声劇台本(1〜2人用) タイトル、嘘つきレストラン
(嘘つきレストラン)
「そのレストランでは食事も提供するけど、”嘘”も提供する、風変わりなレストランさ、私もよく行くから是非行ってみるといい」
友人の誘いに、そんなヘンテコなレストランがあるのかと、怖いもの見たさで来てしまった、内装はいたって普通の洋風レストランだ
「こちら前菜でございます、ごゆっくりお召し上がりください」
どうやらコース料理だけのレストランらしい、出される料理は疑っていたがどれも美味しかった。
会計の際に、思い切って嘘の事を店員に質問してみた。店員は笑顔で答えてくれた
「ここの料理は、どれもレトルトや既製品なのです、コース料理のように提供いたしましたが楽しめましたか?」
なるほど確かにそれには気が付かなかったし”面白い嘘”だ友人に感謝しなければ
「その友人さんとは…どなたのことでしょうか?」
店員の言葉に私は思考が停止してしまった、
友人の名前や顔が浮かばない…そもそも友人は存在したのだろうか?
ー終わり