第4話【崩落】(砂の城)築くは3時間、壊すは一瞬【サンドマウンテン城】
4話連続更新とか頭逝ってる
3日後。
私は再びあの城を建てた公園に来ていた。
流石にあの城は崩れているだろう。
何せ城とは言え砂で出来ているし、定着剤も使ってない。
水で作った張りぼて城だしね。
だから私は、今日は別の遊具で遊ぼう。
そう思っていた時期がありました。
なんとあの城、
ご 健 在 で し た。
これには驚きを隠せない。
素で「ファッ?!」って赤ちゃんなのに出ちゃったもんね。
一体全体どういう原理であの城が3日間崩れなかったのか不思議でならない。
確かにこの3日間、一日中晴れ間が続く日だったけど風は普通に吹いていた。
だから砂の城が風に煽られて倒れてるとか思ってたんだけどいい意味で予想を裏切ってくれた。
でもホントになんで崩れなかったのか…
ハッ、まさかこれが前世チート?!
『砂で作った物を壊れ難くする』チートだと?!
そんな限定的なチートいらないわ!!
「まあ、深月ちゃんの作ったお城、まだ残ってるのね〜凄いわ〜」
母よ、それ以前になぜ残ってるのか疑問に思ってください。
「え?!あれ深月ちゃんつくったの?!!」
「そうよ〜凄いわよねぇつーちゃん?」
「いや、まあ、凄いんだけどね。萌恵アンタそこじゃないでしょ。あといい歳してつーちゃん言わないでよ…」
「そうかしら〜?ごめんね〜翼ちゃん」
「ちゃんって…もういいわよ、アンタのゆるふわ加減には諦めてるから」
うちの母がすみませんお向かいさん。
先程の会話の中に母以外の女性が出てきたので、ついでに私以外この場の全員紹介してしまおう。
まず先に母、名前は小鳥遊萌恵。
キラキラネーム感のある様に母はかなりの楽観主義者だった。
ただ育児に関しては物凄く、家事をしながら私の相手もしようとした猛者だ。
あとすっごい雰囲気がふわふわしてる。
将来詐欺とかに騙されないといいんだけど。
で、もう1人の女性が羽柴翼さん。
お向かいに住む家族のお母さんで私の母の同級生、友人らしい。
1歳の視力で見てもかなりの美人さんだ。
スタイル抜群のクールビューティ。
前世の私だったら求婚して、張り倒されるレベル。
既婚者だししないけどね。
ホントだよ??ミツキウソツカナイ。
「さ、湊士。貴方も深月ちゃんと遊んでらっしゃい」
「うー?」
翼さんの息子、羽柴 湊士君。
私と同い年で、このまま行くと幼馴染になると思う。
1歳児ながら規格外のサイズで、1歳6ヶ月ながら90cmくらいの大きさをしている。でかい。
そして、お母さん似なのか顔が整ってる。
いずれはとんでもないイケメンになりそう。
仲良くしておいて損は無いね。ゲヘヘ(ゲス顔)。
さてさて、砂場に座る私と湊士君。
親交を深め合おうじゃないか。
「あー?だー!」
「うー」
「あうー」
「…」
コイツ、反応うっす!!
会話してる気がしない(そもそも会話出来る方が可笑しい)。
どうしたものか…
するとどうしたことか湊士君、徐ろに私の作ったお城に近づいて行くではないか。
いや、待て、まさか?!
「う!」
バサァーーーー!!!
一撃必殺!
私の作った城は1歳の拳1つで崩落した。
分かってる。この歳頃って何するか分からないのはよく分かってる。
でも、私の中からはどうしようもないくらいに悲しみが湧いてきて…
あ、ダメだ。泣いちゃう。
私はその日生まれ変わって初めて、悲しいという感情のまま思いっ切り泣いた。
湊士君は崩落した城をただただ見つめていた。
5歳まで待て。カオスが来るから。