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クラス転移はts付きで  作者: lime
第二章、学園編(二)
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五十五話~普段騒がしい奴が静かになる事程驚愕する物はない~

 ごめんなさい! 忘れてました!


「ホームルームを始めるぞ! 今日の遅刻はレティシアだな」


 ボクが席に座ると、丁度チャイムが鳴り始めハンガス先生が少し襲撃の後が残っている教室の中に入ってきた。しかし、勇者以外の生徒は相変わらず反応が無く睨んでいるだけだった。

 因みに遅刻はレティシアさんだけだ。


「えー、このクラスでの遅刻者への扱いが分からないから……学級委員が行っておけ、私が必要なら呼んでくれ」

「大丈夫です。貴方は必要ありませんので」


 ハンガス先生は至って普通な行動をとっているだけなのか、やっぱり何故か嫌われ居る。しかも普通の嫌われ方ではなく、憎しまれていると言った方が有っている様な感じで少し異常だ。ハンガス先生はなんかしたのかな? 

過去にハンガス先生は恐喝とか強盗、殺人、強姦、とかの類いの犯罪でも犯したのかな?


「お、おう、そうか。では続きを伝えるぞ、今日はまだ完全に校内が修復出来ていないので、今日はクラス内での訓練のみになる。しかも帝国の間者が表れたと言う事も有るため確りと訓練するように。とのことだ、チャイムが鳴り次第、第九訓練場に移動するぞ」

「「「……はい」」」


 今日もまともな授業がないらしい。ボク達が来てから間も無く、ボク達勇者は全く学習をしていない。まあ、異世界の勇者は帝国側からしたら凄く厄介だもんね、最近は全く使ってないけどボクなんて銃を手軽に生成出来ちゃうから。


「「キーンコーンカーンコーン」ぜぇ、ぜぇ、お、遅れましたぁ!」


 そんな事を考えていると、チャイムが鳴り、それと同時に部屋に置いてきていたレティシアさんが今更教室に入ってきた。本気で走ったようで息は切れ、少しだけ汗を掻いていた。


「よし、罰は後だ、先に訓練場に行くぞ」

「わ、分かりました」


 状況が分からないものの、まだ治っていない校舎を見て、通常授業ができないと判断したようで、頷きながらハンガス先生にしたがった。って、あれ? レティシアさんだけ普通にハンガス先生と会話してない? 睨んでいる訳でもないし。


「レティシアさん? ハンガス先生が憎いとかそう言う感情とか涌き出てこないの?」

「はぁ? ついに頭まで可笑しくなったんですか? 何故私がハンガス先生を憎まなければいけないんですか? 私はライムの事を永続的に憎んでいたいですけど? ああ、まあ、初期状態から頭は可笑しいわね」


 席が近い為、近付いてきたレティシアさん本人に聞いてみたが、ボクを馬鹿にすることがメインで返答を返してきた。凄くムカつく、ムカついたけど「何故ハンガス先生を憎まなければ……」と言う所で更に何故君は憎まないんだ? と言う様な疑問が出てきた。

 まあ、こう言う時は


(助けてラムえも~ん! 何故レティシアさんだけ正常なの~? あとレティアンが虐めてくるよ~)

(……別に僕は未来から来たロボットでもないし、馬鹿って言う所だけは合ってるけど、レティシアさんは別に虐めっ子じゃないし、と言うか圧倒的にライムが虐めっ子だし)


 かなりふざけ混じりでラムに助けを求めた。まあ、分からなかったから教えてほしいと言う事は事実なので教えてもらいたかったのだが、初手から悪口って本当に誰に似たんだろうね! ボクは性格が悪くないから絶対にないね! シンノスケに似たのかな?


(ふんっ! 教えて貰いたいのならそれ相応の態度ってもんが有るでしょ?)

(……あぁ、じゃあ教えてください。ふざけすぎました)


 ボクもふざけようと思ったが、ネタが思い付かなかった為、真面目に返してみると、ラムも予想外だったようで沈黙していた。まあ、別にボクはそんなにネタは知らないからね、本当に有名所しか。


(……はっ! 一瞬記憶が飛びかけた。えっとね、実はハイドリヒ先生が生徒たちに精神系の魔法を掛けてたんだよ。それくらいは分かって欲しかったけど、……まあ、君だしね、仕方がないよ)

(何故記憶が飛び掛けていたかは聞かないでおくよ。あと何故ボクだから仕方がないのかも聞かないでおくよ)


 ボク自体、少しだけ今の状況に危険を感じているので、流石にふざける気にはなれず真面目に返していた。しかしラムはあまり面白くなさそうだった。本当にこう言うところだけはボクに似てるんだよね、アルスに悪意が有るようにしか思えない、これを見て反省しろってか?


(あ、因みに早く魔法で解除しないと暴れ――)


 ラムが不穏な事を言う終わる前に一人の生徒がハンガス先生に向けて魔法を放った。


魔導障壁(マジックバリア)!」


 そんななか、ボクが魔導障壁をラムより早く張れたため、「よっしゃぁ!」と言う風に検討違いな喜びをしていた。


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