6話 金の玉
今日こそ川についた。念願の水だ。
昨日イノシシがいた近辺で、川を見つけた。
さすがに今日はドラゴンはいない。
というか、あんなドラゴンが頻繁に出現してたら、この世界は終わってる。
ゼロ錬金で水を得られるのはやはりありがたい。
あとはここから家までなるべく直線でパイプを敷こう。
そこら辺の木をバケツに変え、水を汲んだ。
カナハは服をぬいで川に飛び込み、体や髪を洗い始めた。
川を見つけたかった目的はもう一つ、
砂鉄だ。
あわよくば金などあれば僥倖。川砂から採取してみよう。
俺は川に入り、川底の砂に手を当て、鉄をイメージした。
鉄をイメージ・・ついでなら鉄のナイフをイメージしてみようか
ゴボゴボと水から泡が吹き出し、3秒後には鉄ナイフができた。
「よし」
これで石ナイフは使わないまま、別の素材行きだ。
マイクラあるあるだな。
次は金だ。
この世界で金に価値があるかどうかはわからないが、あくまで検証だ。
これも一足飛びで何か物体にしてしまおう。
「・・・指輪とか?」
川底の砂に手を当てて、金の指輪をイメージした・・
だが、鉄の時のような反応がない、いや、少しだが
川から泡がコポッ、コポッと噴き出してきた。
時間がかかりそうだがいけそう。
ゴボボッ「!?・・きた」
20秒くらい手を当て続けただろうか、
小豆一粒ほどのかけた金のかけらをゲット。さすがに指輪の量は無理か。
「何が取れたの?」
「鉄と金です。金は・・少ないですね」
「ふむ・・」
カナハが何か言いたそうにしてる。
「もしかしてもっと取れる方法あるんですか?」
本来この能力は彼女のものだ。
「かたちあるすべての物は有限ではないんだよ」
有限ではない・・つまり無限?
「???逆では?」
「最後の形をはっきりイメージするのが大事」
ちょっと何言ってるかわかんない・・・
「製作過程のイメージが重要だと思ってたんですけど」
「そのイメージいらない」
なん・・だと!?真意がつかめない。
とにかく再度チャレンジしてみよう。
指輪とは無縁の前世だったので、完成のイメージが弱いのか。
ならば、もっとシンプルに!!
「おおきな金の玉・・ピカピカに磨かれた金の玉・・ヌヌヌヌ」
これなら、見たこと触ったことなくてもイメージ可能だ。
「ゴボボボッ・・・バシャッ」
「できた!」
ソフトボール級に大きく、ピカピカに磨かれた金の玉。
「うわぁ・・すごく・・大きい!」
カナハが目を輝かせた。
「なるほど、そういうことだったんですね」
これは夢が広がる。完成のイメージのほうが大事なのか。
「ありがとうございます。少しわかった気がします」
「うんうん」
カナハはキラキラした目で金の玉を見つめている。ほしいのかな?
「あげます」
「ほんとに!?やった!!」
金の玉、好きなんですか?と聞きたかったけどやめた。
「好きだよ金の玉」




