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交差点透明
「ね、皆、今日雑貨屋にでも行かない?」
「え?」
常船高校2年1組。
そこには、のんびりと放課後の約束をしあう少女達がいた。
「あー、うん。いいよ。行く行く。」
カバンにタオルを押し込んだポニーテールの少女は、足踏みをしながら、ごめん一旦帰ると言って階段を滑り降りた。
廊下を走っているとき、不意に足がうずいた。
「いたっ!」
でも今日は…。
「高羽、からかいにいかなきゃね。」
少女は涙目のまま、また廊下を走る。
校門から20メートルほど前にある交差点をわたったとき、見たことの無いトラックが凄いスピードで少女に突っ込んできた。