定める。そして……発射した!


「毒の力よ、砲弾となりて爆発し、敵を滅せよ。毒爆砲弾ヴェネヌム・エクスプロド・グロブス


 その弾丸はエリスが狙撃するよりも早く霧散し、俺たちはその場で倒れこんだ。一人を除いて…………毒の霧が正門を包み、石畳に不気味な影を広げる。寒風がその霧を運び、鉄扉に湿気がまとわりつき、微かな毒の臭いが漂う。石畳に微かな水溜まりができ、日光が反射して不気味に揺れる。寒風がその水溜まりを冷たく撫で、戦場の空気が一層重くなる。


「ほう? 純粋な人間を衰弱させる毒で立ち上がるとは貴様…………混血か、水の小娘」


 ドラコはルーナを見てそういう。ルーナは脚を震わせていてもなお、ドラコの方から視線を外さない。彼女の白いブラウスが戦闘の激しさで肩から裂け、薄紫の下着と白い肌が露出する。深青のスカートも戦闘の衝撃で裾が破れ、薄紫の下着が剥き出しになる。彼女の銀髪が雨に濡れて顔に張り付き、青い瞳が決意に燃えている。雨と戦闘の衝撃でブラウスがさらに裂け、薄紫の下着の縁が露わになり、白い肌が日光に映える。寒風がその裂けたブラウスを冷たく撫で、正門の石畳に水滴が落ちて微かな音を立てる。石畳に霜と水が混じり、日光が不気味に揺れる。


「知らない。わからない私は…………ルーナ! 混血でも純血でもいい。もう誰も…………死なせない。澄み渡る水よ、癒しの泉となりて我が仲間を包め。清泉癒(セーレアクアレ)


 ルーナは俺を回復させた。水の泉が俺の周りを包み、毒の霧が薄れる。俺はギリギリ立ち上がる。石畳に水滴が落ち、静かな音が響き、正門の鉄扉が微かに光る。雨が彼女の裂けたブラウスを濡らし、薄紫の下着がさらに透けて、戦場の空気が一瞬静まる。寒風がその水滴を冷たく運び、正門の鉄扉に微かな湿気がまとわりつく。石畳に水溜まりが広がり、日光が反射して不気味に揺れる。


「ごめんなさいアクイラ、みんな。一人が限界。あとで治すから待ってて」


 ルーナはそう呟き、ドラコの前まで歩いていく。そして……俺の隣に立った。彼女の瞳が決意に燃えて、正門の鉄扉を背に光る。雨が彼女の銀髪を濡らし、滴が頬を伝う。裂けたブラウスから覗く白い肌が日光に映え、正門の石畳に水溜まりが広がる。寒風がその水溜まりを冷たく撫で、戦場の空気が一層重くなる。石畳に霜が張り、微かな水音が響く。


「やれるのかルーナ」

「わからない。でも…………この人に勝たないと…………」


 俺はルーナの覚悟を感じた。俺は一昨日やっと家族と向き合えた。今度はルーナの番だ。暖炉の火を思い出すような熱が胸に広がり、正門の石畳に微かな温もりが戻る。寒風がその熱を冷まそうと吹き付けるが、俺の決意は揺らがない。石畳に水と霜が混じり、日光が微かに揺れる。


「なるぞ! 英雄に!」

「うん!」

名前: ドラコ

二つ名: 毒砲魔将

地位: 魔の九将(マギス・ノナ)の一人

性別: 男性

容姿: 黒い髪、灰色の瞳、巨漢の体格

服装: 黒と紫の重厚な装甲服、巨大な大砲

出身: 魔界

職業: 魔将

武器: 大砲(毒と爆破を組み合わせた攻撃)

戦闘スタイル: 毒と爆破で致命的な一撃、冷酷で残忍

特技: 毒の扱い、爆破技術、武器開発

趣味: 武器の開発(毒武器と爆破装置)

好きな食べ物: 肉料理と甘いもの

性格: 無慈悲で冷徹、生命を軽視、復讐心と憤り

性的特徴: 性癖は破壊衝動、物を壊すことに興奮

背景: 魔界で技術力と戦術で昇進、ルーナの両親を殺害、アスカリで異種族婚姻夫婦を抹殺


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