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16リストラという退学


 ***



 南方真司は慣れたふうに冷蔵庫を開けて、昨日作り置きしておいた料理をレンジに入れ、持参した白ワインのボトル取り出した。

 ここはゴールド専用寮で、三ノ宮冬馬の部屋だ。

 高等部の寮で飲酒するのは気が引けるが、真司も冬馬も本質は大学生で、成人済みなので合法になる。

 レンジで温めた料理を冬馬に出して、白ワインをワイングラスに注いだ。二人は一気にグラスを煽ぐ。今日は張り詰めた一日だった。


「集会の手応えはどう?」

「まだ分からねぇが、良くなったとは思うな。少なくとも、ただ文句ばかり言うことはなくなっただろうな」

「そっか、ならよかった」


 真司はようやく胸を撫で下ろした。

 外部に進学に進学したものの、いつも冬馬のことは気にかけていた。今年突然高等部でゴールドを代理すると聞いた時は流石に驚いたが、全力でフォローしようと決めていた。


「でも今回は龍之介の手柄だな」


 冬馬の言葉に真司は片眉を上げた。


「ああ、稲葉龍之介くんか。確かに、普通あんな大勢の前で堂々と発言なんて出来ないよね。最初は要注意人物として見張ってたんでしょ?」


 それが冬馬が龍之介に近付いた理由だった。


「すぐに方針転換したけどな。でもまさかヤクザの息子が入学してくるとは思わないだろ」


 ゴールドを代理すると宣言したものの、生徒一人一人の素性を調べてている内に龍之介に行き当たって、冬馬は舌を巻いた。

 しかし不幸中の幸いにも、龍之介はヤクザであることをひた隠すつもりだったらしく、これといった問題は起こらなかった。

 そして冬馬は龍之介と関わる内に彼の人柄に目を付けたという。龍之介に自覚があるのかは分からないが、ちゃんと冬馬の意図を察していた点は真司も評価していた。


「きっと次のゴールドはアイツだろうな」

「でも学院は龍之介くんの実家をどう評価するかな。今ランクはブロンズだろう?」


 ゴールドの選出基準には家の資産も含まれる。すると冬馬は面白がるようにニヤニヤ笑っていた。


「ヤクザの親父はともかく、アイツんのたこ焼き屋ナメるなよ。関東にこそ進出してないが、関西ではメジャーなチェーン店らしい。龍之介の母親、実は一流企業以上に稼いでるぞ」


