真・ブレイクタイム・・
「はぁっ……はぁーっ……調子に乗りすぎたぁぁ……」
ギルドで社会的に死にかけたカズヒトは息を切らしながらダッシュでギルドを離れた。
汗がベットリしてて気持ち悪いので、公衆浴場に向かうことにした。
1回350ドゥルルほどで広い浴槽に浸かることができるのでなかなかお得感がある。
普段は魔法モドキで出したぬるま湯を使って身体をタオル拭くだけに留めているのだが、これは下級~中級冒険者はこれくらいが普通なのである。
節約は好きではあるが、週1~2回は湯に浸かりにくるくらいお風呂好きなので、多少の散財は許容範囲としている。
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「ふぅぁぁぁ~~~~」
最近毎日慌ただしかったからなぁ……お湯が染み渡る……
身体がプカプカと浮かんでいきそうになる。
最高だなぁ……風呂はやっぱ……最高…………Zzz…
ブクブク……
「ぶふぉわっ!」
あっぶねぇ……気持ちよすぎてそのなま天国に逝っちまうとこだった!童貞のまま天国に逝くなんてシャレになんねぇ!
さ……上がるか。
備え付けの大きめな布で身体を拭くと、お次はお楽しみの風呂上がりの一杯。
受付のおばちゃんに100ドゥルル支払い、ビン入りの牛乳を受け取る。
ゴッゴッゴッゴッ と喉を鳴らしながら半分ほど一気に飲む。
「ぷはぁぁ~~、これこれ、これだよ、このコクと旨味! やっぱこれだよなぁ」
公衆浴場に置いてる牛乳は、100ドゥルルと安いのだが、コクウーマ牛という品種の牛から搾った乳を使っている。
これがまたうまいんだ……。毎日でも飲みたくなるな。
1日で100万ドゥルル以上稼いだのに、節約癖というか貧乏性は全く抜けていないカズヒトであった。
「さ、明日からもせっせとダンジョン探索行きますか!」
安宿に戻り、受付のおっちゃんに連泊の追加を申し出る。
とりあえず5日ほど追加しとくか……前回は1泊辺り5000ドゥルルだったが、今回は超コストカット術があるからな……さていくらになるのか。
「5泊ね。前払い、2万ドゥルルね」
おっと、下限値の2割引になっちゃったか。
まぁそれでも十分安いんだが、これはおっちゃんがケチとかだとスキル使っても下がり幅が減るとかあんのかね?
まぁケチってのを俺が言うのも変な話だが。
「はいよ」
2万ドゥルルを出し、引き続き106号室の鍵を受け取り、部屋に戻る。
疲れからか、あっという間に深い眠りにつくカズヒトであった。




