表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

1/37

え?俺どうなんの?

ああ、もうムシャクシャする!

鈴木のくせに先生面して俺に説教なんて百年早いんだよ!

そのヅラむしり取ってやろうか!

皆知ってんだからな!お前が少し動くと後光が差すの!


何が「俺はお前の為に言ってるんだ」だ!

自分の教師としての評価が下がるから言ってるだけだろうが!

「どれだけ遅刻し続けるつもりだ、むしろこれだけ遅刻してて欠席が無いのは何故だ?」だと?

一ヶ月連続で少し遅刻してるだけだろ!

(少しの感覚は人により様々です、御自由に想像して下さい)


ふう。

少し落ちついた。

うん、確かに一ヶ月の間遅刻し続けているのは問題だな。

でも欠席していないのは我ながら評価に値すると思う。

そもそも、欠席が無いのを尋ねるよりも遅刻の原因を聞かないか?普通。


そうそう、遅刻の原因といえば最近家に預けられた叔父の娘なのだが…これが異常に生意気で、何かにつけて俺を悪者にする。

例えば自分が俺の買っておいた菓子を食っておきながら「私はポテチよりチョコの方がいい」と抜かしやがる!


挙げ句の果てには、俺がアイツの菓子を食った事になってるし…。

両親も娘が欲しかったらしく、アイツの味方ばかりするもんだから俺の居場所は無いに等しい。

だからアイツが寝る夜遅くまで適当に外で時間を潰してから帰っているのだが、両親はアイツに夢中で何も言ってこない。

親としてどうなんだ?


で、こんな近況を事細かく思い返している理由なのだが…。

現実逃避がしたくてな。

信じられないと思うが、俺の足下に得体の知れない魔方陣らしき物がある。

え?マジで何なん、これ。


ありのまま今起きた事を話すぜ。

帰宅途中に、曲がり角を曲がったと思ったら周りが暗くなり足下が光り輝いていた。

何を言っているのか分からないと思うが、俺も何が起きたか分からなかった。

TVで見るような不思議体験とかミステリーとかいうチャチなもんじゃあ断じてねえ、もっと恐ろしい物の片鱗を味わったぜ。


俺がネタに走ってる間にも光りは強くなっていたらしい、まぶし過ぎて最早周りの暗闇すら見えない。

この、魔法陣から出ようにも足が貼り付いたみたいに動かない。

正確に言うと膝から下が動かない。

アニメやラノベで魔方陣の中から出ない主人公達を見て、驚くばかりで何故出ないのか疑問だったが…成る程、これは出られない。

もう失明するんじゃないかって位光り輝いていた魔法陣が一際輝いた瞬間、俺はこの世界から消えていた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