第1章2話 水を錬成し者
ギルドの喧騒の中、俺はルーナを見つけた瞬間、心がざわついた。彼女は俺に気づくと、優しい笑顔を向けてくる。その笑顔は春の陽光みたいに温かくて、俺の荒んだ心をそっと包み込んでくれる。蒼い瞳が清々しい空のように輝いてて、思わず見とれちまう。華奢な体にぴったり張り付いた青銀の魔導士服が、胸の膨らみや細い腰を強調してて、16歳とは思えねえ色気が漂ってる。俺は微笑み返して軽く会釈し、距離が縮まった気がした。
「おはようございます、アクイラさん」
ルーナが柔らかい声で挨拶してくる。小川のせせらぎみたいなその響きに、俺は少し照れながら返す。
「おはよう、ルーナ」
傭兵でもねえ彼女がギルドにいるってことは、依頼絡みだろうな。俺は彼女の笑顔に引き込まれながら、自然と近づいてた。
「どうしてここにいるんだ? ルーナ、傭兵じゃねえよな?」
俺が聞くと、彼女は初対面の時よりずっと明るく笑って答えた。
「はい、私はギルドに登録してる傭兵じゃないんです」
そう言って、少し間を置くルーナ。続けて彼女が口を開く。
「実は、ギルドでやりたいことがあって来ました」
その声に微かな緊張が混じるけど、強い意志が滲み出てた。俺はちょっと驚きつつ、彼女の話を聞くことにした。
「ギルドでやりたいこと?」
俺が尋ねると、ルーナは真剣な顔で頷く。どんな話だ? 少し不安になりながらも、俺は彼女に目を向けた。彼女がゆっくり話し始める。
「最近、森で魔獣の被害が増えていまして」
確かに魔獣の出没は増えてる。ウルシウスの一件でも分かる通りだ。けど、彼女はまだ無事で、その白い肌に傷一つねえのが不思議なくらいだ。
「ルーナは森に住んでるけど、一人で戦えるのか?」
俺が聞くと、彼女は自信たっぷりに答えた。
「身を守るくらいなら問題ありません」
その言葉に実力が窺える。華奢な見た目とは裏腹に、しっかりした強さを持ってるらしい。
「でも、魔獣がどんどん増えてて……このままだと森の他の動物たちにも危険が及びます」
その通りだ。魔獣が増えりゃ被害も増える。いくら彼女が身を守れても、いつか限界が来るだろう。あの森に住み続けるのは正直厳しい。彼女が一人暮らしっぽいのも、言葉を濁す感じから何となく察してる。
「森の外……街じゃ暮らせねえのか?」
俺が尋ねると、ルーナは首を振った。
「私の居場所はあそこしかないんです。だから森で暮らしてます」
その言葉に深い孤独と覚悟が滲んでて、俺は胸が締め付けられた。
「そうか……」
それ以上何も言えず、俺はただ頷くしかなかった。ルーナが真剣な眼差しを俺に向けてくる。その瞳に強い決意が宿ってる。彼女は何か決心してここに来たんだろう。
「依頼するなら俺が受けよう」
「……いえ、依頼じゃなくて、傭兵登録をしに来たんです」
「傭兵登録?」
俺が聞き返すと、彼女は頷いた。
「はい。本当は私もギルドに依頼を出すつもりだったんですけど、前回アクイラさんがウルシウスと戦った時、私、何もできなかった。これからも森で暮らすなら……今のままじゃダメだと思って」
その言葉に、弱さへの悔しさと森を守る意志が混じってた。俺は彼女の覚悟を受け止めた。俺と同じで、彼女も弱さを乗り越えようとしてる。か弱いから戦いを避けるべきなんて決めつけるのは早計だったな。俺たちはギルドの受付に向かった。登録するなら手続きが必要だ。
受付に立つ女性の姿が目に飛び込んでくる。ライトブルーのシルクブラウスが彼女の華奢な体を包み込んでて、胸の膨らみが柔らかそうに揺れてる。小さな刺繍がアクセントになって、貴族らしい気品が漂う。金髪が軽やかに揺れ、エメラルドグリーンの瞳が優しく光ってる。ベージュのフレアスカートが腰からふわりと広がり、細い脚をチラ見せしてて、俺の視線を釘付けにしちまう。フラットシューズが動きやすそうで、清潔感溢れるその姿に欲情を抑えるのが大変だ。
「リズさん、ちょっといいか?」
