虐められていた僕が異世界で戦士として覚醒する

「序章」

　変わり映えの無い学園生活。

　繰り返される緩慢で退屈な日々。

　そんな毎日が嫌で、変化を望んでいた。

　通学や授業中に妄想したこともある。

　恋愛ゲームの様な恋に堕ちたり、

　特殊な力に目覚め無双したりとか。

　誇るような取り得のない僕にはそれが精一杯だった。

　でも、今となってはそんな日々が如何に貴重だったのか理解できる。

　帝高校２年、霧島アキラ。

　学業も運動もそこそこ。

　趣味は読書。

　ルックスも才能もないごく平凡な高校生。

　僕は……虐められていた。