表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
龍神達馬~独善のカタルシス  作者: 偉羅万千生
3/8

龍神達馬~独善のカタルシス~快楽クレーマーの綻び

ただ心の霧を晴らしたい

自分の思うままに

手段は択ばない

そのためにあらゆる準備をする

心の霧が晴らせればそれでいい

それが「独善のカタルシス」


日本橋のファーストフード店員の中野美保は大学の授業終わりに店頭に立っている。

明るく接客に定評がある美保はショップのアイドル的存在であった。


午後2時過ぎ、営業マンの寺田剛太郎はこの時間帯が好きだった。午後一番で顧客をまわり、次の顧客のアポを少し遅めに設定してとりあえずサボる。営業マンにとって黄金の時間帯といえる。この時間を利用して風俗に通う兵もいるほどだ。そういう意味では剛太郎はまだまだかわいいものであるが、自分が客になった時、大きな問題を抱えていた。


ファーストフード店カウンター。美保が接客中。そこに現れた剛太郎。

美保はいつものように流れるような見事な接客をしていた。


この日の剛太郎は少し様子が違っていた。午前中の商談でミスを犯し顧客を怒らせていた。

能力は別にしてプライドだけは人一倍高い。


なんらミスをすることもなく、美しい接客をする美保が気に入らなかった。

剛太郎はトレイを受け取り席に着くなり、ポテトに髪の毛を混ぜ「あ~、髪の毛が入ってる~!」と大きな声で叫んだ。

トレイを持って、カウンターで接客中の美保のもとに詰め寄り難癖をつけ始めた。

「あの~、これ、あんたが詰めたんだよね。俺の貴重なランチにケチをツケヤガッテ!」と凄い剣幕だ。


美保は、「お客様、ただいま他の方がオーダー中ですので少しお待ちいただけますか?」と告げた。

剛太郎は火が付いた様に「なんだ~。お前んとこは、問題起こしておいて後回しにするっていうのか?

責任者だせよ。おまえじゃ話にならない。」とさらに声を荒らげた。


オーダー中の女性は「キャー!」といって退く始末。


周囲の客も一斉にその場を離れた。

その中に混じりスマホを操作しながら一部始終を注視する男がいた。


美保をはじめ他のスタッフも全員髪を留め、キャップを被って接客している。

ポテトは盛りつける時に品質の悪いモノがないか確認することも実施されており異物が混入することはまずない。


カウンターが騒がしくなったことを察知してバックヤードではスタッフが店内カメラの映像を確認していた。剛太郎が、あとから髪の毛を入れる様子が捉えられていた。


剛太郎は「おまえ、カウンターから出て来いよ。そこに土下座しろよ。」と美保に詰め寄る。

美保がカウンターから外に出ようとしたその時、駆け付けた警官が剛太郎の肩を叩いた。

「なんだよ。テメー」と振り返って唖然とした。

目の前の身長180超の大柄の警官は剛太郎を見下ろすように立ちはだかっていた。

「え、なんだよ。この店は、客をバカにしてるのかよ。ふざけんじゃねえよ」

店の奥に入っていったもう一人の警官が戻って来て剛太郎の目の前の警官に耳打ちした。


剛太郎はその場で、威力業務妨害で現行犯逮捕され連行された。


周りを取り囲んだ野次馬の中にいた一人の男が呟いた「じょうか」と。
















評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