俺が声をかけると、受付嬢リズが顔を上げた。俺の後ろにいるルーナに気づき、驚いた顔でこっちを見る。
「アクイラさんに……彼女は?」
「彼女はルーナ。傭兵登録希望だ」
「えっ!?」
リズが驚きの声を上げる。そこまで驚くことか? 何か別の想像でもしてたのか。ルーナが緊張しながらも笑顔で自己紹介する。
「はじめまして、ルーナと申します」
リズが真剣な顔で尋ねてきた。
「本当に登録希望ですか?」
俺が頷くと、リズはルーナに目を向けて質問を続ける。
「あなた、本当に戦う覚悟があるんですか?」
ルーナがはっきり答えた。
「はい! アクイラさんと一緒なら大丈夫です!」
その言葉に俺が逆に驚いた。いつの間に一緒に依頼を受ける約束になったんだ? けど、リズはルーナの決意を汲み取り、手続きを始めた。書類を取り出し、ルーナに名前を記入させ、最後に契約書を差し出す。
「これが傭兵登録契約です。それと、こちらがランクを表す傭兵証。ルーナさんは見習いなのでアメジストカラーですね。傭兵ランクはアメジスト、サファイア、エメラルド、ルビー、ダイヤモンドの順。例えばアクイラさんはランクエメラルドで中級傭兵です」
リズが簡潔に説明してくれる。
「ありがとうございます。これからよろしくお願いします」
「はい、こちらこそよろしくお願いします」
ルーナが挨拶し、リズも笑顔で返す。
その後、俺たちは簡単な依頼を受けてギルドを出た。最初の依頼は森の奥での薬草採取だ。群生地を考えりゃ危険は避けられねえ。まずは俺とルーナの連携を確認する必要がある。森の入り口まで来ると、ルーナが少し緊張してるのが分かった。俺は優しく声をかける。
「大丈夫か?」
彼女が頷くのを見て、俺たちは森に踏み込んだ。確かに魔獣の気配が濃い。
「ルーナ、お前の実力を確かめたい。戦えるか?」
俺が尋ねると、彼女は真剣な顔で答えた。
「やってみます」
ルーナが杖を構え、魔法を唱える。
「流れよ、清らかな水の泉よ。我が杖に力を与え、水珠を創り出さん。水珠創造!」
杖の先端に水が集まり、でかい水球が出来上がる。大人一人を閉じ込められるくらいのサイズだ。彼女が杖を振りかぶり、水球をハンマーみたいに魔獣に叩きつける。ギャオオと悲鳴を上げて、巨大な猪型の魔獣が倒れ込んだ。すかさずルーナが追撃をかける。
「流れの力よ、我が杖に宿れ。水の刃を鋭くし、槍としての姿を与えん。水刃槍化!」
杖が水の槍に変わり、魔獣の胴を突き刺した。倒れた魔獣が動かなくなるのを確認して、俺は思わず口に出した。
「すげえな」
ルーナが嬉しそうに笑う。その笑顔が可愛すぎて、胸の膨らみが揺れるのを見ちまった。思ったより武闘派だな。俺たちは森を進みながら薬草を採取した。ルーナは魔法で魔獣を倒すのに慣れてきて、動きも滑らかになってた。
彼女の戦闘スタイルは、杖に水を武装させて形を変える近接寄りだった。後衛タイプを想像してた俺は驚きしかない。最後の一つを採取し終え、街へ戻る。ギルドでリズが報告を終え、報酬を渡してきた。俺はそれを受け取り、ルーナに手渡す。
「ありがとうございます!」
彼女の元気な声に俺も嬉しくなる。それぞれの住処へ帰るため、森に向かって歩き出した。
名前: ルーナ
家名: 不明
二つ名: 幻想の巫女
一人称: 私
性別: 女性
年齢: 16歳
容姿: 長い銀髪(月光を帯びたように輝く、腰まで流れる波打つ髪)、深海のような蒼い瞳、透き通る白い肌、青銀の魔導士服(胸元が大胆に開き、月と星の刺繍入り)、肩出しデザイン、月の装飾付きチョーカー、前短後長のアシンメトリースカート、満月模様のロングケープ、白銀の膝下ブーツ
体型: 華奢で小柄
出身: ルナリス(詳細不明)
身分: 見習い傭兵
職業: 魔法使い
武器種: 魔法(杖を使用)
武器: 杖
属性: 水
趣味・特技: 天体観測(星を眺めること)
好きな食べ物: ブルーベリータルト
嫌いな食べ物: 苦いもの
備考: 森で一人暮らし、アクイラと出会い絆を深める、復讐のために強くなりたい意志を持つ。