第14話【攻めのようじょ】剣道体験5日目 VS幼馴染【受けの幼馴染】
今日は早めに更新しました。
タイトルの通り、深月ちゃんVS湊士君です。
こんちゃーす!深月だよ!
今日は剣道体験の最終日!
体験入門は今日でお終いだから、このまま続けるか辞めるか決めないといけない。
でもまあ、私は続けようと思ってる。
適度な運動は大事だし、あと剣道やってる女子は綺麗な人が多かったという前世の経験から、続ければきっと私も美少女になれる筈。
いや、なれる(確信)
湊士君も続けるらしい。
「深月ちゃんがやるなら、僕もやる」
って言ってた。
別に私を判断材料にしなくてもいいのに…
まあ本人はやる気があるみたいなので駄目出しするつもりは無いけど。
で、さっきも言ったように剣道体験最終日なのでというか総集編というか。
先生がどうやら私と湊士君の実力を見てワクワクしちゃったみたいで実践練習を多めにやるそうだ。
やるのは1本勝負。
1体1の試合形式で、先に技を1本有効にさせた方が勝ちというルールで行う、本当の試合に1番近い稽古。
ついでに小学生の大会に参加させる選手の選抜も行うので丁度いいと先生言ってました。
成程、それは分かりました。
ですけど先生。
何で私と湊士君が1本勝負する事になってるの??
まあ知ってるよ?先生さっき、
「2人とも今日までの練習で皆と同じ位強くなってる。せっかくだし2人で1本勝負やってみたらどうだ?」
って言ってたからね。
仕方ない、湊士君には悪いがパッパと終わらせてしまおう。
だけど正直本気出さないと湊士君に勝てないと思う。
あの化け物染みた体力と謎の強固な防御力。
あれを突破するには私の今出来る全部の技能を持ってしても抜けるか怪しい。
しかし、やらねば分からないのも事実。
「じゃ、湊士くん。やろっか」
「ん」
私と湊士君は開始線まで進む。
四方を9mの白線で囲まれた場内で、私達は竹刀を構え向かい合った。
「始めッッッ!!!」
試合開始の掛け声と共に私は弾丸の様に湊士君へ突っ込んでいく。
防がれるなら!反応できない速度で攻撃すればいい!
だが、その思惑は彼にはお見通しだったようだ。
面を狙った竹刀を逸らされる。
湊士君も負けじと此方に打ってくるが、恐らく1本にはならないものばかりだ。
だが、万が一という事があるので射程範囲から縮地亜種で離れる。
私と湊士君は元の距離関係へと戻った。
一撃で決めきれなかった。
割とダメ元な所はあったが完璧に防がれるとは思わなかった。
ならばともう一度縮地亜種を使って距離を詰めようとする。
しかし、驚きの事態が発生した。
確かに私は湊士君との距離を詰めに行った。
なのに距離は少しも変化しなかった。
「(……まさか)」
学んだの?私の技を使うタイミングを!
だから私が距離を詰めると同時に詰められた距離と同じだけ下がって縮地を不発にしたの?!
天才どころの騒ぎじゃない。
ここまで来るとチートだよチート!
でも、それ以上下がったら場外に出る。
ここで押し切る!
八艘飛び!
「めぇぇぇん!!」
「…!」
パシンとまたも防がれる。
これも躱されるのか?!
その後も私はフェイントにフェイントを重ねる5重フェイントや、左に八艘飛びしてその後右に八艘飛びする反復八艘飛びなどを駆使して何とか決めようともがいた。
だが、湊士君の鉄壁の前には為す術もなく、時間だけが過ぎていき結局引き分けとなった。
元々湊士君は攻撃は得意ではない。
寧ろ逃げ切るのが本領だろう。
そう考えると引き分けなのに負けた気がしてめちゃくちゃ悔しかった。
「湊士くん、次は絶対に勝つから!!」
「ん」
そんなこんなで剣道体験は終了。
周りの子達が、
「俺ら、アイツらに勝てんの?」
「いや、俺らは小学生だしいけんじゃね?」
「幼稚園児だぞ?負けるわけねぇ…よな?」
と、ザワザワしてて、先生が
「……ホントに彼らは初心者だったのだろうか」
と頭を抱えていたのを見掛けたけど。
私は特におかしい事は何もしていない(見て見ぬフリ)ので湊士君とお母さんと一緒に仲良くお家に帰りました!
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