一方その頃・・SIDE 欲望の坩堝⑤
━━━━カジノ【チョデールユーロン】
カズヒトが面倒なトラブルに巻き込まれている頃、
ブルは、オープンしたばかりのカジノでスロットを打っていた。
ダンジョン都市マッネーは、最大というわけではないのだが、世界でも有数の大都市である。
それなのに今まではカジノがなかったのである。
それはなぜか。
前領主の「ダンジョン都市たるもの、カジノ等不要」と突っぱねていたからだ。
確かにダンジョンがあれば素材やアイテム、魔石等の有用な品々で街は潤う。
とは言え、荒くれ者の冒険者が集う中、都市の収益を考えると、娯楽要素が薄いのはあまりにももったいない。金のニワドルを逃しまくっているようなものである。
実際、摘発対象の闇賭博を行うものもいたし、他都市でカジノに興ずる者も多かったようだ。
領主の代替わりにより、それは大きく変わった。
効率主義者の領主がその地位に就くと、すぐさまカジノ建設を開始、そしてこの度、オープンしたというわけだ。
奇しくも、それがはちょうどカズヒトの追放とほぼほぼ同時期であった…………。
「よし……よし! また光ったぞ! 左! 左! 左を向けよ!」
レバーを叩き、ボタンを3つ押すと、筐体上部にあるニチャァとした笑顔のピエロが光ると当たりで、
その後、ピエロが左を向くとBIGに止まり500枚、右を向くとREGに止まり100枚払いだされる。
イェイイェイピエロ3という、シンプルながら人気の機種である。
ポーカーやブラックジャック、ルーレット等の昔ながらのギャンブルももちろんあるが、現在のカジノは専らスロットが主流となっている。
コインは1枚1000ドゥルル。
スロットは1回転するのに3枚必要なので、毎回3000ドゥルル。
ブルが遊戯しているスロットは、左を向くだけで50万ドゥルル、右を向くと10万ドゥルルという要素がウケている。
「よっしゃあああああ! 左きたああああああ」
ジャラジャラジャラとすごい勢いで払いだされるメダル。
なお、異世界技術を結集したとされる絵が動く最新のスロットマシンもあるのだが、さらにギャンブル要素が強く、しっかり図柄を狙う必要もあるため、ブルは店内のウサッギーのお姉さんに薦められたスロットが気に入ったようで、そればかりプレイしている。
「キュイーン」
「うおおおお!? 光ったと思ったらすぐ左を向きやがった!簡単だぜぇぇええ」
……
…………
「いやぁー……勝った勝った。楽しいなぁ、スロットってやつは。他の都市でも流行るはずだぜ。」
換金所でコインを交換する。その数実に5000枚。
「1枚1000ドゥルル交換だから……500万ドゥルル。50万ドゥルル分のチップを使ったから450万ドゥルルの儲けか!」
欲望の坩堝 パーティー資金
700万→1150万
その後、いつも通り散財しながらご機嫌の状態でサキやデルティアと享楽にふける。
━━━━資金残高
1150万→1100万




