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熟した果実は地に落ちる

 背中に覆いかぶさっていた電柱を振り落して立ち上がり、襲い掛かって来た猿どもを排除するために、振ってきた電柱の被害が出ない様に懐に抱え込んだ荷物から愛銃を引き抜いて弾丸をばら撒いた。


 悲鳴と鮮血が宙を舞う。



(3体仕留めたかっ……!? いや、確認するよりも近付いて来る猿の対処が先だろうっ!)



 撃ち出した銃弾が猿の額を貫き頭を吹き飛ばすのを碌に見届けず、射程に入った猿を蹴りによる一撃で砕き散らした。

 壮絶な破壊音が鳴り響く。

 縄の様に太い毛や強靭な筋肉、頑強な骨を纏めて蹴りが貫いたのを一瞥して、砕け散った同胞の姿に泡を食った猿どもが時間を置いた隙に、適当に撒き散らした銃弾が仕留めた猿の数を瞬時に頭に入れた。

 並の死者に比べ、群れを成し連携する様を見せてくる、そして個々としてもはるかに上の身体能力を持ったこの猿どもはかなり危険だろう、だが。



(最初にボスを潰せたのは運が良かった……! これならさしたる消費も無く戦える!)



 慄き腰を引かせた奴から銃弾で撃ち抜き、無謀にも食って掛かって来た猿は蹴り技で寄せ付けない。

 最初は多く見えた猿どもの数も、あっという間に片手で数えられるものまで減ってしまっていた。


 もはや無策に飛び込んでくるものが居ないのを好機と見て、全滅を狙いに一体の猿との距離を縮めてアッパーの要領で顎から頭を破壊すれば、残った猿どもはようやく勝てないと判断したのか訳の分からない鳴き声を上げて一斉に散り散りへと逃げだしていく。


 ある程度予想をしていた俺は直ぐに持ち前の脚力で逃げ出した内の一体に追いつき、建物に叩き付けて磨り潰すと、比較的近くに居た猿を銃撃で蜂の巣にする。

 追撃出来たこの二体は何の抵抗も出来ないまま動かぬ骸となり、地に伏せた。


 が、出来たのはそこまでだった。



「あー……、2体に逃げられた…」



 慌てふためきながら屋根上を走り去っていく猿の異形を見送り、新しい弾倉を装填する。

 しばらく周囲の警戒を行うが、何も動く物が無い事を確認出来たため瓦礫に埋もれた鞄を引き摺り出して肩に背負った。

 予想外の異形の群れとの戦闘であったが、体に不調は感じられない。

 電柱が叩き付けられたが…まあ、あの程度ならばなんてことは無い。

 むしろ感情に流されて隙を作ってしまった自分の不甲斐なさに溜息が漏れた。


 無意識の内にグリグリとヘルメットを角に押し付ける。



「……まあ、落ち込んでてもしょうがない、か……と言うか、何だあの異形の群れ、ビックリした……!」



 両手でヘルメットの頭を抑えながらそう呟いて、小さくしゃがみ込んだ。

 自分の常識をこうも簡単に打ち破られてしまうと動揺するものだ、命を懸けたやり取りであったから何とかその間は冷静に目の前の事に対応できたが、落ち着いた今となっては頭の中でどう処理するべきか、ぐるぐると思考が巡ってしまう。



「異形の進化……? いや、というよりもあれだ、動物の死者化か? 人以外の死者は虫とかしか見たことなかったけど、あれがそうなのかもしれないな、うん」



 基本的に死者として動き出すのは人間だけである。

 それが何らかの要因で、通常の人間が異形に姿を変える事もあるが、蜘蛛のような形をした異形であるからと言って、蜘蛛が関係していることは無いのである。

 しかし、こっそり聞いた話によれば数年前は数こそ少ないながらも人間以外が死者化する事例もあったと言う。

 もちろん、人との交流を断っている俺がそれ以上詳しい情報を持ち帰ることなど出来ないから、見た事も無いその存在の話は眉唾物であったのだ。



「それがこうして目の前に現れるんだもんな、怖いなぁ……くそ……」



 人よりも動物などの慣れ親しんでいない生態が、凶器となって襲い掛かってくる事の恐ろしさを想像し体を震わせる。


 群れのボスを含めて15体ほど討伐したが、あの猿どもが後どれだけこの地域に居るのかと思うと、自分の身の心配もあるが、なにより知子ちゃんを心配する気持ちが強くなってくる。



「2体逃がした訳だし、この付近徘徊する可能性もあるのか」



 ぼんやりとそう呟いて、直ぐに予定を変更する。

 どうにも自分は久しぶりに会った生前の関係者が不幸になるのは耐えられないらしい。



「あの猿2体をしっかり処理するまでは引っ越しはお預け。さっさと終わらせるか……って、またかっ」



 背後から響いた小さな引きずるような足音を聞き分ける。


 瞬時に手元の銃を足音がした背後に向けて構え、未だに見えないその音の発生源を待ち受けるが、その正体の分からない足音にすすり泣きのような音が混ざっているのに気が付いた。