 真司はワインを吹きそうになった。


「ウソだろ!?じゃあなんでブロンズなの?」

「寄付金の金が勿体ないからだと」

「流石は商人あきんど・・・・・・」


 どうやら龍之介の母親には、学院内の見栄や虚勢は通用しないらしい。


「龍之介はいいゴールドになるだろうよ」

「そうだね」

「そういえば、今日以降は桔梗ききょう棟を使わないことに決めた。誰でも俺に声を上げれるように、別の教室にでも居座ろうかな」


 真司は眉を上げる。


「やっぱり桔梗棟がからくり屋敷だから?」

「ああ。危なくて中々みんな近寄れねぇからな」


 二人はくつくつと笑った。


「懐かしいなぁ。あそこは僕らの青春のそのものだった」

「最初は攻略に苦労したよな」


 実は入口付近以外にも仕掛けは多々あり、素人は見取り図があっても中々苦戦する。


「赤井様の代より前からああだったって本当かな?」

「どうだろうな。本人は否定してたけど」


 赤井という名前を聞いて冬馬は懐かしそうに目を細めた。


「赤井様か。あの人は永遠に俺の英雄だよ」


 赤井東あかいあずま、冬馬と真司が一年生の時のDクラスのゴールドだ。そして歴代でも数えるほどしかいない、Dクラスでエーレを手にしたゴールド。


「・・・・・・でも僕の英雄は冬馬だけだよ」


 冬馬は真司の目を見て、


「そうかよ」


 とだけ呟いた。しかし耳元が少しだけ赤くなっているのに真司は気付いて笑った。

 不意に真司の頭にある人物が浮かび、気になっていたことを尋ねた。


「ところで日野森さんのことだけど」

「日野森?」

「鷹坂グループの名前を出した時、一瞬怯えた表情を見せたんだ。多分本人は無意識だけど。Aクラスって意外と恐怖政治なのかな?」


 冬馬は少し目を見張ってワインを注いだ。


「・・・・・・どうだろうな。まあ、どこでも叩けばほこりが出るもんだ」

「冬馬とか埃しか出ないもんね」

「るっせぇ」


 冬馬に注がれたワインを真司はまたグイッと煽った。


「波乱だなぁ・・・・・・」


 いつもいつもただならぬ予感のする学院だと思った。



 ***



 Dクラスの騒動は次第に落ち着き、着々と期末テストが終わっていった。今回は律の家庭教師が効いていて、随分テストの点数が期待出来そうだった。


 海は廊下を進みながら生物の単語を覚えていた時だった、誰かがプリントを床にぶちまけていた。海も慌ててかがんで集めるのを手伝う。


「すみません」


 そう言って受け取った彼には見覚えがあった。


「あ、なたはサッカー部の・・・・・・」


 そう言うと、向こうの記憶にも海が残っていたようだった。


「あぁ、前にも会ったな」


 そう薄ら小麦色に日焼けした戸崎晶は人懐っこい笑みを浮かべていた。紫藤伊織の腹違いの弟で、二人ともShidoの社長である祖母に育てられたという。


「拾ってくれてありがとな」

「ううん」


 目に入ったのは青色のネクタイとシルバーのピンズ。


(同い年だったんだ)


 前にグラウンドであった時はサッカーのユニフォームだったので意識しなかったが、何故か伊織の弟となると変に緊張してしまう。


「そういえばさ、Aクラスの日野森だよな?」

「え?あ、うん」

「俺が伊織の弟の晶っていうのは知ってるよな」

「うん」


 七沢ごとく何か文句でも言われるかと思ったが、晶の口からは海が予想もしていなかった言葉が出てきた。


「Shidoを押さえてくれてありがとな」


 その顔には怒りでも悲しみでもなく、安堵が宿っていた。


「・・・・・・どうして?」


 どうして彼はこんなことを言うのだろうか。自分の家の会社の弱みを握られ、エーレを手にする手段も絞られた。一体彼に何の得があったというのか。海は不思議で仕方なかった。

 そこは人通りが多かったので、二人は場所を移した。


「うちの祖母・・・・・・社長は女傑なんて呼ばれるほど厳しくて、それは俺と兄貴に対しても同じだった。兄貴は器用な人間で社長とも上手く付き合えたけど、俺は不器用だから社長の望むように出来なくて、いつも肩身が狭かったんだ」


 確かに伊織と晶はまるで性格が異なっている。真面目な晶には、癖の強い紫藤喜美とはりが合わないだろう。


「でも日野森が社長を牽制けんせいしてくれたお陰で、Shidoを気にしなくていいんだって、今本当に自由だなって思う。だからありがとな」


 怪しんでいたBクラスもといShidoの内部の人間がこんなことを感じているなんて思いもしなかった。


「私は別に、やらなきゃならない事をしただけだから」


 朝陽を守ることも、鷹坂の会長が海に課せた仕事の一つだった。


「それでも俺は助けられたんだ」


 そう言われると海もどうしていいのか分からなかった。


「ところで、もう知ってると思うけど、ノーランクならCクラスには注意しろよ」


「え、秋月様?」


 海は首を傾げた。


「だってほら、Cクラスのゴールドはノーランク嫌いで有名だから。テスト終わりはCクラス主催のアフタヌーンティーだろ」


 確かにCクラスが各クラスの中で一番ノーランクが多いのに加え、ノーランクの入れ替わりが激しいで有名だった。

 そしてアフタヌーンティーはゴールドの交流会の一環として予定されている。彼はシルバーながらもやはり様々な情報を持っていた。


「ありがとう」

「いや、俺も時間取らせて悪かったな。頑張れよ」


 そして身軽に走る背中を見送った。ふと思った。海がShidoを脅したのは、Aクラスに裏切り者を生じさせたからだ。しかしDクラスに対して何もしないとは約束していない。そして黒幕は見つからず、根本的な解決には至っていない。

 今の晶の反応からして、Dクラスの件はShidoの仕業ではないのか。つまり今のところ怪しいのは───。


(Cクラスか・・・・・・)



 ***



 期末テストが全て終わり、七月最後の行事はCクラスの椿棟でのアフタヌーンティーとなった。


 今回はゴールドとシルバーのみが出席を許され、海、七沢、龍之介は別室待機だった。ちなみに律は役目を海に任せて、英語の上位者補習に呼ばれて不在。Cクラスのノーランクは準備で参加していない。


「ゴールド同士の会話とか、絶対話題に詰まって気まずいに違いないわ〜〜〜!」

「なんで嬉しそうに言うんですか。というかどうしてここに?朱里先輩」


 何故かゴールド側ではなく、別室の方に座っている朱里。


「だって、あっちは男ばっかでつまらないから。海ちゃんに会いに来たの」


 そう言って、ちゃっかり自分のティーカップを持ってきては居座っていた。シルバーはゴールドと同席を許されていたが、各クラスシルバーは連れて来ていないので、本当にゴールド四人だけになっているだろう。


