追放・・⑤
本能の赴くままに書いてるので色々帳尻合わなくなることがあるので過去の分ちょいちょい数字変わりますが気にしないで頂けると幸いです
「やっとわかったか。お前なんてもう必要ないってことがな」
パーティー結成から、みんなで強くなるためにはどうすればいいか、毎日の宿や武器防具にアイテム、コツコツ節約してパーティー資金を貯めてきたってのにな……
効率よくレベルを上げるために時にはダンジョンの階層毎の推奨レベルギリギリの装備品で粘ったり、アイテムは優良品を店主のオヤジに渋い顔させながら値切ったりしたもんだ……
35000ドゥルルの剣を3万ドゥルルジャストまで値切れた時はさすがに脳から
「さっさとパーティー資金を置いて出ていきなさいよね!」
「汁が出たよな……は?」
「パーティー資金を置いていけと言ってますわ」
「今……なんと?」
「たっぷり資金が貯まってんだろ。俺達も鬼じゃねぇ、当座を凌ぐ為の金……そうだな、20万ドゥルルもあれば十分だろ。それはお前にくれてやる。後の資金は当然今後もパーティーを続けていく俺達が引き継ぐ」
ふんふん……なるほどなるほど?
うん……20万ドゥルルね。普通の宿屋なら7000ドゥルルくらいだし?3食しっかり食事を取ったり、武器や防具の手入れとかもケチれば合計1万ドゥルルあれば1日過ごせるよな。
ってことは20万ドゥルルありゃ20日間はまぁ細々と暮らしていけるな。
うんうん、わかるよ。でもね?
5年くらいみんなで活動してたらね。そりゃお金も貯まりますわな。
4000万ドゥルルくらいは貯まってたはず。
んで?20万ドゥルル置いて?出ていけ、と?
ちょっと理解が追い付かないですねー……
「パーティー資金は4000万ドゥルルくらいあるんだ、人数で割って一人頭1000万ドゥルルくらいで分けるのが当然だろ! なんだよ20万って! 今月の生活費の間違いか?」
「いーや、間違いじゃないね。確かにお前と嫌々ながらもパーティー組んでダンジョン潜り続けてきたけど、お前がやってきたことはなんだ? ショボい剣技、生活魔法に毛が生えたくらいの威力の攻撃魔法……たまに値切ったポーションをぶっかけてくる。そんくらいのもんだろ?」
「そうですわ! 特にポーションなんて、ただでさえ安いザッコポーションを値切った物をわたくしにかけてくるだなんて……お父様が見たら卒倒モノですわ……」
「2人とももっとハッキリ言いなさいよ、カットはコストカットしか頭にない役立たずだったってね!」
「お前ら……!」
さらっと俺の職業を全否定しやがって……さすがに怒りが湧いてくる。
今思えば、もう少し冷静になっていれば、このパーティーの最期ももう少しまともだったのかもな、と思う。
とにかく俺は、怒りに任せてアイテム収納袋から自分の金を掴みとってからアイツらに向けて叩きつけた。
「あ、おい!」
「あ? なんだ?」
まだなんかあるのか?
「それ、50万ドゥルルくらいあるだろ? お前の分は20万だっての。ちゃんと置いていけよな」
クソ!アイツらのほうが守銭奴じゃねぇか!