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私お友達ができました。

 


 寝室で枕を抱えて寝転びます。

 お友達です。お友達なんです。空想のニオベ様が「あら、私は?」と微笑んでらっしゃいますがニオベ様は緊張を伴う憧れのおねえさまでお友達だなんて畏れ多いんですよ。ええ。

 もしかしたら恋バナとかもできるかもしれません。ニオベ様には畏れ多いし、メープルからは冷ややかな眼差しをもらうとわかっているのでちょっと動悸がマギマギですよ。


「お友達とお茶に行くには必要なものってなにかしら?」


 ……お店ってお支払いがあるよねぇ。

 街に出るときは大概メープルかクオン様、ニオベ様が一緒にいてくださるのよね。だから私今までお金って見たことがないんですよね。

 ニオベ様とクオン様はお兄様に私に関わる雑費をもらっているので気にするなとおっしゃいますし。でも、ジェニスジェファー、ジェニーに関してそれはちょっと残念かしらとも思うし、メープル連れていくのもクオン様連れていくのも違うわ。

 私、今現金払いの方法を知らなきゃいけないんじゃないかしら?

 将来的にも!


「メープル」

「はい」

「休養日にジェニーとお茶に行くのだけどなにが必要?」


 わからなければ聞けばいいのよ。


「聞いて、おりませんが?」

「ふへ?」

「ジェニスジェファー様とお出掛けなさるというのならまず若様の許可をいただきませんと」


 ほえ?

 なんで?

 いや、それが令嬢が令嬢たる所以!?

 クオン様と昼食会とか突発でやったよね?

 それより外出の方がハードル高いの?

 え、ちょっとわからない。

 うーん?


「メープルが一緒なら安心だけど、私も先々いろんなお仕事試したいからお金の使い方や基本的なお付き合いの作法を知っておきたいの。貴族じゃなくて市民のみなさんの在り方ね」


 お兄様の許可がいるならそれは取るとしましょう。


「もちろん、お兄様にお伺いは立てることにするわ。私思いつかなかったし、指摘してくれてありがとうメープル」


 休養日までに確かジェニーと同じ講座あったわよね。なんなら学内の食堂やサロンでお茶でもいいんだし。

 あ。それも楽しそう。学内食堂やサロンなら料金はフローレンス家にいくらしいし。

 んー、ジェニー、「施しなんて不要です」とか言わないよね?

 もしかしてそれの対策で町でのお茶だったのかしら?

 できるだけかたちは対等でいたい。とか?

 チョロインツンデレジェニーならありそうじゃない?

 それなら町での買い物講座をお願いしたら許してくれるかな?

 仮定の妄想だけどありそうでジェニーがかわいい。




 翌朝、朝食を合わせたお兄様に許可を求めるとあっさり了承くださいました。

 護衛はつけるけれど女神杯の出場者なので身元ははっきりしているしかまわないと。

 あと誰かと約束したならきちんと早期にメープルに報告するようにと注意されました。

 あと、リチャーズ・ベクス氏とはけして二人きりで会わないよう念押しされました。アレダメンズですものね!


 そして存外本題以外の『あと』が多かったです。お兄様。




 護衛の関係か。伯爵令嬢面倒臭いな。



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