四十二話~説教する奴が団結する程嫌な事はない~
数十分後、ボクは二人から一気に怒られて、ぐったりとしていた。
ただ、ボクも嫌だと思ってたけど、ラムは縛られたまま放置されていて、ボクよりも不遇だった。
「ふう、これくらいで言いかな」
どうやら今回の事で、お互いをよく知り、誤解していたことに気付き、最終的には凄く仲が良くなっていた。まあ、直接的なエロ餓鬼ではないから、ラムより厄介だと思うけど。
「もう少し短くてもよかったでしょ?」
「あ゛ぁ? 何て言った? 聞き取れなかった」
ボクが口を滑らせると、シンノスケは大根役者並みかそれ以下な演技で威圧してきた。普通に考えて聞こえてないんだったら、最初にあ゛ぁ? とかって言う威圧は入らないと思うんだ。
「きょ、今日は校舎の修復で授業がないから、どうするの?」
勿論、そんなことを考えていても、真っ向から本人に言えるわけがなく、ボクは言葉を言い直していた。
「あれ? カシモトとデートしないのか? 昨日、すげぇ機嫌悪かったけど」
「行ってくるッ!」
あぁぁ! 忘れてたぁぁ! 昨日ラムに浮気してるって言われて気絶させられてたのを忘れてた。ヤバイよ! 下手したら殺される!
ボクはそんなことを思いながらも、自分の使える能力をすべて使い全力で走っていた。
~~シンノスケside~~
「行ってくる!」
ライムは焦った表情をしながら走っていった。まあ、カシモトは結構強かな性格だから、小動物的と言うか、生意気な子供みたいな感じのライムじゃ従うしかないだろうけど、恋人の状態で尻に敷かれるってどういう状況なんだよ。……て言うか見た目的に逆じゃん、なんで女側が尻にしかれてるんだよ。亭主関白ってやつなのか?
「えっ!? あんな性格なのに恋人がいるの!?」
レティシアさんはライムが付き合っていることを知らなかったらしく、俺に向かって大声できいてきた。まあ、あんな性格なんだからカシモトとの仲を知らない人にとっては驚愕の事実だろうけどな。
「ああ、彼氏の人いわく、無防備で馬鹿っぽくて可愛い、って理由らしいね」
「た、確かに無防備だったけれど、それよりもうざいと言うか、そう言う感情の方が先にくるんですけど」
そこは俺も同意だ、あれの性格は滅茶苦茶悪い。しかも、ライムは人見知りだから、何も知らない人からすれば、おどおどとしている可愛らしい娘と言うような印象を覚える。俺もそう思った。
まあ、本性は悪魔が居たら、どっこいどっこい位の性格だ。つまりは美少女の皮を被った悪魔だ。
「なんか、突っ掛かってくるのが微笑ましいらしいぞ? 言い争いで勝つとライムはしゅんとするか、更に突っかかるかだからな」
「ねえ、それって、飼い主の言うことを聞かない小動物に対しての感想じゃないの?」
……た、確かにそうだ。だ、だけどあのカシモトがライムに対してペットとかって言う風に、思ってないよな?
「ま、まあ、大丈夫なんじゃないか? 両想いだし」
そう言った俺の声は震えていた。




