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9話

(まずい、まずい!!!)

イルメントラウトは、思わずフィリベルトの顔を凝視しながら考える。

(皇太子とお茶しているのはバレているとして問題はこの後だ。)

テオドルスが帰った後、不貞を疑われてバッサリ斬れるなんて事もあり得るのだ。

(なんせ、冷酷無比と呼ばれる相手だし


今、俺剣もないし。魔法は前世と同じで得意じゃないしな)

魔法の実力が重要視されるウドーロヴィチではレフだった頃は、冷遇されておりその為剣の腕を磨いたのだ

今世ではテッキトハウザー王国は、魔法より手の器用さが重要視される。


手細工の物も大事な資金となっているからだ

「お、叔父上・・・」

テオドルスはフィリベルトを見る


心なしかテオドルスの顔色も悪い

「殿下、陛下がお呼びでしたよ・・・お戻りになった方がよろしいかと」

「そ、そうだな。では、夫人


今度は正式の手続きを踏んでから会おう。」

「・・・・はい。(俺に何の用だよ。)」

心の中で思いながらもテオドルスを見送る。


問題は見送った後だ


「・・・お帰りになられたんですね。」

「・・・自分の屋敷に戻って何が悪い。」

フィリベルトは無表情のままだ

レフの時に戦場で見た顔だ

「そうですね。」

そうだ。ここはフィリベルトの屋敷だ


コイツが帰って来るのは当たり前だ

「お前は、俺の妻として自覚がないのか・・・」

「はい?」


「お前は、何のために嫁いだ。」

「それはー」

国の為だ

はっきり言ってテッキトハウザー王国の戦力はイマイチであり他国の援軍がないと大国には太刀打ちができない

だから大陸一の戦力があるベレセナダ帝国と同盟を組んだのだ

「分かっているのなら、結婚した女が若い男と会うな。」

「好きで会ったのではありません。」

「・・・どうだかな。」

「・・・」

フィリベルトの言葉に苛立つが我慢し、その様子をフィリベルトは一瞥もせずにマントを翻し屋敷の中に入っていた

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