表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

9/203

これから・・③

 いかに一般人が魔法……モドキではあるのだが、活かすことが難しいかわかっていただけただろうか。


 正直ゴブリンくらいなら剣で切った方が早いし、疲れない。その分武器の磨き粉等を使って定期的にメンテする必要はあるが、そっちのほうがよっぽど効率が良い。


 やるなら牽制用に火の玉を一発かまして、怯んだ隙を突いてサクッと倒すって感じがせいぜい。


「浪費が激しいことは非常に大きな欠点だったけど、アイツらがいないと戦闘職じゃない俺がダンジョンででっかく稼ぐのは厳しいよなぁ……」


 思わずため息交じりの独り言を喋ると、とりあえずゴミ箱に食べ終わった串と飲み物のカップを捨てた。


 あれ?俺いつの間に串焼き食ってたんだ?もったいねぇ……もっと味わえばよかった……すまん、おっちゃん


 気付くと空も赤らんできていた。もうすぐ夜になる。


 ━━━


「はぁ……それにしても金がねぇ……」


 ちょっと前まで一人頭1000万ドゥルルくらいの蓄えがあったってのに……

 いくら俺が戦闘職じゃないからってなんもしてないわけじゃなかったのにアイツらにはなんも伝わってなかったんだな……。

 ギルドの職員と交渉しながら最もコスパのいいクエストを選んで受注するようにしたり、アイテムや武器だって……なんか虚しくなってき……いややっぱめっっちゃ腹立ってきたな!?


 これ遅れた頃に次から次に怒りが湧いてくるやつだ!


 ああああああああ くっそ!なんで俺は何も考えずにあんなやつらのパーティーに入ってしまったんだ!腹立つぅぅううううう!


 怒りを胸に、欲望の坩堝で使っていた常宿、マニボーンの木へたどり着く。パーティーを抜ける以上、リーダーのブルのごり押しで使ってた1人1万2000ドゥルルもするような宿に泊まり続けていてはあっという間に破産してしまう。

 さっさと別の安宿に移らねば……っと、ちょうど顔馴染みの店員のナオさんが受付にいるじゃないか。


「どうも」


「あ、カズヒトさん。こんにちは。いつもより早いですがどうしたんですか?」


 中堅宿屋であるマニボーンの木だが、看板娘のナオさんの笑顔に癒される客続出で人気である。(その分ちーっと高いが……やむ無し)

 ナオさんは黒髪セミロングのケモミミっ娘。もふもふしたくなる素晴らしい耳をお持ちである。

 おっと、脱線してしまう。


「実は………」


 ナオさんに追放の契機や状況等を説明する。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