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悲鳴の先に・・④

「それでお金がなくなっちゃった、と?」


「そうなんです……。それでとにかくお金を稼がなくちゃって。なくなったら嫌でも故郷に帰らないといけなくなってしまうので。私はこの広い世界を見てみたいんです……ダークエルフなので、こう見えても身体能力は高いので、ダンジョンに行ったら稼げると思ったんです。」


 まぁちょっと無計画な話だとは思うけど、物語とかで見聞きするダークエルフはどれも強いし。

 今も2人で道中の敵をバッシンバッシン倒してるし……

 だとしたらなぜ捕まってたのか気になるな。


「でも、ダンジョンに登録したてで右も左もわからない状態で、男の3人組のパーティーに声をかけられたんです。」


「あー…………」


 薄々そうなんじゃないかなって思ってたら……予想通りのやつ……この子あれだ。チョロい子!

 閉鎖的な里に住んでたから人を疑うことを知らない、ってやつだ!

 っていうかこの流れ知ってるやつ……その野郎3人パーティーが襲ってくるんじゃないの~~?

 人助けはするけど面倒ごとはいやだなぁ……本当にめんどい……遭遇しないことを祈る。今日は早く宿屋に帰りたい帰りたい帰りたい。


「そ、それで?」


「ダンジョンへ案内してあげるから1日だけパーティー組んでみない? って誘われて。とても親切だったんです。最初のほうは……。でも10階層過ぎた辺りからなんとなく雰囲気がおかしいような気がして……彼ら3人だけで会話する頻度が増えたような? 気のせいかな? って思ったんですけど、探索自体は至って順調だったから作戦でも練ってるのかな、と。」


「うんうん、あんま疑いたくはないもんね。」


「はい、でも、15階層の安全地帯で食事をすることになって、彼らのうち2人が温かい食事を作り始めて。ああ、ダンジョンでこんな火を使ったちゃんとした食事ができるなんてすごいパーティーなんだろうなって思ってたんです。美味しく頂いてたらその内眠くなってきて、気付いたら16階層でポイズィーフロッグが襲ってくるところだったんです。攻撃自体はほとんどダメージを受けないんですが、毒はさすがにドクケッシを使えないと少しずつHPが減ってしまうので……カズヒトさんに助けて頂いて本当に助かりました。死ぬ可能性も十分あったので……。」


 なるほどね……いくら強くても寝てる間に手を縛られて放りだされたらたまらんわな。


「あー……完全に悪いやつに騙されたね……パーティーメンバーは慎重に選ばないとダメだよ……里から出てきて知らなかったんだろうけどさ。」


「はい……面目ないです。」


「このダンジョンなら下層は人が割といっぱいだし、素材は道具屋とかに、魔石はギルドで売ると普通に稼げるから……あ、魔石はギルド以外で売ると罰せられるから気を付けてね。後はちゃんとしたパーティーを見極められるまではソロで探索したほうがいいよ?」


「はい、そうします。」


「でもそいつらは一体何が目的だったんだろう?? 初めて会ったダークエルフの君を拘束してポイズィーフロッグの前に放置する意味なんかあるだろうか?」




『それはな、そのダークエルフのお姉さんを弱らせて、たっぷり犯してから奴隷商人に売るっていう大きな意味があんだよなぁ』

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