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追放・・⑥

 あーー……なんでこうなっちまったのかな……

 俺が悪いのか?度が過ぎるケチだと?

 しかしな……宿代からアイテムから何から何まで必要な経費は別に経常した上で毎月15万ドゥルルずつ渡してたんだぞ……

 酒場にいったって1回3000ドゥルルもありゃ十分飲み食いできるし、おしゃれな服だってちょっとした高級店でも1万ドゥルルありゃお釣りがくる。

 そりゃ上を見ればキリがないけどよ……


 はぁぁぁ……しっかしアイツらもパーティー結成時はあんな感じじゃなかったのにな。

 4人とも同じ村 チョッキンザンダッカの出身者同士、それなりに仲良くやっていけてると思ってたんだがなぁ


 現金での購入が主流になりつつあるが、未だにうちの村は物々交換もよくやってるし、娯楽もほとんどない。

 そんなとこから大都市マッネーにきたもんだから、やっぱ華やかな街の空気に染まってしまったのだろうか。


 周りを見渡すとそうなっても仕方ないのかもなぁと思えるくらいには魅力的な都市なんだよな。


 荒々しくも活気のあるギルド


 大きな声で呼び込みをしている屋台の店主もいる……ふむ

「おっちゃん、アブーラ牛串1本……いや3本頂戴!」


「お? ドケチのカットじゃねぇか! 珍しいな買い食いなんて。」


「ちょっとパーティー追放されちまってな やけ食いってやつだよ」


「おいおい、ケチケチしすぎてたからじゃねぇかー?」


「うっせ! そんなこと…………いいから早く売ってくれよ」


 3本1000ドゥルルの串焼き(1本400ドゥルルだが、まとめ買いするとお得なのだ)の料金を渡すと店主から粗雑な紙袋に入った串を受け取る。


「ん? おっちゃんこれ4本入ってんぞ?」


「傷心のやつにサービスだよ!」


「おっちゃん……ありがとな……」


「おう、また買ってくれよな」


 人の優しさが身に染みるな……。


 普段は節約のためあまり買わない串焼きに加え、シュワットオレジンという嗜好品の飲み物も購入し、近くの広場の空いてる席を探す。


 雨ざらしで若干苔むした長椅子しかないが、まぁなんだっていいだろう。


 ギッと少々嫌な音を立てるが、構わず座る。


「ふう……さて、と」


 とりあえず、今日だけは節約のことは忘れて、買ったばかりの串焼きを楽しむとしますか!

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