 海は若干朝陽のことが心配になったが、今は朝陽の人間力を信じる他なかった。

 ふと朱里は龍之介を見やった。


「あら新顔?」

「一年生の稲葉龍之介です」


 と、言ったのは海だ。


「いやなんでアンタが自己紹介すんねん」

「あー!あなたが三ノ宮先輩の例の舎弟の!」


 朱里は前の三ノ宮の言っていたことを思い出したようだった。


「え、俺いつからあの人の舎弟なってるんですか?」

「そういえば朱里先輩って、三ノ宮様のこと先輩って呼びますよね。どうしてですか?」

「おい日野森、話逸らすなや」


 対して朱里は、うーん、と頭を捻っていた。


「なんていうか、私は人生の先輩として先輩って呼んでるの」

「なるほど?」

「うわ、俺の疑問は完全にすっ飛ばされとる」


 龍之介は腹いせ紛れに抹茶クッキーを口に放り込んだ。


「あら、ここにもケーキ置いてあるのね」


 朱里が用意されたケーキスタンドに気付いた。ケーキスタンドにはクッキーや、夏らしいゼリーのカップ、軽食にサンドウィッチが乗っていた。


「二つ用意するくらいなら、全員合わせちゃえばいいのにね」

「いやそれは朱里先輩が秋月様に言って下さいよ」


 と、言いつつも内心では確かにそうだと同意していた。


「人間嫌いなんじゃないのか?秋月様って生徒のリストラ激しいし」


 そう言ったのは七沢だった。


「リストラっていうか退学だけどね」


 サラッと言ってのけた朱里だが、海は驚かずにいられなかった。


「処罰権って退学にも出来るんですね」


 普通の学校じゃ生徒が生徒を退学にするなんて考えられない。


「通称リストラ。同じクラスだったら、みんながみんなエーレ貰える訳じゃないっていう見せしめだろ」

「七沢は相変わらずCクラスに敵対心丸出しね。まあ慧斗は誰にでも厳しいし、そもそもリストラされる原因も本人達にあるから。でも希望者は姉妹校に編入出来るのよ」

「へー。Bクラスもリストラするんですか?」


 七沢は呆れた様子で海を見た。


「普通だ。逆にリストラしないのはAクラスぐらいだぞ」

「Aクラスは使わなくても優秀なのよ、ね!」

「えっと、私には答えかねます」


 海は苦笑いするしかなかった。


「ちょっとお手洗いに行ってきますね」


 そう言って立ち上がると、龍之介が、


「俺帰ってええかなぁ」


 と呟く。そういえば龍之介は三ノ宮に無理矢理連れてこられただけだった。が。


「いいけど三ノ宮様にチクる」

「なんでアンタ俺にだけ厳しいねん」


 龍之介の反応が面白くて、海は笑いながら部屋を出た。




(ゴールドが二年生でも、エーレが取れない訳じゃない・・・・・・)


 お手洗いの帰りに考えていた。生徒各々の精査の特段厳しいCクラス。

 秋月の親は一代で巨万の富を築き、政財界でかなり存在感を示しているという。それと同じく自分の実力を示したいのだろうか。


 そして気になることがもう一つあった。最近またCクラスから一人リストラされている。しかもそれはDクラスの事件後すぐのことだ。


(口止めの可能性もある)


 春の合宿中、ShidoがAクラスの生徒を警察に突き出したのも口止めの為だ。黒山は未成年なので保護観察処分となり、退学(勿論編入先は無い)。その後、家族総出で夜逃げして足取りが掴めないという。

 海は思わず震えてしまった。心が仄暗ほのぐらくなってしまう。

 そして更に心を暗くする出来事が起こった。


「Aクラスのノーランクじゃん」


 そう椿棟の廊下で声をかけてきた生徒は、Cクラス一年のノーランク二人だった。ノーランクなので書類で見たことがあったが、最近ノーランクになった新入りだ。

 海は何か嫌な空気を感じたので、軽く頭を下げて通り過ぎようとした時だった。


「いいよな、Aクラスはお気楽で」


(は?)


 思わず立ち止まった。


「元々成績の良い奴の寄せ集めで、ゴールドはあの鷹坂グループの会長の孫だろ。逆らう人間なんて居ないもんな」

「なんで女のくせに男の制服着てんだよ」

「ゴールドのお世話するならスカートの方がいいんじゃないのか?」

「夜とかな」


 クスクスと笑う二人。海は目を見開いた。一年生のくせに敬語が無いとかそういうレベルの話ではなかった。この二人は何かとんでもない勘違いをしている。

 海は振り返って、二人を真っ直ぐ見据えた。


「あなた達、それでもCクラスのプライドがあるんですか?その発言そのものが、ゴールドだけでなく自分達の存在価値を貶めていると分からないんですか?」

「なんだ、この程度で怒るのか?じゃあ鷹坂様にすがって抗議でもするか?」

「秋月様はそんなものきっと聞き入れないぞ」


 海は怒らなかった。ただ冷たい目で二人を見た。


「あなた達なんて鷹坂様に報告する価値もありません」

「───報告するまでもなく、お前達を処分するのは俺だ」


 一年生二人が振り返ると、立っていたのは秋月だった。


「秋月様!」


 聞かれていたとはつゆほども思わなかったのか、ひどく驚いていた。ちなみに海は後ろに秋月が居ることに気付いていたので、冷静に努めていたのだった。バカめ、と心の中でほくそ笑む。