 鼻をすする音が近付いてくるのを、今度はどんな変な奴が来るんだと不安に思いながらじっと待ち構え、その姿が視界に飛び込んできた瞬間驚愕に目を見開いてしまう。

 何か言おうとした口は魚の様にぱくぱくと開閉し、構えていた愛銃はいつの間にか地に銃口を向けている。


 その相手は涙に濡れた顔をぐしゃぐしゃにして、俺に縋る様に足を引きずってくる。



「え……、知子ちゃん……?」



 ついこの前、ほんの二日前に送ったはずの彼女がそこにいる。

 変わり果てたその姿を晒している。


 幾つもの青い血管が大きく脈動しながら首元で隆起して、死人の様に青白い肌を涙で濡らして、虚ろな瞳には光なんてものは無くて。



――――感染状態の彼女が、死に掛けで目の前に佇んで居た。







 それは不思議な一時であった。

 

 死を覚悟して、自分の不幸を嘆き喚いた。

 碌な抵抗など試みもせず、全てを諦め投げ出した。

 そんな無様な姿を晒した筈なのに、突然現れたその人はそんな醜態に何を言うこともなく、私を闇から引き摺り上げた。


『――――君を助けに来た』


――――そんな言葉を掛けられたのは何時ぶりだろう。


 小さな背丈の英雄(ヒーロー)は、小さな頃、隣にいてくれたお兄さん(ヒーロー)の姿に重なった。

 


 だが、美しい思い出に重ねたのはそこまでで、そこからは驚愕の感情に支配されることとなった。

 声も違う、背丈も違う、きっと性別だって違う彼女にあっと言う間に救い出されて、不可能だと思っていた現実を打ち破った彼女の圧倒的なまでの強さに愕然とした。

 武器を持った大人が事前に作戦を立てて複数人で対処に当たる異形と言う存在を、いともたやすく打ち砕いた小さな英雄を見て、思わず狂信者が圧倒的な力を持つ異形を神と呼ぶほど妄信する心理を理解してしまう。

 

 唖然としてお礼の言葉一つ伝えることが出来ない私に、彼女は不快感を表に出すことなく、それどころか怪我を慮って私を小さな背に乗せると彼女の拠点まで連れて行ってくれた。

 豊富な食料と武器を有する隠し部屋に連れられて、今は貴重な薬品を使い怪我を治療し緊張を隠せない私を変な口調で和ませようとまでしてくれた。


 人格者……なのだろう。

 少なくとも、人の本性が表に出てくるようなこんな環境となって、その善性を維持できる程度には。

 少なくとも、私が所属しているコミュニティが形だけで謳う、助け合いなどよりもずっと。


 強大な力、武装を持ち、一つの組織に属さない。

 あくまで自身の価値観のみで動く、ある意味では死者などよりも恐ろしい存在。

 それがコミュニティに属する者として見た彼女の評価であったが……私個人としては彼女を恐ろしいと感じることはなかった。

 むしろどこかのコミュニティで縛られていた方が恐ろしいのではとさえ思うほど、彼女の人格をいつの間にか信頼し心を開いていた。

 だから、拠点を教えて良かったのかと言う、助けてもらった人に対する発言では無いようなものをしてまで彼女の真意と危機感を探り、彼女を自分たちの問題に巻き込むのはやめようと判断した。


 感情に左右されないよう可能な限り損得勘定で判断しようとしたが、ほとんど感情論での判断になってしまったのかもしれない。

 たとえ錯覚だとしても、あの人の姿が重なる人が不幸になってほしくないと思ったから。

 そんな風に理由付けして彼女をコミュニティに取り込まないと決めれば、ほんの一時だけ何を気負うこともなく、遥か昔の幸せな日常に戻れた気分に浸っていられた。

 最近は夢ですら味わえなかったようなその感覚は、コミュニティでは鉄面皮と呼ばれる私の涙腺をやけに弱くして理性を揺さぶってくる。


――――出来ることなら、もう少しだけ


 そんな柄にもない事を思い描いてしまう程に。





「笹原さん? どうしたの、まだ怪我が痛むの?」

「……いえ。怪我といっても落下したときの小さなものだけなので気にもなりません。ただ…少し疲れただけです」



 覗き込むように顔色を伺ってきた、このコミュニティで最も年が近い同性である少女に返事を返す。

 周囲を見れば、女性の寝床であるこの一室で同じ様に雑魚寝している人たちが不安げにこちらを見つめている。


 やってしまった、そう思う。

 怪我して帰ったというだけである程度感染していないかと疑念を向けられるのに、おかしな行動をとって周りに不安を与えるようなことをするべきではなかった。

 少しあの不思議な人の事を考えすぎていたようで、周りから見た私は茫然自失としていたのかもしれない。

 柄にもない…、そう考えて頭を振り心配そうにこちらを見てくる彼女の視線から逃げるように薄い毛布を口元まで引き上げて横になった。



「……笹原さん、怒ってるよね?」

「別に、私が貴方の立場でもきっと同じようにしていましたよ」



 見捨てたことを気に病んでいるのだろうか?

