これから・・②
「ステータスオープン」
(左の数値が14歳の時、右が現在のステータス)
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名前 カズヒト・コート
性別 男
年齢 14→29
レベル 23→50
職業 コストカット術師
HP 120→286
MP 140→220
攻撃 58→140
防御 41→99
素早さ 62→103
スキル コストカット術(等級:ユニーク)
スキル効果 算術等総合的強化、交渉力強化、お得センサー
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うーむ、良くも悪くも中堅って感じのステータスだな。
パッと見た感じ、スキル伝授の儀の時からけっこうステータスが増加してるように見えるが、実はこの世界、普段通りに暮らしているだけでも意外と経験値が貯まるので、一般人でも平均して1年に1レベルくらいは上昇するのである。
俺は15年ほど経過して27レベルの上昇なので、そこそこ頑張ったと言えよう。
とは言え、欲望の坩堝のアイツらは前線に出てバシバシ敵をシバいていたのでもっとレベルは上がっているだろうが、鑑定スキル持ちでもない限りは相手のステータスをハッキリ知る術は少ないし、そもそも途中から俺はアイツらへの興味を失っていたので知ろうとも思っていなかったのだが。
レベル70くらいのはなっているんだろうか?
俺のユニーク職業は名前の通りコストカットに関連する技術が主となっており、どう見ても戦闘向きじゃない。
多少の剣技や簡単な魔法は使えるものの、所詮は無印。
MPも人並みにはあることからわかるが、自分がよく扱う事象、例えば水を出したり、敵に向かって火の玉を放ったりすることもできるが、あくまで概念上の事象をイマジネイティブして体外へ放出しているため、効率が悪い。
簡単に言うと、魔法使い系統の職業を持っていると具体的な魔法スキルの名称があり、固有魔法として固着しているため、効率よく、かつ技名を叫ぶだけで一定のMPを消費した後、若干のタイムラグを経由して魔法を発射することができる。
本職の魔法使いと自分でどれくらいの違いがあるか。
例えば魔法職の初期に覚える一般的な攻撃魔法であるファイアーボール。
【魔法職】
・ファイアーボール 消費MP 5
敵1体に向けて小さめの火の玉を放つ。
オーソドックスなスライムであれば一撃で、これまたよくいるゴブリン相手なら2~3発当てれば倒すことができる。
【俺(一般人)】
・当然名称は無いが、便宜上火の玉とでも呼称しておこう。消費MPは40
スライム相手は2~3発、ゴブリン相手なら5~6発くらい当てると倒せる。
俺のMPだと、すっからかんになるまで遣ってようやく倒せる感じである。実に効率が悪い。この辺のコストカットが出来ればなぁ、と常々思っているのだが……ユニークスキルの癖にそこら辺は一向に変化の兆しがない。
ちなみに、魔法職じゃない俺がファイアーボール!と唱えてもなぁんも起きない。頭の中でイメージしながら発射する火の玉を出しながら言葉だけファイアーボールと叫ぶことでそれっぽいことはできるが、それがなんだと言うのだ?ってことでそんな無駄なことをやってるやつはいない。