「米田、江藤、お前達は一週間謹慎だ。ノーランクも剥奪する。ブロンズに戻れ」

「そんな!」


 その決定には海も少々驚いた。叱責程度で済ませると思っていが、まさか謹慎と剥奪とは。


「異議は認めない。カードキーを出せ。お前達は一年生だから今回だけ大目に見るが、次にこんな問題を起こせば退学だ」


 二人はカードキーを返すと、恨みがましそうに海を睨んで帰っていった。


「よかったんですか、ノーランクを辞めさせて」

「ノーランクなんて元々必要無い。あれば手足として使えるだけで、害をなすなら排除するまでだ」


 海はその言葉を聞いて納得した。


(この人はノーランクを使える手足と考えるから、入れ替えも激しいんだ)


 慧斗はノーランクに対する考えが他のゴールドとは考え方が違う。ノーランクはゴールドにとって、腹心の友や部下である位置付けであることが多い。

 しかし慧斗にはそんなふうには見えない。信頼しているのは朱里だけに見える。人を駒のように扱う伊織寄りなのだろうか。


「ノーランクは代わりがきくということですか?」

「・・・・・・紫藤先輩と同じと思ったか?」


 鋭い視線に海はギクリとした。


(バレてる)


「勘違いするな、俺はノーランクが嫌いなんじゃない。ノーランクの特権でゴールドの権力を笠に着て、威厳と傲慢を履き違えた人間は誰でも嫌いだ」


 キッパリ言い切った慧斗に思わず敬服した。


(この人、思ってた以上に潔癖なんだ)


 確かにそうだ。あの二人はノーランクを特別な何かと勘違いしていた。ノーランクはゴールドの為に特権を与えられているのであって、それ以外にはなんの効力も持たない。

 そして何よりノーランクの評価がゴールドの評価に直結する。通常ゴールドとノーランク間には一定の信頼が見られる、その為今回のような事態はあまり見かけない珍しい出来事だった。


「どうかしましたか、慧斗様」


 そう言って現れたのは、海が椿棟に踏み入れてしまった時に居た一年生のノーランクだ。


(名前は垂水雄一郎だっけ)


 あまり良い印象ではないのは個人的な感情が大きいからだろう。


「これを片付けておけ」

「はい」


 慧斗は垂水にカードキーを渡した。そして海に振り返った。


「悪かったな」


 海は少し戸惑いつつ、礼を言った。


「あ、いえ。こちらこそ助けて下さってありがとうございました」


 すると垂水は大きな咳払いをした。


「んんっ!あまり慧斗様の手をわずらわせないで下さい」


 心の中でコイツだけは腹立つと思いながら、待機していた部屋に戻ったのだった。

 戻っても少し顔に出ていたのだろう、すぐさま朱里が尋ねてきた。


「何かあった?」


 オブラートに包んで話したつもりだったが、朱里には思い当たる節があるようで、申し訳なさそうに謝った。


「ごめんなさい、私達の監督不行届だわ」

「いえ、朱里先輩のせいじゃないです」

「でもやっぱりノーランクを与える前にもっと人選を考えるべきよね」


 するとその言葉に龍之介が首を傾げた。どうやらちゃんと帰らずに待っていたようだ。


「なんでそんなテキトーな人間をノーランクにするんや?」

「来る者拒まず、望むなら慧斗は誰にでもノーランクを与えるの。その代わりに評価は厳しい。だから入れ替わりもリストラも激しいの」

「そういうことですか」


 秋月がリストラをするのは、個人的な好悪ではなく実力主義を徹底しているからだ。


(そういえばあの垂水って生徒、Aクラスから編入したんだよね)


 垂水は秋月の厳格な性格を気に入ったのだろうか。


「秋月様は、ノーランクをノーランクとしてではなく、テストのように使っているんですね」

「まあ・・・・・・そうかもね。ノーランクはゴールドが与えられる唯一の権限。それを持ってどう行動するか、かなり個人差が出るから、判断材料にはしやすいわ」


 最初の方で朱里が言葉を濁したのは、ランクに関わらずリストラしているからだ。ノーランクだけでなく、秋月は厳しい目で生徒を選別している。


(じゃあこの前のリストラも単なる人員整理?)


 この前リストラされたのはシルバーの生徒だっただけに、判断は難しかった。


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