 いや、彼女は割と強かだ、男を手の平で転がし、計算高く敵を作らないよう立ち回っている。

 きっと同じコミュニティ内で彼女を責め立てる大義名分を持った私に警戒しているのだろう。

 こうした心配する態度をとって周囲を味方に付ける環境を整えている、といったところだろうか。

 正直、そんな策略に付き合わされるのなんてごめんだ。


 話は終わりだと言わんばかりに、彼女の反対方向に顔を向ければ彼女も諦めたのか布団に潜り込むような音が聞こえてくる。

 ため息を吐きたいような気分になりながら、密封されて換気も出来ないこの部屋の空気の悪さに気持ち悪さを感じていた。

 

 二日前にコミュニティの拠点に戻ってから、ずっとこんな調子だった。


――――あの地下街に落ちた私が助かる訳がない。


 言外にそう言っていると分かる程の、疑心に満ちた表情を向けられた。

 部屋の余裕や人員の余裕もないから隔離されなかっただけで、少しでも不審な点があれば追い出される事だって十分あり得たと思う。

 きっと私には伝えていないが、近くで就寝する女性たちは警戒するように言われているだろうし、もしも変異する事があればすぐに殺処分するよう指示されているかもしれない。



(その癖、持ってきた食料だけは目の色変えて取り上げるんだから現金なものですよね……)



 あの人から頂いた食料を見せれば、出来れば迎え入れたくないという感情をありありと滲ませていたまとめ役達が態度を豹変させた。

 そんな彼らの様子に、このコミュニティの食糧事情を割と深くまで察してしまうが……まあ、もうかなり切羽詰まっているのだろう。

 一年程前に、この地域一帯を拠点としていた自衛隊の生き残り達が全滅してから、ここの食糧事情は困窮するばかりだった筈であるから仕方ない事ではあるのだが。



(……嫌な雰囲気。小隊を組んで外に出ても得られるものがほとんど無いばかりか、死傷者だって少ないとは言えない。……上は、口減らしのつもりでも、あるのかもしれないけど…)



 ずきりと痛んだ肩口を押さえて、瞼を閉ざす。

 暗雲しか見えないこのコミュニティの未来は、もうすぐ先にはあの奈落のような大穴が広がっているのではないかと思った。



(……ああもう、肩が痛い。地下街に落ちた時固い何かの上に落ちたと思ったけど、尖った瓦礫だったのかもしれない……)



 それにしても、本当に今日は空気が悪い気がする。

 息苦しさというか……閉塞感や圧迫感を肺を直接締め付けるかのような、そんな感覚が嫌に染みついてくる。


 妙な不安を感じて、胸元に潜めた拳銃を抱きしめた。

 微熱を持った拳銃の暖かさに少しだけ落ち着いた心に、じんわりと理解することがある。

 それは私が、あの小さな人をどう思っているのかという事。

 少しの間しか一緒に居なかったが、それでもあの人の役に立ちたいと思うほどの何かが、私のこの胸に巣喰っているのだ。



(……そう、ですね。明日ここを出て、あの人の所へと行ってみよう。一緒に居させてほしいって、役に立ちたいって言って、お願いしてみよう。どうせ何処に居ても結末は変わらないのなら……自分の最後に立つ場所くらいは……自分で決めたい)



 ひっそりと固い決意をする。

 いつまでもこんなコミュニティに居るよりも、少しでも好ましい人の近くに居たいと思うのは当然だろう?

