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異世界戦記 ~雷魔法と日本知識だけで大陸最強へと成り上がる~  作者: TO
エピローグ〜亜人連合アスト国の裏切り〜

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26/57

そうして終わった戦争

大晦日ですね。

パリンッ。


唐突に空間が割れる音がした。


「……あ」


忘れてた。 ペールさんと、ゼインが亜空間で戦っていたのだった。


... いや、違うんだ。こっちの戦いが激しすぎて、向こうの音が全く聞こえなかったから、つい失念していただけなんだ。


……。


いや、本当に本当だから。 悪気はなかったの。信じて。


ペールたちが現れ、崩壊した会議場を見渡す。 そして、即座に動いた。


草の壁(グラス・ウォール)


ペールが杖を振るい、ボロボロになったゼインを守るように壁を展開する。


あれ? なぜ、敵だったゼインに守りの魔法を?


「……ゼインは私と契約し、忠誠を誓う下僕になりました。これにて、私と彼との戦闘は終結です」


ペールは淡々と報告し、そして俺の肩で寝息を立てている幼女に視線を落とした。


「……それで、あの厄災が、我々が出てきても魔法を撃ってこないほど静かなのは、なぜかしら? ……あら、そういうことね」


ペールは察したように溜息をついた。 俺は、安心しきった顔で寝ているリズをちらっと見て、苦しい言い訳をする。


「リズ先生が、お休みのお時間だったからだよ」


……。


なんか、すごい誤解をされている気がする。 これ、リズが起きた時に「私が寝てたこと言ったでしょ!」って怒られるやつだ。


「じ、実は、リズはラズネットに強力な記憶拘束(マインド・バインド)をされていたんだ。それが解けて、反動で寝てるだけだよ」


「へぇ、そうだったのね。やはり、巧妙に精神を操作されていたみたいね……」


ペールは興味深そうに頷いた。


「それで、どうやってその拘束を解いたの? 普通なら、拘束されていること自体に意識が向かないように、認識阻害や記憶誘導もされていたはずじゃない」


「それはですね……。なんか、夢の中でカレーが溢れてて、その中で僕を救うために頑張ったら、なんかバキッて解けたらしいです」


「……」


「……い、意味が分からないですよね。僕もです」


ペールは数秒沈黙した後、考えるのを放棄したように首を振った。


「と、とにかく。理由はともかく、ソウスさんを救うために自力で解いたというのは、いいことよ。結果オーライね」


「そ、そうですね」


「では、通信(コール)で、逃げ出した各国の王たちを、もう一度このボロボロな会議室に呼び戻しましょうか」


*


そうして、波乱の緊急全国会議は幕を閉じた。


再開された会議では、まずリズの「解放」と「ラズネットの海底追放」について報告がなされ、全員が顎が外れるほど驚いていた。


その後の取り決めにより、大陸の勢力図は大きく変わった。


まず、ハーフフット国は王が下僕契約を結んだため、事実上レイクリ王国の「属国」となった。 これは、どんな手段を用いても反逆できない絶対的服従だ。


また、ドワーフ国は、コナキ王がラズネットへの攻撃に加担していたため、国連からの強固な「同盟国」となった。


そして、王を失った問題のエルフ王国についてだが……。 ドワーフ王国が捕らえた重役以外の運営を、晴れて頭がよくなったリズが担当することになった。 そして、その「補助」として、なぜか究極魔法を使える俺、ソウスが指名されたのだった。


……。


ぼ、僕、十歳ですよ? まだ成人すらしていない子供に、一国の復興(しかも他国)を手伝えと?


だが、か弱い十歳の僕の抗議は虚しく無視された。 俺は近いうちにエルフ王国へ赴き、国の立て直しをしなければならなくなってしまったのだ。


ただ、幸いなことに、一か月の執行猶予が与えられた。


そして、もう一つ。 もし僕がラズネットの足止めをしていなければ、リズは目覚めずに殺されていたかもしれない。 つまり、実質的に「リズを救い、国を救った」という特大の功績が認められたのだ。


その結果。


ベシュタルト家は、子爵から一気に「公爵」へと飛び級昇格することになった。


...いいなぁ。何もしなくても、どんどん位が上がっていって。


俺は再び、あの胃の痛くなるような勲章授与式に出ることになったのだった。


もちろん、他の貴族の反対はなかった。


国が滅ぼされ、貴族の位どころではなくなる所だったからだ。


 *


その後、ドワーフ国は、ハーフフット国を攻めていたため、少し損害賠償を食らったのはまた別の話。

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