第一幕
あれから数日…
くそ雑魚勇者のステータスを調べるため
スライムと戦わせてみたり
薬草の採取依頼を頼んでみたりしたんだが…
「いやぁ…まさかスライムにあんなに手こずるほど弱いとは思わなかった」
「薬草じゃなくて毒草持ってくるしねww」
「チュートリアルすらクリア出来ないってなんなん…」
「もはやモブ」
「ダンジョンなんかいれたらすぐ死ぬな」
色々考えてたことが出来そうになくて少しへこむ
「もういっそ聖剣あげちゃって、チート能力で戦ってもらった方が早いかもね」
「確かに」
「問題はどうやって渡すかだよなぁ」
「本当は洞窟の奥地とかで封印されてる剣引っこ抜いてーってやってほしかったけどあれは無理だしな」
「変に真面目で美味しい話に乗ってこないし」
そうなのだ、色仕掛けも何も効きやしない。あいつはほんとに男なのか?
「なんかもうめんどいし寝てるとこに剣置いてかね、夢のお告げ的な」
「そんなこと出来るのしえんさん?」
「いやできないから、ビーバー使って無理矢理起こしてまた寝かす」
「なるほど」
「ダンジョンの方はどうするよ?」
「最初っから聖剣ありでいくなら100層ぐらい作ってもいいかもね、聖剣の力どんなものか試してないからわかんないけど」
おそらくあまりのポンコツさにやっこも疲れているのだろう若干適当になりつつある
「オーケー、ビーバー達にやらせとくわ」
「めっちゃ活用するじゃんww」
「いやだってまじ便利なんだよこいつら、流石俺って感じ」
「俺も梟呼ぼうかなぁww」
「やっこさん魔力ほぼないじゃんww」
「めっちゃ良い杖持って魔女さんに頼むわ」
「魔女ですらこんなの無理って言ってたから無理だよw諦めなよww」
「じゃあド○ゴン○ール創って願うわ」
「世界観おかしくなっちゃうからやめてww」
「えーどうにかして俺も使い魔ほしい」
「俺に頼めばすぐでk」
「それはやだ」
「断るのはやくね?」
そんなやり取りをしながら俺らはようやく勇者に聖剣を渡す段取りを決めたのだった