 両親も、恋人もいない私にとってこの小さなコミュニティに居続ける理由は特にないのだ。


 ごろりと寝返りを打って、小さな寝息を立てている少女を見つめる。

 この子のことは好きではなかったけど、思えばこの場所へ避難してからよく遊んだものだ。

 別れの言葉くらいは必要だろうかと考えながら、彼女の日焼けした首元をぼんやりと眺める。



(……碌にお風呂にも入れてないのに、この子の肌は綺麗……。なんでだろう、日焼けして赤かったり黒かったり、それでモテるんだからきっと私の知らないところで努力しているんでしょう……)



 今までは大して気にもしていなかった様なことが、今はやけに頭を巡る。

 文字列のような思考が段々頭の中で加速して、熱を持ち始めたように感じる。

 

 穏やかに眠る少女の首元から視線が外せない。

 柔らかそうな肌を瞬きする事も無く見つめ続ける。



(明日になったら、まずはこの子に一言言って、それから上の人達に出て行くって言おう。引っ越すって言ってたけど、まだ大丈夫ですよね? それから……駄目だ、眠くて考えが纏まらない、もう寝よう……それにしても本当に綺麗で柔らかそう、――――ああ、そうだ、昔見たスーパーの豚肉みたいなんだ)



 自分の呼吸が浅く、早くなってくる。

 体が、頭が、カイロでも貼り付けたように熱を持ち始めたことに、疑問も抱けない。



(柔らかそう、綺麗で、手入れしているのかな? 飼育されていて、家畜がなるようで、幾ら位になるんだろう)



 熱を持っている筈なのに異様に寒い。

 先ほどまで痛かった肩口がもう何も感じない。

 先ほど食事した筈なのに――――やけにおなかがすいてしまった。



(お金は足りるかな? あ、でも、おやつは300円までだっけ。でも試食なら許してくれますよね。首元だけなら良いよね、だって申し訳なさそうにしてたから許してくれますよね)



 ふらりと身を起こす。

 隣で眠る少女へ手を伸ばす。

 開いた口から粘着質な音がして、この部屋に満ちる濃厚な、おいしそうな匂いに口元から涎が垂れた。

 

 おなかがすいて仕方が無かった。

 目の前の柔らかそうな肉を食べたくて仕方が無かった。

 

 もう少しで手が届くその瞬間、お守りのように懐に入れていた拳銃が床に落ちた。


 ぼんやりとその落ちた拳銃へと目を向ける。

 なんだか、それはいけないんだと言われているような気がして、身動きを止めてそれを見詰めてしまう。


 そして、拳銃が落ちた音に気がついたのは、当然他にもいた。



「……んっ、あれ? 笹原さんどうしたの?」

「――――え?」



 今自分は何を考えていた?

 少し前のそんなことさえ分からずに、口元から垂れる涎が毛布を濡らす。


 寝ぼけ眼でいた彼女が、ゆったりとした視線で落ちた涎を追う。

 それの出所が私の口元だというのを気がついたのだろう、只でさえ大きな目をさらに大きく見開いて。

 酷くゆっくりとした動きで、私の顔を見上げ、そして自分の首元へと伸ばされた腕を見た。


 一瞬で顔色が蒼白となる。



「――――い、いやあああああああああっ!!!!!!」



 悲鳴を上げた。

 甲高いその悲鳴はこの部屋どころか、コミュニティが確保している場所全てに響き渡ったであろう事は想像に難しくなかった。


 そしてその予想通り、近くで眠っていた女性達が何事かと飛び起きるとともに外からもバタバタと動き出す音が鳴り始める。

 一気に騒々しくなった場に、このままでは処分されるとぼんやりとした頭でなんとか認識して覚束ない足に鞭を打ち、立ち上がる。

 落ちた拳銃を拾い上げ、周りが状況を理解する前に部屋から飛び出した。

 

 ふらふらと駆ける私を通り過ぎ際のコミュニティの人達は驚いたように見るが、電気一つ付けていない状況が幸いして、誰も私の異常に気がつかなかったようだ。

 引き留められることも、攻撃されることもなく、あっさりと拠点から逃げ出して真っ暗な夜道を走り出す。


 

 皮膚が泡のように浮かび上がっているのを感じる。

 変色して青く脈動した血管が浮き上がっているのが目に入る。

 見たことがある症状で、その状態になった人が助かったのを今まで見たことがなかった。


――――ああ、そうか、私は感染しているのか……。


 それだけを理解して、ぐちゃぐちゃな頭のまま、ただその場から逃げ出した。

 何処に向かおうかなんて考えがあったわけではない。

 ただこの場から逃げ出さなければと足を動かしているだけだった。

 頭の中では、なんで、なんていう言葉や、どうして、なんて言う悲鳴ばかりが木霊してまともに思考なんて巡らせていない。

 だがそれでも、頭の中では目的地なんて考えていなくとも、体は勝手に行き先を決めていたようで。



 辿り着いたのは、つい先日訪れた廃れた教会。

 墓地が目立って、人が住んでいるなどそれまで考えもしなかった場所。

 なんでこの場所に来たのだろうと言う湧き出した疑問は、汚れた迷彩服を着て銃を構えているあの人に会って、すぐに氷解した。

 

――――最後にこの人に会いたかったのだと、悲鳴も、恐怖も、何一つ見せず躊躇することなく私を抱きしめたその人の温もりに、優しく教えられてしまったから。


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